イベントを控えたBTC(ビットコイン)、FOMC後の方向感は?
Daily Market Report 2022/7/26
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・現在までの相場状況振り返り
BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
BTC(ビットコイン)のチャート・価格情報はこちら
上図は、5/22から現在までのBTC/JPY日足チャートに過去の安値の水平線(以下①~③)をプロットしたものである。
①:2022/5/12の安値328万円(UST LUNAショック)
②:2021/5/19の安値315万円(2021年 夏のサポートライン)
③:2021/1/12の安値295万円(2021年 年初のサポートライン)
これまでの相場を振り返ると、6月にセルシウスショック(米国大手暗号資産レンディングサービスの出金停止措置及び破産申請)によって水平線③を明確に割り込んだ後、200万円の大台がサポートとなり、しばらくレンジで推移した。
その後、7月中旬からの反発局面で、水平線①の水準まで回復したが、現在は再び水平線②から③の水準で攻防しているという状況である。
BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
上図は、2020/12/3から現在までの日足BTC/JPYチャートである。長期日足チャートで確認すると、現在のBTCは2021年の価格水準に回復するか、セルシウスショック後の水準まで逆戻りするかどうかの分水嶺にいる状態と言える。
さらに、今週はBTCの価格に影響を及ぼす重要度の高いイベントが多く控えているためその通過の次第によっては上下どちらにも大きく動く可能性も考えらえる。
本稿では、今週に控えているイベントをさらいつつ、そこから考えられるシナリオを考察する。
・今週のイベント
今週予定されている主なイベントは以下の通り。
まず、現在の相場で注目されている利上げ動向に絡んで米FOMCが控えている。前回は0.75%と大幅な利上げが決定されたが、悪材料出尽くしとみなされて落ち着いた反応であった。
今回も0.75%利上げが予想されており、特段のサプライズがなければ市場は落ち着いた反応、もしくは、安堵感から上方向の反応を見せると考えられるだろう。
しかしながら、1.0%利上げの可能性が僅少ではあるが残されていることから、そうしたネガティブサプライズがあった場合には再度サポートラインを割り込み下方向に大きく振れる可能性にも留意したい。
また、BTCはNASDAQ総合指数との相関性があるとされる。そんなNASDAQ総合指数に寄与度の高いGAFAMの決算が集中していることから、各社の決算反応にも注意を払う必要があるだろう。
各社の決算が良く、NASDAQ総合指数が上に反応した場合は、BTCも連れ高となる公算が大きく、逆に不調だった場合はBTCも下に反応すると考えられる。
上昇シナリオは、FOMCを無事通過した後、GAFAM各社の決算を受けてNASDAQ総合指数が上昇した場合で、この場合はBTCも現在の価格帯を上抜けし水平線②である315万円まで勢いを伴って回復するというものである。
逆に、利上げ関連のネガティブサプライズか、NASDAQ総合指数が下に反応した場合は現在の水準を割り込み、再びセルシウスショック後の水準(250万円)まで逆戻りというケースも考えられる。
・まとめ
・現在のBTC価格は上下方向どちらにも転じやすい水準にある
・今週は重要度の高いBTCの価格に影響を与えやすいイベントが複数ある
・価格水準も相まってイベントドリブンな相場変動に注意したい
(7/25 午後9:00時点)
・銘柄別価格前日比(%)
社内データより作成
7/25の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は-4.52%、中央値は-4.94%、標準偏差は-2.32%となった。
最大上昇銘柄はQTUM/JPYの0.60%、最大下落銘柄はXTZ/JPYの-8.27%。
最大上昇銘柄のQTUM/JPYは、他銘柄同様午前9時頃から大幅下落し、午後1時頃435円台まで下げたものの、レンジを形成することなく上昇に転じ、下落前の価格を上回る格好となった。
最大下落銘柄のXTZ/JPYは、午前9時頃の市場全体の下落の影響を大きく受け、211円台まで下げた。その後反発も弱く、BTCにつられるよう午前4時頃再び下落。7/16につけた安値を突き抜け、一時205円まで下げた。
・24時間ボラティリティ(%)
社内データより作成
7/25の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は8.64%、中央値は8.77%、標準偏差は2.75%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はETH/JPYで12.47%。
一方、最もボラティリティの低かった銘柄はZPG/JPYで1.56%となった。
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