強さを見せたXRP(リップル)。週足トレンドラインの上抜けが上昇シグナルとなるか?

Daily Market Report 2022/10/3

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相対的に強さを見せるXRP(リップル)

XRP/BTC 週足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、今年の年始から現在までのXRP/BTCの週足チャートである。

ここ数週間、XRPがBTCに対して大変強いことがわかる。

この背景には、当社マーケットレポート「XRP(リップル)、裁判進展で価格への影響は?」でも取り上げているが、SEC(米国証券取引委員会)との裁判の見通しについて、米リップル社のブラッド・ガーデリングハウス最高経営責任者が、「事実と法律が明確である」ことを改めて強調し、リップル社の主張に自信を見せた姿勢を表明したこともあるだろう(2022/9/27 CoinPost)。

先週(9/26週)は陰線を描きBTCと比べて弱さを見せたが、9/19週の上昇に対して、ローソク足実体で半値押しにも届かない程度の下落であり、大陽線に対する自律反発の域に留まっているといえるのではないだろうか。

以下で、先週のXRPの値動きを見ていくことにする。

ここ一週間のXRP(リップル)相場の振り返り

XRP/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上記は、9/11から現在までのXRP/JPYの日足チャートである。

9/23に高値となる約77円を付けた後、じりじり垂れてきて、9/26から9/28まで下落が続いた。

しかし、9/28と9/29に約60円で二度反発していることから、ここのラインはひとつサポートされるラインとなるだろう。

その後、約71円まで上昇したが、ここ3日は下げる展開が続いており、現在は約65円半ばを推移している。

現時点では、方向感の定まらない値動きが続いており、材料待ちの様相を呈していると言えそうだ。

そこで次に、XRPに限らず暗号資産全体に影響を与える可能性のある、今後のファンダメンタルズ要因を確認する。

今後のファンダメンタルズ要因は?

まず、世界最大規模の金融機関であるスイスの銀行、クレディ・スイスが落ち着かない状況だということがある。

クレディ・スイスの株価は上場来安値を更新しており、資産や事業売却を検討しているという(2022/9/26 Bloomberg)。

一方で、ケルナーCEOは従業員に対し、同行の「資本ベースや流動性の状況は力強い」と述べ、新たな戦略計画を10/27に発表するまで、行員には最新情報を定期的に報告するとし、平静を呼びかけている(2022/10/3 Bloomberg)。

投資家の間にも不安が広がっており、万が一、経営が傾くようなことがあれば世界的なショックの引き金にもなりえるが、このようなFUD(悪い噂)が流れるようなときは、たいてい買い場となることが相場の常であるので、情報の精査は必要となるだろう。

また、10/7にある米雇用統計、10/13にあるCPI(消費者物価指数)も重要だろう。ここ数か月、これらの経済指標が暗号資産に大きな価格変動をもたらしている。

米国のインフレが収まるような結果が出ず、さらなる金融引き締め警戒により売られる展開が続いているが、今回はどのような結果が出るのか、注目だろう。

先行き不安になるファンダメンタルズ要素が並んでおり、悲観される傾向にあるが、投資の格言である「総悲観は買い」の相場の真っ只中にいる可能性もある。

とは言え、難しい相場が続いているのは間違いないだろう。

最後に、XRP/JPYをテクニカル的な視点で分析する。

テクニカル分析

XRP/JPY 週足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、2020/10/19から現在までのXRP/JPYの週足チャートである。

上図の通り、およそ二年にわたって上値抵抗線となっていたトレンドライン(上図※)を、ファンダメンタルズの後押しも相まって上抜けようとしているのである。

先週に下落はしたが、このトレンドライン付近(約60円)で反発していることも確認でき、上昇の芽も残っていると考えられそうだ。

一方、ここ数か月の値動きを拡大すると、以下のようになる。

XRP/JPY 週足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

ローソク足を確認すると、先週は、上昇トレンドが続いている中で生じた、下髭が長く上髭が短い陰線となっている。これはトレンドの転換のきっかけにもなりうるので、注意されたい。

目先のトレンドを考える上では、直近高値となる77円か、直近安値となる約60円のどちらを明確に抜けるかが、判断の鍵となりそうだ。

XRP固有のファンダメンタルズによる強さをまだ見せることができるか、注目だろう。

(10/3 午前5:00時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

10/2の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-0.87%、中央値は-0.47%、標準偏差は1.43%となった。

最大上昇銘柄はTRX/JPY1.29%、最大下落銘柄はCHZ/JPY-5.94%

最大上昇銘柄のTRX/JPYは、約8.2円から約9.4円のレンジの中で3ヶ月以上推移している。

9/26にレンジ下限付近の約8.2円をつけたあと上昇が続いており、ほとんどの暗号資産が下落した一方で、上昇した銘柄となった。

最大下落銘柄のCHZ/JPYは9/23に高値となる約39.5円をつけたあと、下降トレンドになっている。現在は約33円付近を推移している。

24時間ボラティリティ(%)

社内データより作成

10/2の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は4.36%、中央値は4.35%、標準偏差は1.91%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はCHZ/JPY9.77%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はZPG/JPY0.00%となった。

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2022-10-03
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