FOMCを控えたBTC(ビットコイン)、250万円の死守に注目
Daily Market Report 2022/9/21
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・週末の値動き
BTC/JPY 1時間足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
BTC(ビットコイン)のチャート・価格情報はこちら
上図は、9/17から現在までのBTC/JPYの1時間足チャートである。
休日の間は目立った動きはなかったが、9/22午前3時には米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利発表を控えていることやマージ後のイーサリアムの連れ安などの要因もあってか、9/19 15時頃に一時安値253万円に到達する下落を見せた(上図 赤丸)。
その後は急速に値を戻し、現在、下落前の水準である280万円付近に回復している。
BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
日足で確認してみると、9月に入ってからは上昇基調だったものの、9/13のCPI(米消費者物価指数)ショックで反転し、その後8月後半の水準にとどまっており、325~335万円前後の水準がレジスタンスとして機能している格好となる。
また、6月の安値233万円までは下落しなかったことから、7月初めの安値、250万円前後がサポートとして機能していると考えられるだろう。
今回は、そんなBTCについて、9/22午前3時のFOMC(米連邦公開市場委員会)後の値動きを考察する。
・ファンダメンタルズ要因:FOMC通過後は反発となるか
CME FedWatchによると、今回のFOMCの利上げ幅予想は0.75%予想が8割、1%予想が2割となっている。
予想通りに0.75%利上げとなった場合、材料出尽くしから米国株がしっかりした動きとなれば、暗号資産市場も(ドル上昇一服によって)上方を目指す展開になると考えられる。
その場合のBTCの目処としては、CPI前の320万円前後の水準となろうか。
反対に1%利上げとなった場合、利上げによる経済悪化が懸念され、株式市場の調整が長引くことになる。これも、暗号資産市場にとってはネガティブサプライズとなり、(ドル上昇継続によって)価格は下方を目指す展開になるだろう。
その場合の目処は心理的な節目となるのは9/19の安値である250万円前後の水準を考えたい。
その他に注目したいのはドットチャートであろうか。
ドットチャートとは、FOMCメンバーが適切と考える政策金利を図示したものであり、6月のFOMCでは中央値で2023年末に3.75%とされていた。
出典:連邦準備制度理事会公式ページ(URL:https://www.federalreserve.gov/monetarypolicy/files/fomcprojtabl20220615.pdf )
今回のFOMCでチャートが更新され、ドットが現在織り込まれている水準を超えて4%以上に上方修正された場合、リスクオフに一気に傾く可能性にも注意したい。そうした場合もひとまずの安値目処は250万円前後の水準となろうか。
・テクニカル要因:250万円割れで下落再開か
BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
上図は、2022/6/1から現在までのBTC/JPY日足チャートに一目均衡表、RSI(14.終値)を適用したものである。
一目均衡表を見てわかるとおり、先行きの雲は下方へ捻じれ、遅行スパン(26)は相場実線の下で位置し、転換線(9)と基準線(26)は同水準で推移している。
この状況から、相場実線が250万円を割ると、転換線(9)が基準線(26)を下回り、三役逆転となる公算であることが分かる。この場合は、大勢の売りによる下落再開を想定する必要があろう。
一方で、現在の安値水準で反発できれば、転換線(9)が基準線(26)を上回り、遅行スパン(26)が相場実線を好転する見込みである。その場合は、相場実線が雲を上抜け、下落の勢いから脱出する展開を想定することになる。
従って、一目均衡表では250万円の安値水準を死守できるかが分岐点と言えるかもしれない。
また、RSIを確認すると、9/13に買われ過ぎ圏(75%以上)を脱出して以降、50%付近と中立を示している。この状況からは、逆張り勢の売り圧力が気懸かりとなる。
そのため、RSIでは短期的に下落余地があると考えられるだろう。
(9/20 午後5:30時点)
・銘柄別価格前日比(%)
社内データより作成
9/20の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は-1.52%、中央値は-1.84%、標準偏差は3.00%となった。
最大上昇銘柄はXRP/JPYの6.16%、最大下落銘柄はETH/JPYの-6.01%。
最大上昇銘柄のXRP/JPYは、週足レベルの下落トレンドの買い戻しフェーズにあり、中期目線で上昇トレンドを形成している。現在は週足レベルの抵抗帯60円ラインを推移しており、このラインを突破できるかどうかに市場の関心が集まっていると言えるかもしれない。
最大下落銘柄のETH/JPYは、日足レベルで見える前回安値でサポートされることなく割れこんで推移しており、大きく売り込まれた印象だ。
現状は週足レベルのサポート185,000円のラインを推移している。
・24時間 ボラティリティ(%)
社内データより作成
9/20の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は5.99%、中央値は5.46%、標準偏差は2.93%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はXRP/JPYで15.05%。
一方、最もボラティリティの低かった銘柄はZPG/JPYで0.94%となった。
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