下落基調の暗号資産市場。FOMC利上げ発表後の影響は?

Daily Market Report 2022/9/22

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当社取扱い20銘柄の騰落率

騰落率ランキング(期間2022/9/11 – 2022/9/20)
当社クローズレート(Bid)より作成

上図は、2022/9/11~9/20における当社取扱い銘柄の騰落率のランキングである。

20銘柄中18銘柄が下落しており、9/15に実装完了した大型アップデート「The Merge」で大きな注目を浴びたETH(イーサリアム)は材料出尽くしからか20%を超える下落となった。

暗号資産の代名詞であるBTC(ビットコイン)も10%を超える下落となっており、弱気な相場状況となった。

「The Merge」アップデートは注目度が高く、軟調な相場状況の起爆剤になるかと思われていたが、市場は反応せず8月末~9月上旬の水準に戻っている。

そんな中、XRPは18.7%と大きく伸びている。これは9月13日に、リップル社と米証券取引委員会(SEC)はニューヨークの連邦地方裁判所に略式判決の申し立てを行うなど、XRP裁判に進展があったことが要因だろう。

個別の要因で伸びたXRPを除くと、他取扱い銘柄はマイナスで推移していることから、暗号資産市場は弱気相場であることが分かる。

なぜ市場は盛り上がらずに弱気ムードになったのか。以下でBTCのチャートを用いて振り返る。

BTCのチャートで見る9月11日からのニュース(9/11~9/20)

BTC/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
BTC(ビットコイン)のチャート・価格情報はこちら

上図は、2022/9/8~9/20のBTC/JPY日足Bidチャートにニュースを記載したものである。

値動きに大きな影響を与えなかったニュースは、図中にのみ記載している。

図の中で目立つのは9/13の大幅な下落だろう。下落の要因として、米消費者物価指数(CPI)の発表が挙げられる。

9/13に発表された8月の米消費者物価指数は、市場の予想とは離れた前年同月比8.3%上昇。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数も6.3%の上昇となっており、上昇率は5カ月ぶりに加速した(9/14 時事通信社)。

これらの発表はインフレ圧力の強さを示し、市場は反落。BTCは前日比8.7%の下落を記録した。

その後、9/18までは280万円付近を揉み合う展開が続くが、9/19に250万円付近まで一時的に下落した。

米株指標をみると、9/19のNASDAQ総合は前日比0.75%の上昇、ダウ平均も0.63%の上昇と、暗号資産市場との相関性が指摘されている米株市場の影響ではないことが分かる。

要因として、9/21に開催されるFOMC(連邦公開市場委員会)を控えてのポジションの整理、相場下落における大規模なロスカットなどが考えられる。

9月のFOMCでは引き続き大幅な利上げが実施されると予想され、それに伴う景気減速の警戒感からリスク回避の動きが強まったようだ。

そして、9/21のFOMCでは、市場の予想通り0.75%の利上げが発表された。それに加え、雇用の最大化とインフレ率2%を達成するため、今後も継続的な利上げが必要であると、FOMCは声明文で説明している(9/22 Coinpost)。

FOMCが終了し、現在は260万円前後で推移しているBTCは今後どのような動きを見せるのか。

予定されている経済指標を基に、以下で考察する。

今後のBTC(ビットコイン)を取り巻く動き

FOMCでパウエル議長から0.75%の利上げが発表された。大幅な利上げは予測できていたものの、2008年の世界的な金融危機以来の高水準となり、リセッション(景気後退)につながるとの分析もある(9/22 Reuters)。

また、先のFOMCの大幅利上げの決定により、市場ではドル買いが一段と強まり、リスク資産である暗号資産市場はリスクオフムードが流れている。

9/22にはBOE(英中央銀行)の金利発表が控えている。

直近でみると、8月のBOE金利発表の際のBTCは前日比3.8%下落と大きな値動きではなかったが、間接的に暗号資産市場に影響を与える可能性がある。

世界的なインフレ傾向から各国は利上げに動いており、米英の政策金利利上げの発表は景気減速の印象が強い。そうなると市場はリスク資産を嫌い、資金を引き下げるため売りやポジションの整理が行われ、弱気の相場に拍車をかける可能性も考えられる。

9/23にはFRB(米連邦準備理事会)のパウエル議長の発言が予定されている。

同氏の8月のジャクソンホール会議での利上げを示唆する発言により、方向感がつかめなかった市場は一気に弱気に。BTCは8/27には270万円を割ることになった。

上記のことから、9/23のパウエル議長の発言には特に注意が必要と考える。

発言時には米株市場も動いていることから、暗号資産市場にも株式の動きが波及してくることも想定しておいたほうが良いかもしれない。

翌月10/7には、米国雇用者数変化や失業率が発表される。

直近9/2の発表時には、暗号資産市場は織り込み済みのリスクとして捉えていたのか大きな値動きは発生していない。

ここ半年の失業率は3.5~3.8%を推移しているが、これらの数値から大きく逸脱したような結果が発表された場合は、インフレ圧力の高まりと相まって大きく相場が動く可能性がある。

結果が市場に好感された場合、直近のレジスタンスである280万円台へ、勢いがつけば9/12につけた300万円台への復帰も考えられる。

反対にマイナスな印象を市場に与えた場合は、軟調な相場に拍車をかけるように下落、250万円ラインへ落ち込む可能性もある。売りが勢いづくと、6月につけた230万円台も見えてくるかもしれない。

(9/21 午後1:00時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

9/21の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-1.97%、中央値は-2.23%、標準偏差は1.37%となった。

最大上昇銘柄はZPG/JPY0.80%、最大下落銘柄はXLM/JPY-4.92%

FOMCで示された景気減速見通しにより米株指数は揃って下落。暗号資産市場も連れて大半の銘柄が売り込まれる展開となった。

最大上昇銘柄のZPG/JPYは、連動する金価格の上昇を受け、7,600円代まで回復。7,700円(ピボットポイント・R2付近)を上限、7,630円(ピボットポイント付近)を下限とするレンジで推移した。

最大下落銘柄のXLM/JPYは、日足レベルのレジスタンスである16.2円付近割り込み下落。15.8円(ピボットポイント・S1付近)で引けた。

24時間ボラティリティ(%)

社内データより作成

9/21の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は8.43%、中央値は8.35%、標準偏差は2.97%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はCHZ/JPY13.53%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はZPG/JPY1.41%となった。

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2022-09-22
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