好調な米雇用統計、堅調な暗号資産市場。復活の兆し見えるXRP(リップル)の今後は?
Daily Market Report 2022/8/8
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・雇用統計後、市場の反応は?
Tradingview(https://jp.tradingview.com/)より当社作成
上図は、雇用統計発表後(2022/8/5午後9時30分)のUSD/JPY・BTC/USD・XRP/USDの前日比(%)を示したチャート(2022/8/5午前7時~8/6午前6時までを表示)である。
8/5に発表された米雇用統計は、非農業部門雇用の前月比は52.8万人と大幅増となり、市場予想の25万人増を大きく上回った。
好調な結果を受けて米国のリセッション懸念が後退したが、逆にインフレ抑制に向けた金融引き締めを維持する可能性が強まったといえるだろう。
発表直後の反応は、ドルが急伸。BTCをはじめとする暗号資産は下落したが、すぐに価格は持ち直し、取引時間終盤には発表時点の価格まで戻る底堅い動きをみせた。
XRPも例外ではなく、一旦は売られたものの、売り一巡後は再び買いが優勢となった。
次に、XRPに関する直近のファンダメンタルズについて整理する。
・先週のXRP関連ニュース
・「ODL」拡大で仮想通貨XRPの取引量が9倍増加=リップル社2Qレポート(2022/8/1 CoinPost)
米リップル社は28日、2022年第2四半期(4-6月)の報告書を発表。今四半期、XRPベースの決済ソリューション「ODL」(オンデマンド・リクィディティ=流動性)の取引量が前年同期比で9倍超と大幅に増加したと報告。
ODLではXRPをブリッジ通貨に使用し、国際送金サービスを提供している。
・コロンビア政府、XRPL基盤の土地管理システムを本格稼働(2022/8/2 CoinPost)
ブロックチェーン企業「Peersyst Technology」は7月30日、コロンビア政府の、XRPL(XRP台帳)を基盤にした土地管理システムに、初めて裁定決議が登録されたことを発表した。
米リップル社の第2四半期報告書によると、5月のテラショックやヘッジファンドThree Arrows Capitalや仮想通貨融資企業大手セルシウスが破綻に至るなど、深刻な事態に陥ったが、長期的には実用性に根ざした開発は勢いを増しているとしている。
また、第2四半の純売上高は約540億円(408.9百万ドル)となったと報告しており、上述のODL事業の成長が確認できる内容となっている。
XRPは、特有のファンダメンタルズが値動きに作用しやすい銘柄であるため、米リップル社の今後の動きにも注目しておきたい。
では次に、XRP/JPYの今後の値動きについてシナリオを考えてみる。
・一目均衡表による分析
XRP/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
XRP(リップル)のチャート・価格情報はこちら
上図は、XRP/JPYの日足チャート(期間:2022/5/31~現在)である。
一目均衡表を見てみると、7/15より上部に位置する雲に突入し、上値を伸ばしながらもしばらく雲の中で彷徨っていたXRP/JPY であるが、7/28にようやく雲を上抜け、7/30には高値53円を付けた。
8月以降は雲がサポートとして機能しており、足元は50円前後で推移している。
今後の動きは、良好なファンダメンタルズを支えに一目均衡表の雲や下値のサポートとなっている紫ラインを支えに、55円を目指す展開が想定しやすい。
一方で、景気後退懸念が弱まる米国であるが、強い利上げが再度意識されるようであると、株式市場の調整もあいまって、仮想通貨、XRPの上値が重くなる展開も想定しておく必要がある。
この場合、紫ラインを割り込んだ場合は、再び雲に上値を抑えられる可能性もあり、6月の安値である37円レベルの意識も必要か。
8/10には米CPI(消費者物価指数)の発表を控えており、予想を上回る結果が出た場合、インフレ懸念で株式市場の下落に繋がる可能性もある。
近年の暗号資産市場は、株式市場との相関が見られる場面もあるため、引き続き警戒が必要だろう。
(8/7 午後3:30時点)
・銘柄別価格前日比(%)
社内データより作成
8/7の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は0.48%、中央値は0.40%、標準偏差は1.11%となった。
最大上昇銘柄はADA/JPYの3.56%、最大下落銘柄はBAT/JPYの-1.14%。
最大上昇銘柄のADA/JPYは3日連続の陽線となった。1時間足を確認すると、オープン直後の7~9時は下落したものの、一目均衡表の雲上限で反発し15時にはオープンと同価格まで戻した。8日5時台には2.2%も上昇し、71.807円をつけた。
しかし、この水準は6月中旬から続くレンジ上限付近であり、スローストキャスティクス(4時間足)も買われすぎの85を示していることから勢いは一旦収まるかもしれない。
最大下落銘柄のBAT/JPYは58.614円でオープンし、57.947円でクローズとなった。BAT/JPYも6月中旬から続くレンジ上限付近に位置しており、スローストキャスティクス(日足)は73を示していることからBAT/JPYも下落するのではないかと考えた。その場合、目先のターゲットプライスは、一目均衡表の雲(日足)上限の54円付近だろうか。
・24時間ボラティリティ(%)
社内データより作成
8/7の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は4.30%、中央値は4.72%、標準偏差は1.74%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はDOT/JPYで7.03%。
一方、最もボラティリティの低かった銘柄はZPG/JPYで0.00%となった。
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