XRP(リップル)、雲に阻まれ上昇にブレーキ。次のターゲットを決める手がかりは?

Daily Market Report 2022/7/12

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7月上旬は底堅い動きを見せたが…

XRP/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、XRP/JPYの日足チャート(期間:2022/4/11~現在)である。

一目均衡表を見てみると、XRP/JPY は7/2より4日続伸した後、反落しながらも上値を伸ばし続け、一時48円を付けた。しかし雲突入寸前で失速し、足元は頭の重い展開が続いている。

7月上旬、暗号資産市場は堅調な動きを見せていた。大手ヘッジファンドThree Arrows Capital(3AC)やVoyagerの破産で、目先の悪材料出尽くしで悲観のピークを超えたことが、暗号資産市場全体が上昇した要因だったようだ(7/8 CoinPost)。

7/8に発表された米雇用統計は、非農業部門雇用の前月比増加幅:37.2万人となり、市場予想:26.8万人を大きく上回った。

同日、イーロン・マスク氏がツイッターを440億ドル(約6兆円)で買収して非公開化するとの合意を撤回することを明らかにした(7/9 Boomberg)。

この影響を受けたのか、堅調に推移していたBTCの上値は伸び悩み、XRPも例外ではなく、BTCに連れて反落した。

次に、XRPと時価総額ランキング上位のBTC・ETHについて、現在の相関関係を考察してみる。

比較チャートでみるXRP

比較チャート(2020.12.15- 現在)当社取引ツールより作成

上図は、2020/12/15を起点とするXRPと、BTC・ETHの対円比較チャートと相関分析(※)である。
※相関分析:設定した期間における相場変動の相関性を強弱で表示。基準銘柄に対して比較銘柄が同じ相場方向に動くほど値が1に近く、反対方向に相場が動くほど値が-1に近くなる

比較チャートを見てみると、XRPは2021年3月~4月中旬までの間で46円から205円と約+380%も上昇したが、じりじりと値を下げ、現在は、史上最高値である205円から80%下落した42円台まで落ち込んでいる。

相関分析に目を向けると、2020年12月~2021年10月にかけてはBTC・ ETHとの相関が-1に近づく動きが散見されたが(上図黄矢印)、2022年は年初から現在まで、概ね相関が1.0に近づいていることが確認できる(上図青矢印)。

XRPは、米証券取引委員会(SEC)との裁判の進展など特有のファンダメンタルズが値動きに影響しやすい銘柄であるが、時価総額の大きいBTCやETHとの相関も段々強まってきているため、材料に乏しい場面では、良くも悪くも、他銘柄に連動した動きが多く見受けられるようになるのかもしれない。

では次に、XRP/JPYの今後の値動きについてシナリオを考えてみる。

スローストキャスティクスによる分析

XRP/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、XRP/JPYの日足チャート(期間:2022/5/26~現在)に描画ツールにある、スローストキャスティクス移動平均線を反映させたものである。

スローストキャスティクスを見てみると、7/5時点で売られすぎ水準である20%付近に位置しており(上図白丸)、%D(青線)が、Slow%D(黄色線)を下から上に抜けるゴールデンクロスが形成され、反転シグナル(買いサイン)が点灯した。買いサイン点灯後は4日続けて陽線を付けた。

その後は50MAに上値を抑えられ反落しており、足元は45円付近でのもみ合いとなっている。

現在はスローストキャスティクス中間地点の50%付近に位置しているが、日足チャートを見ると、既に下落が始まっている。

再度、売られすぎ水準である20%へ近づく展開となった場合は、前述したような反発が起きるかもしれないが、その場合は、直近で二度(6/24・7/10)も上昇を阻んだレジスタンス:50MAをクリアできるかにも注目したいところか。

一方で、レジスタンス・サポートラインに注目すると、上値を切り下げて推移していることが気に掛かる。

サポートラインが38円を下抜けてしまった場合は、長期的な下落トレンドの継続を意味するため、しばらくは下値模索の展開が続くことも視野に入れておきたい。

(7/11 午後8:30時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

7/11の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-3.99%、中央値は-4.51%、標準偏差は1.86%となった。

最大上昇銘柄はXTZ/JPYの0.25%、最大下落銘柄はOMG/JPYの-6.47%

最大上昇銘柄のXTZ/JPYは、220.041円でオープンし、220.596円でクローズとなった。16時以降、BTCをはじめ多くの暗号資産が下落する中、XTZは逆相関との動きを見せた。7月に入ってからXTZは前ほどBTCと相関していない。

最大下落銘柄のOMG/JPYは、249.730円でオープンし、236.830円でクローズとなった。特に大きな下落を見せた10時台だけでも2%以上下落した。日足のスローストキャスティクス(14,3,3)では50付近と偏りがなく、まだ底が見えない状態を示している。

24時間ボラティリティ(%)

社内データより作成

7/11の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は6.17%、中央値は6.10%、標準偏差は1.88%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はXTZ/JPYで9.16%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はMONA/JPYで2.28%となった。

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2022-07-12
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