米8月CPIが市場予想を上回る。9月1%利上げの可能性もありBTC(ビットコイン)はどうなるか?
Daily Market Report 2022/9/14
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・CPIは事前予想を上まわる
図1.CPI推移(Investing.comより当社作成)
BTC(ビットコイン)のチャート・価格情報はこちら
図1は、米CPI(消費者物価指数)の今年に入ってからの推移を表している。
図1を見ると、7月発表の6月CPIが9.1%でピークアウトしたのち、緩やかに下落してきているのがわかる。
しかし、9/13の日本時間午後9時30分に発表されたCPIは8.3%と、事前の市場予想8.1%を上回る結果となった。
これにより、暗号資産市場はFOMC(米連邦公開市場委員会)で3会合連続となる0.75ポイントの利上げを実施することを織り込み、一斉にドルへ換金される展開となった。
BTCは、高値22,800USDから20,000USDまで-11%の下落幅を記録し、S&P500は高値4,119USDから3,932USDまで-4.5%の大幅安で取引を終了した。
CPIは事前予想を上回る強い結果ではあったものの、7/13以降は鈍化傾向を維持していることも事実であり、今後発表を控える米小売上高(米国の消費活動)が減少するなどが確認できれば、インフレ後退との見方が出てくるかもしれない。
一方で、9月20-21日のFOMCでは、100ベーシスポイント(1%)の利上げ確率が35%まで上昇している。
政策金利の上限を4.5%と見ていた市場は、来春の水準が4.5%以上となるシナリオを十分織り込んでいるとは言えないだろう。
FRB(米連邦準備理事会)が気にしている失業率も3.5%にとどまっており、積極的な利上げによるインフレ退治の姿勢は変わらないことになる。
失業率が5%を超えるまでは、利上げの継続と実体経済の悪化、そして金融資産の調整が続き展開はリスクファクターとして注意が必要だ。
・BTCは高値を切り下げ
図2.BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
図2は、5/17からのBTC/JPYの日足チャートである。
図2を見て分かるとおり、現状見えやすい抵抗帯として以下が挙げられる。
・前回高値であるAの333万円ライン
・7/8の高値と8/10の安値でレジスタンスサポートとして機能したBの300万円ライン
・7/26の安値と、8/19日の安値、さらには9月上旬にかけてダブルボトムのネックラインとなったCの279.5万円ライン
・直前の急騰の起点となった前回安値である、Dの260万円ライン
・333万円の前回高値から、今回の高値320万円ラインと、7/26に付けた安値279.5万円と前回安値260万円のラインから構成されるチャネルラインE
下落トレンドが継続する場合は、今回のCPIによる下落を下げ止めたラインでもある279.5万円ラインに注目したい。
ここでサポートされないと、前回安値である260万円ライン、チャネル下限であるEラインを目指してくる展開も視野に入ってくるだろうか。
上昇に転じる流れを想定する場合は、直近安値である279.5万円のCラインでサポートされるかに注目したい。
ダブルボトムや短期的な安値の切り上げなどを見せてくるならば、次の抵抗帯であるB(300万円付近)のラインを目指してくる展開も考えられようか。
しかし、Eチャネルを見るとわかるように、大きな流れとしては高値切り下げ、安値更新の下落トレンドを形成しているため、短期的な上昇があったとしてもさらに売り込まれる可能性には注意しておきたい。
(9/14 午前7:30時点)
・銘柄別価格前日比(%)
社内データより作成
9/13の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は-5.18%、中央値は-6.14%、標準偏差は2.50%となった。
最小下落銘柄はZPG/JPYの-0.13%、最大下落銘柄はBTC/JPYの-8.70%。
最小下落銘柄のZPG/JPYは、安定的な値動き。
昨日午後9:30に発表された米CPIが市場予想を上回る結果となったことを受け、米長期金利が上昇し、米国株式市場は大きく売り込まれてスタートした。
その余波を受けてリスクオフムードが強まり、暗号資産市場も下落に傾いたが、リスクオフに耐性のある金価格に連動している、ZPG/JPYは小幅な変動に留まることとなった。
最大下落銘柄のBTC/JPYは、320万円台から9/9以来の280万円台まで大きく売り込まれた。
前述の通り、米CPIの結果を受けた米国株式の大幅下落を背景に、暗号資産市場全体が下落に転じた。
・24時間ボラティリティ(%)
社内データより作成
9/13の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は11.27%、中央値は12.14%、標準偏差は3.41%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はBCH/JPYで15.92%。
一方、最もボラティリティの低かった銘柄はZPG/JPYで1.10%となった。
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