続々と発表される米企業の決算。それを受けたBTC(ビットコイン)はどうなる?

Daily Market Report 2022/7/28

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当社取扱い20銘柄の騰落率

騰落率ランキング(期間2022/7/17 – 2022/7/27)
当社クローズレート(Bid)より作成

上図は、2022/7/17~2022/7/27における当社取扱い銘柄の騰落率のランキングである。

20銘柄中17銘柄はプラス域で推移しており、上位6銘柄は+10%を超えた。

暗号資産の代名詞であるBTC(ビットコイン)は+6.36%となっており、上位銘柄に比べてパフォーマンスは突出していないものの、プラス域で週を終えた。

パフォーマンスが出ない理由としては、米テスラ社のBTC売却が影響していると考えられる。

同社CEOのイーロン・マスク氏はBTC保有に前向きだったのにも関わらずBTC売却となったため、BTCに対するマイナスの印象が強くなったのかもしれない。

なお、同社は決算発表にて、売却はキャッシュポジションの最大化が目的と説明。

将来的な保有数増加に対して前向きな考えを示した(7/21 Coindesk)。

BTCは7/19に前日比+9.23%と大きく上昇したものの翌7/20は下落。7/25まで300万円付近での攻防が続いていた。

BTCと相関関係が強いと言われていた米株指標のNASDAQは、7/19~7/21にかけて上昇。翌7/22から下落が続き、7/26には上昇分をほぼ打ち消す11,562.58ドルで終了した。

BTCの上昇・下落要因には米株指標、延いては経済指標が大きく関わっていると考えられる。

本稿では7/17から7/27にかけて起こった暗号資産・米株市場のニュースを振り返り、今後の展開を想定する。

BTCのチャートで見る7月からのニュース(7/17~7/27)

BTC/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
BTC(ビットコイン)のチャート・価格情報はこちら

上図は、2022/7/17~2022/7/27のBTC/JPY日足Bidチャートにニュースを記載したものである。

上記でも述べたように7/19のBTCは、前日比+9.23%と大きく上昇した。

これは、米株指標の上昇に起因すると考えられる。

NASDAQ総合はこの日、前日比+3.1%の11,721.22ドルを記録。前日18日の下落から上昇に転じた。

インフレ加速によるFRB(米連邦準備制度理事会)の利上げに対する警戒感の後退や、米企業の決算発表が本格化する中、業績への期待からか大きく反発したと見受けられる(7/20 MORNING STAR、時事通信)。

7/21はBTCが下落し、NASDAQ総合は続伸。

BTC下落の要因として、米テスラ社が保有するBTCの75%を売却したとの報道や相場の過熱感から利確売りが優勢になったと考えられる(7/21 CoinPost)。

対して米株市場は、発表された企業の業績が好調なことを受け相場は過熱。原油先物の価格が軟調に推移したことでインフレ懸念が和らいだことも要因として挙げられるだろう(7/21 MORNING STAR)。

続く7/22はBTC、NASDAQ総合ともに下落した。

米株市場はドル高がひと段落したことに好感し、寄り付き後は上昇した。しかし、写真・動画共有アプリ「Snapchat」を提供するSnapが発表した決算が予想を下回る低調な結果となったため、その後は相場全体を押し下げ下落に転じた(7/22 FISCO)。

7/23~7/26はBTC、NASDAQ総合ともに軟調な値動きであった。

理由としては、米大手小売業のウォルマートが通年利益予想を下方修正したことや、米大手企業達の決算発表、FOMCの政策金利発表が控えており、投資家心理的に様子見の体制が強まったと見受けられる(7/27 MORNING STAR)。

米大手企業の決算発表や、政策金利発表がどのような影響を及ぼすのか。

以下で考察する。

現在と今後のビットコインを取り巻く動き

7/26のマーケットレポート(Daily Market Report 2022/7/26「イベントを控えたBTC(ビットコイン)、FOMC後の方向感は?」)でも述べているように、7/26~7/28に米大手企業の決算発表とFOMCの政策金利発表が控えていたが、続々と発表がなされている。

既に発表されているMicrosoftは日中終値比+3.99%Alphabet(グーグル)も同様に日中終値比+4.98%と大きく上昇した(7/27 MORNING STAR)。

しかし、Meta(旧Facebook)は減収し、時間外取引において約3.4%下落した(7/27 Reuters)。

米大手企業の決算発表は、BTCの値動きを見るに大きな影響は見えないものの、Apple、Amazonの決算発表(ともに米国時間7/28予定)の内容が良ければBTCも巻き込む大きな上昇があるかもしれない。

続いて、米政策金利の動向も確認する。

7/28には予想通り、6月に引き続き75bp(ベーシスポイント)の利上げ実施が発表された(7/28 Kabutan)。

100bpとの予想も一部にはあったためか、FOMC前はリスク回避の売りが入っていたようだが、結果は予想通りの75bp利上げとパウエル議長景気後退を否定する発言から買い戻しが入り、BTC価格は約5%上昇した(7/28 Reuters)。

今回のFOMC内で「消費者物価指数(CPI)と個人消費支出(PCE)を注視するが、PCEを引き続き最良のインフレ指標とみなす」との発言もあった(7/28 Reuters)。

そのPCEの発表は日本時間7/28 21:30に予定されているため、この前後の値動きには注意が必要かもしれない。

(7/28 午前10:00時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

7/27の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は9.24%、中央値は7.92%、標準偏差は6.77%となった。

最大上昇銘柄はETC/JPY34.11%、最小上昇銘柄はZPG/JPY0.75%

最大上昇銘柄のETC/JPYは、大陽線で上昇継続。日足14日RSIは7/17から買われ過ぎ圏(70%以上)を維持、日足ストキャスティクス(14,3,3)は買われ過ぎ圏(80%以上)でゴールデンクロスした。

最小上昇銘柄のZPG/JPYは、上昇継続。日足14日RSIは50%を上回り、日足ストキャスティクス(14,3,3)は売られ過ぎ圏(20%以下)から脱出した。

24時間ボラティリティ(%)

社内データより作成

7/27の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は9.68%、中央値は8.76%、標準偏差は5.91%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はETC/JPY31.02%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はZPG/JPY1.44%となった。

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2022-07-28
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