XRP(リップル)、裁判進展で価格への影響は?

Daily Market Report 2022/9/20

_

リップル裁判に進展


CoinPostより当社作成

リップル裁判に進展が見られた。9月13日、リップル社と米証券取引委員会(SEC)はニューヨークの連邦地方裁判所に略式判決の申し立てを行い、双方合意の上で9月から12月までの裁判に関する書類提出、一般公開のスケジュールも設定された。

略式判決のプロセス開始は、2020年12月に始まったこの訴訟を早期解決に導くための、重要な局面だと捉えられている(2022/9/15 CoinPost)。

 9月19日、略式判決の動議書が米連邦裁判所のデータベースで閲覧可能になったが、XRPが投資契約であることには「議論の余地のない証拠」があると主張するSECと、「XRPは投資契約の要素を満たしていない」とするリップル社の主張は大きく食い違っており、議論が続いている(2022/9/19 CoinPost)。

次に、XRP/JPY価格への影響と今後の値動きについて考察する。

裁判進展で雲上抜けに成功したが・・・

XRP/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
XRP(リップル)のチャート・価格情報はこちら

上図は、XRP/JPYの日足チャート(期間:2022/7/15~現在)である。

一目均衡表を見てみると、裁判進展の期待を受けたか9/17に雲上抜けに成功し、翌18日には直近高値(7/30)の53.8円を超える高値56.7円を付ける上昇を見せた。(上図青矢印)。

略式判決の動議書一般公開日(9/19)に向けて期待が込められていたものの、19日はFOMC前ということもあり、大幅利上げ警戒で暗号資産市場全体が一時急落した。XRP/JPYも例外ではなく、前日終値から10%を超える大きな下げとなっている。

前回のレポート(Daily Market Report 2022/8/23「低迷中のXRP(リップル)、雲上抜けが復活への鍵?」参照)では、以下の三点ををしっかりとクリアしていくことが上昇する際の目下の課題であると考察した。

①一目均衡表での雲上抜け
②52.5円突破:7/20から何度も上抜け失敗しているレジスタンスライン
③55円突破:52.5円の次に待ち構えるレジスタンスライン

足元は①一目均衡表での雲上抜けをクリアし、急落後も雲の上でポジションを保っており、8/30以降の底値切り上げが確認できる。

また、昨日は③55円に一時的に到達したものの反落となり、現在は53円付近を推移している。そのため②52.5円を底値として固められるか注目である。その後、③55円を上抜けすることが上昇のきっかけとなるのではないだろうか。

一方で、暗号資産市場を覆う下落圧力に耐えられず、再度、雲を下抜けてしまった場合は、8月下旬のサポートライン43円が意識されることになるだろうか。

その他XRP関連ニュース

XRPウォレットXummの新たな決済機能発表へ(2022/9/7 CoinPost)

リップル社投資部門から出資を受けたスタートアップXRPL Labsの開発者は9月6日、暗号資産XRPのウォレット「Xumm」での新たな決済機能開発について明かした。

開発者のDominique Blomsma氏は、XRPウォレット「Xumm Wallet」のプラグインにより、新たな決済・返金機能を提供できると述べている。

XRPレジャー、新NFT規格を導入するためのバリデータ投票を実施中(2022/8/31 CoinPost)

XRPのブロックチェーン、XRPレジャー(XRPL)のバリデータ投票で、NFTの新規格「XLS20」の導入案が80%の賛成票を集めていることが判明した。

「XLS20」は、XRPL上でのNFT作成をより効率化するための規格で、実行タスクの削減によるパフォーマンスへの影響軽減や作成プロセスの大幅な簡素化などを実現する。

同規格によって開発者側は、スマートコントラクトのセキュリティリスクや複雑さを回避してNFTを作成することが可能だ。

米リップル社、CBDCプラットフォームにXRPをブリッジ通貨として導入(2022/8/26 CoinPost)

米リップル社は8月25日、同社の中央銀行デジタル通貨(CBDC)関連Webページを更新。同社がCBDC開発プラットフォームでXRPを使用することを明らかにした。

この夏も様々なXRPに関するファンダメンタルズが上がってきたが、直近の値動きを見ても分かるように、裁判関連のニュースが特にXRPの値動きに作用する可能性があると考えられる。

12月までの略式判決スケジュールも、XRP価格に何かしらの影響を及ぼす可能性があるだろう。来月は10/18より裁判関連の動きが予定されている。リップル社と米証券取引委員会(SEC)の動向は特に注視しておきたいポイントだろう。

世界経済の観点では、9/20~21に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えており、利上げ予想の結果が発表される。この結果を受けた暗号資産市場はどのような反応を見せるのか、後日掲載のマーケットレポートにも注目していただきたい。

(9/19 午後5:30時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

9/19の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は0.65%、中央値は0.64%、標準偏差は1.70%となった。

最大上昇銘柄はETH/JPY3.45%、最大下落銘柄はLTC/JPY-2.24%

最大上昇銘柄のETH/JPYは、9/11日から下落トレンドが発生していたが、7/27に付けた179,500円のラインでいったんの反発を見せた。

最大下落銘柄のLTC/JPYは、ETHと同じく9/11から下落のトレンドを描いており、長らくレジスタンスとして機能していた7,000円のラインで反発したものの、反発の幅は限定的であり、日足の始値7,600円ラインを超えることができなかったようだ。

24時間ボラティリティ(%)

社内データより作成

9/19の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は7.94%、中央値は7.66%、標準偏差は3.02%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はXRP/JPY15.90%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はZPG/JPY0.88%となった。

◆本資料においてお客様に提供される情報は、株式会社DMM Bitcoinが収集・作成等したものです。

◆本資料は、一般的な情報提供を目的に作成されたものであり、暗号資産取引の勧誘を目的としたものではありません。

◆本資料は、本資料作成時点で株式会社DMM Bitcoinが信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。

◆本資料の情報によって生じたいかなる損害についても、株式会社DMM Bitcoinおよび本情報提供者は一切の責任を負いません。

◆本資料のグラフ・データ等は、過去の実績または作成時点での見通し・分析であり、将来の市場環境の変動や運用状況・成果を示唆・保証するものではありません。また、税金・手数料等を考慮しておりません。

◆本資料に関する著作権、知的所有権、その他一切の権利は、株式会社DMM Bitcoinまたは権利者に帰属します。お客様は、本資料に表示されている情報をお客様自身のためにのみ利用するものとし、第三者への提供、再配信、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。

2022-09-20
ページTOPへ