急反発のBAT(ベーシック アテンション トークン)、IE終了によるBraveブラウザへの注目も?

Daily Market Report 2022/6/22

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アルトコインの中でもBATが反発を主導

比較チャート(当社クローズレート(Mid)より作成)
BAT(ベーシック アテンション トークン)のチャート・価格情報はこちら

上図は、6/8を起点とする当社取扱い銘柄の騰落率を表した比較チャートである。

比較チャートでは、依然として全銘柄が6/8の価格を下回っていることが確認できる。

今月上旬は米国の金利引き上げへの思惑や世界景気減速懸念から暗号資産市場は軟調地合いとなったが、6/17からは海外の暗号資産取引所で出金要請が相次ぎ、出金の遅れが生じるなど(6/21 CoinPost)、市場の警戒感は根強いようだ。

個別に銘柄をみると、時価総額の大きいETH(水色)やBTC(桃色)が値を戻せていないのに対し、比較的時価総額の小さいBAT(赤色)やXYM(橙色)が健闘していることがわかる。

これは、小型株効果(※)のような現象とも捉えられるが、BATのパフォーマンスが一際大きく、何らかの個別材料が反映されている可能性も想定しておきたい。
(※)小型株効果…株式市場で観測されるアノマリーの一つで、時価総額の小さい株式の収益率が平均して大型株を上回りやすいこと

BAT固有のファンダメンタルズとしては、BATがBraveブラウザ利用の報酬で得られるトークンであることが挙げられる。

Braveはプライバシー保護と高速性を売りとしたブラウザであるが、6/16のIEのサポート終了が注目されたことで、一定数の利用者が改めてブラウザについて見直すようになり、そのなかでBraveブラウザに関心が向かった可能性も一考の余地があるだろう。

そこで、Braveブラウザへの注目度を確認するため、Googleトレンドでの「Brave(ウェブブラウザ)」の検索数を確認してみたが、結果は以下の図のようになった。

年初から下落も5月中旬から逓増

Googleトレンド 検索:「Brave」(ウェブブラウザ), 場所:全世界、当社レートより作成

上図は、1/1~6/18までのGoogleトレンドにおける「Brave」の検索数(緑色)と、当社BAT/JPYレート(赤色)の比較チャートである。

Googleトレンド:「Brave」検索数(左軸)は、その期間の検索数の最大値を100とし、0から100の相対的な数値で示している。

Googleトレンドをみると、1月から5月中旬にかけて概ね下落トレンドであった検索数は、5月中旬から再び増加に向かう傾向であることがわかる。

この期間はBraveブラウザのソラナブロックチェーン対応の発表(5/25 CoinPost)や、ウォレットの脆弱性対応の報道があったため(6/16 CoinPost)、IE終了に伴うウェブブラウザの循環物色に加えて、Braveブラウザに再び注目が向かっていると推察することもできそうだ。

次に、BAT/JPYの価格に着目すると、年初から6月上旬にかけて、安値を更新しつつも下落のスピードは落ちており、6月中旬からは反発しているのがわかる。

暗号資産市場全体の軟調な地合いの影響を受けつつも、BAT固有のファンダメンタルズが下支えとなっていたとも考えることができるだろう。

最後にテクニカル分析の観点から、今後の展開を考察する。

55円のレジスタンスを越えられるか

BAT/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、BAT/JPYの日足チャート(期間:3/7 – 現在)である。

BAT/JPYは5月中旬から6月にかけて、5/12の急落後安値を起点とする白矢印サポートと55円に位置するレジスタンスに挟まれた三角保ち合いが意識され、45円-50円付近の価格帯で推移してきた。

この三角保ち合いは6/10に下方向へブレイクし、6/14に34.140円の年初来安値をつけたが、直近の急反発もあり6/22には再び50円台に復帰した。

過去のサポートだった白矢印が55円付近に位置しており、レジスタンスに転じた可能性があることや、6/22には53.973円を高値に上髭をつけており、依然として55円を抜けられないことから、今後の展開をみるうえでも55円の価格を抜けることができるかが鬼門となろうか。

一方、6/21には終値ベースで25日移動平均線を上抜けすることに成功しており、この動きには注目しておきたい。(上図 黄色丸印)。

過去を紐解くと、BAT/JPYは3/13に今回と同様、25日移動平均線を上抜けてから約50%も上昇するパフォーマンスを発揮している(上図 赤丸印)。

55円を越えた場合にレジスタンスとなりうる価格の主要な節目がないことからも同様の上昇となる可能性も視野に入れておきたいところだ。

反発上昇となった場合は、5月から上値を抑えるレジスタンスラインとして機能していた55円をクリアすることがポイントになる。この水準をクリアできれば、再度上昇トレンドの期待も高まり75円を目指す展開も想定しやすい。

ただし、明確に55円をクリアできないようであると、下落トレンドの継続は続く可能性が高まり、25円の方向へ進む可能性から警戒も必要となるだろう。

(6/21 午後10:00時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

6/21の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は3.96%、中央値は3.70%、標準偏差は2.98%となった。

最大上昇銘柄はIOST/JPY14.52%、最大下落銘柄はADA/JPY-0.38%

最大上昇銘柄のIOST/JPYは、1.672円でオープンし、衰えることなく前日の勢いのまま上昇した。17時台に1時間足の一目均衡表において三役好転が成立すると22時からの2時間で13%も上昇となった。クローズ時点での4時間足スローストキャスティクス(14,3,3)は80での戻りとなっている。

最大下落銘柄のADA/JPYは、64.82円でオープンし、上昇するも1時間足スローストキャスティクス(14,3,3)が80付近でダイバージェンスとなり、下落トレンドとなった。日足の一目均衡表では雲下限がレジスタンスとなっているようだ。

24時間ボラティリティ(%)

社内データより作成

6/21の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は10.27%、中央値は9.80%、標準偏差は3.69%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はIOST/JPY23.03%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はXRP/JPY6.71%となった。

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2022-06-22
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