XRP(リップル)に連れ高のXLM(ステラルーメン)、今後の値動きは?

Daily Market Report 2022/10/5

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強まるXRPとの相関

比較チャート(2021.12.5- 現在)当社取引ツールより作成

上図は、2021/12/5を起点とするXLMと、XRP・BTCの対円比較チャートと相関係数(※)である。
※相関係数:設定した期間における相場変動の相関性を強弱で表示。基準銘柄に対して比較銘柄が同じ相場方向に動くほど値が1に近く、反対方向に相場が動くほど値が-1に近くなる。

比較チャートを見てみると、現在BTCもアルトコインも共に2021年末の水準から大きく値を下げていることが読み取れる。

2022年は暗号資産市場全体が低迷していたが、直近の動きに注目すると、XRP(緑線)が巻き返しを見せている。

9月中旬までは50円前後で推移していたXRP/JPYだが、米証券取引委員会(SEC)との裁判進展の追い風を受けて9/23には+56.4%の78.2円まで上昇した。

BTC(ピンク線)は依然として停滞気味だが、XLM(白線)を見ると、7月中旬~9月下旬までの期間で13.2円(7/13安値)から18.6円(9/23高値)の+40.9%となっており、XRPを追いかけるようにゆっくりと上昇している(上図黄色矢印)。

基準銘柄XLMとXRP・BTCの相関を示している相関係数(20日)を見てみると、9月末に大きな変化が現れている。

8月まで二銘柄共に1.0付近にあったところが、9月末にBTCとの相関が切れ-1に近づいており、XRPとの相関が強まっていることがわかる。(上図白枠)

XLMは、XRPの開発者達が中心となって作られた暗号資産であること、両銘柄共に決済系の暗号資産であることを鑑みると、XRPの価格変動に影響されやすいことも頷ける。

では次に、XRPの動きがXLMに与える影響と、今後の値動きについて考察していく。

リップル裁判の影響は避けられないか

XLM/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
XLM(ステラルーメン)のチャート・価格情報はこちら

上図は、XLM/JPYの日足チャート(期間:2022/7/10~現在)である。

相関関係の強さから、XRPの動きがXLM価格に影響を与える可能性は否定できず、XLM特有の材料にも乏しい状況である以上、XLMホルダーはXRP関連のファンダメンタルズにも警戒が必要だろう。

23日には米CNBCによる米リップル社のブラッド・ガーリングハウス最高経営責任者のインタビューが公開され、リップル社の主張に自信を見せたことを受け、XRP/JPYは9/22~23で約+45%の上昇を見せた。裁判関連のファンダメンタルズが好感されている様子だ。

XLMの上昇は、XRPからのポジティブな影響を受けて連れ高したものと考えるのが妥当だろう。

一目均衡表を見てみると、XLM/JPY は9/22に前日比+10%の上昇でしっかりと雲を上抜け、翌23日には高値18.6円を付けている。

現在、XLM/JPYの足元は16円台で推移している。10/2以降は続落しているが、雲の上で下げ止まった。転換線が基準線を下抜けたことが気掛かりだが(上図白丸)、雲がサポートとして機能していくか注目したい。

上昇トレンドが継続した場合は、9/23高値の18.6円をしっかりと超えていくことが、20円台ヘの復活に向けた第一条件となるだろうか。

はたまた雲がサポートにならず、ダラダラと下げ続けた場合は、7/13安値の13.2円を一つの目安にしておきたい。13円を割り込んだ場合は一桁台への陥落が視野に入ってくるので、ポジション管理には一層の注意が必要だろう。

前述の通り、XRPは独自のファンダメンタルズ効果で独走状態にある。9/13に略式判決のスケジュールが公開され、9/29に裁判所が米証券取引委員会(SEC)の異議申し立てを却下したことからXRP/JPYは72円まで上値を伸ばした。

同日、XLM/JPYも高値16.7円を付け、前日終値から+7%の上昇となった。

今後、XRPとの相関を保ったまま裁判進展の影響をポジティブに受け取ることができれば、XLMも連れての上昇が見込めるかもしれないが、万が一リップル社が不利な状況に向かっていくことになれば、XLMにも何かしらの影響が出ることは避けられないのではないだろうか。

現在、12/22までの略式判決スケジュールが公開されており、今月は10/18より裁判関連の資料提出が予定されている。XLM価格に影響が出てくるかは定かではないが、18日前後のXRPの値動きには警戒しておきたい。

(10/4 午後5:30時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

10/4の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は1.87%、中央値は1.62%、標準偏差は0.95%となった。

最大上昇銘柄はBCH/JPY4.22%、最大下落銘柄はCHZ/JPY-0.31%

最大上昇銘柄のBCH/JPYは、10/3に16,000円の安値を付けたのち堅調に上昇しており、10/1に付けた前回高値である17,800円を抜けるかどうかに市場の関心が集まっているといえる。

最大下落銘柄のCHZ/JPYは10/3に付けた安値30円を切り上げ、新たな安値30.5円を付けたものの上昇の勢いは弱く、長期の戻り売り勢力の参入を示す様相となっている。

24時間ボラティリティ(%)

社内データより作成

10/4の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は3.87%、中央値は3.95%、標準偏差は1.31%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はXRP/JPY6.78%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はZPG/JPY1.69%となった。

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2022-10-05
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