CPIを通過したBTC(ビットコイン)。過去の動きからは1週間は上目線!?

Daily Market Report 2022/10/14

_

・10/12 PPI発表後のBTCの値動き

BTC/JPY 5分足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
BTC(ビットコイン)のチャート・価格情報はこちら

上図は、10/12営業日(10/12 07:00~10/13 07:00)のBTC/JPY 5分足チャートである。

PPI(生産者物価指数)発表(21:30)直後のBTC/JPYは一時275万円台をつけるも、その後すぐに切り返した。10/13 午前3時に公表されたFOMC議事録では、「インフレ抑制への行動が少な過ぎた場合の代償は、行動が多すぎた場合の代償よりも大きくなる可能性が高い」と政策金利引き上げを続ける方針が示された。

その上で、会議では、幾人かの参加者が、現在の不透明な環境の中では追加引き締めのペースを調整することも重要であろうとする主張も見られた。これを受けて、BTC市場は底堅く推移し、前日比+1.67%で着地した。

直近の相場状況ではイベントに合わせて値が大きく動く事が多いため、今回はCPI(消費者物価指数)発表後の値動きに焦点を当てBTCを考察する。

・過去のCPI発表後の値動き

当社データより作成

上図は、過去のCPI発表時のBTC騰落率である。

過去の騰落率を見るに、CPI発表当日から1週間後までは同方向に動く傾向が見て取れる。

また、発表当日に±3%以上の値動きをした場合(上図肌色部分)、1週間後には発表当日比で、更に大きな変動となる傾向も見て取れる。

過去の相場を振り返ると、6月はセルシウスショックがあったため大きく下げているほか、7月はホワイトハウスがCPI高水準予想と異例の地ならし発言を行ったため、いわゆる事実買いが発生したように思える。

9月についてはFRB(連邦準備理事会)の大幅追加利上げ観測により、株式市場をはじめ市場全体に警戒ムードが醸成され、リスク資産であるBTCにも下押し圧力がかかっていたと思われる。

これを踏まえて今回のCPIを見てみると、市場予想8.10%に対して結果が8.20%であり、BTC騰落率は(前日比)1.36%となった。

過去の傾向に沿うとすれば、今回は±3%以内の変動に収まっており、1週間後の状況もそれほど大きな値動きにならない可能性もありそうだ。

ただし、直近半年間では1週間後まで同一方向に動く傾向が強いことが上図で示唆されており、変動幅はともかく、1週間程度は上目線で相場に対峙したいところだ。

・テクニカル要因

BTC/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)

 

上図は、6/18から現在までのBTC/JPY日足チャートに単純移動平均線(75.終値)とRSI(14.終値)を適用したものである。

10/6に75日移動平均線に上昇を阻まれた後(上図ピンク丸部分)、ゆるやかに下落していたが、今回のCPIを受けて下落色が強まったように考えられる。

下落シナリオがこのまま進行するとした場合、高値目処として考えたいのは、9/13高値(約325万円)と10/6高値(約295万円)を結んだトレンドライン(黄色線①)、安値目処として考えたいのは9/19の安値(約250万円)の水平線(黄色線②)となろうか。

また、RSI(一般的に逆張りの目安として使われており、70%~80%を超えると買われ過ぎ、反対に20%~30%を割り込むと売られ過ぎと判断される)を確認すると割安圏に近いことがわかる。現在BTCの価格は290万円前後で推移しているが、このままRSIが25%付近まで下落した場合、それが反転のタイミングとなる可能性も視野に入れておきたい。

(10/14 午前8:00時点)

・銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

10/13の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-0.27%、中央値は-0.27%、標準偏差は1.49%となった。

最大上昇銘柄はBAT/JPY5.59%、最大下落銘柄はXLM/JPY-2.66%

最大上昇銘柄のBAT/JPYは、昨夜21時30分に発表された、米消費者物価指数の上振れに反応を示し、大きく下落したが、今年5/12に付けた安値37.8円付近で支え切られ、反転。直前までの下落相場に対する利確買いを誘う相場となった。

最大下落銘柄のXLM/JPYは、10/10から続いている下落相場を継続しており、現状は他の暗号資産市場同様に短期で買い戻されている状況だ。

・24時間ボラティリティ(%)

社内データより作成

10/13の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は10.46%、中央値は10.18%、標準偏差は2.84%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はCHZ/JPY15.19%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はZPG/JPY2.03%となった。

◆本資料においてお客様に提供される情報は、株式会社DMM Bitcoinが収集・作成等したものです。

◆本資料は、一般的な情報提供を目的に作成されたものであり、暗号資産取引の勧誘を目的としたものではありません。

◆本資料は、本資料作成時点で株式会社DMM Bitcoinが信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。

◆本資料の情報によって生じたいかなる損害についても、株式会社DMM Bitcoinおよび本情報提供者は一切の責任を負いません。

◆本資料のグラフ・データ等は、過去の実績または作成時点での見通し・分析であり、将来の市場環境の変動や運用状況・成果を示唆・保証するものではありません。また、税金・手数料等を考慮しておりません。

◆本資料に関する著作権、知的所有権、その他一切の権利は、株式会社DMM Bitcoinまたは権利者に帰属します。お客様は、本資料に表示されている情報をお客様自身のためにのみ利用するものとし、第三者への提供、再配信、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。

2022-10-14
ページTOPへ