弱気相場が続くXRP(リップル)、次のターゲットプライスは?41円付近の値動きに警戒

Daily Market Report 2022/6/13

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テクニカルは弱気を示唆

XRP/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、XRP/JPYの日足チャート(期間:2022/3/25~現在)である。

一目均衡表でXRP/JPYの動きを見てみると、3月下旬に高値111円を付けていたものの、4月下旬より以下の3つの条件を満たした三役逆転が続き、5月半ばの下落で一気に50円を割り込んだ。

① XRP/JPYの価格が雲を下抜ける
② 転換線(黄色線)が基準線(緑線)を下抜ける
③ 遅行スパン(赤線)がXRP/JPYの価格を下抜ける

現在は転換線がやや下抜け、足元は45円付近でのもみ合いが続いており、テクニカル面では下落トレンドが進行中であると解釈することもできそうだ。

一方、レンジ相場で機能を発揮しやすいと言われているオシレーター:スローストキャスティクスを見てみると、6/9時点で買われすぎ水準である80%以上に位置しており、%D(青線)が、Slow%D(黄色線)を上から下に抜けるデッドクロスが形成され、反転シグナル(売りサイン)が点灯した。売りサイン点灯後は4日続けて陰線を付けている。

反転シグナルは、4/20にも同様に発生している点に注目したい(上図白丸)。その際は100円付近(4/20始値)から、40円付近(5/12安値)まで下押ししており、約60%下落する展開となった。

過去の値動きを踏襲するようであれば、強い下落相場に突入する可能性も想定しておくべきだろうか。

以上を踏まえて、XRP/JPYの今後の値動きについてシナリオを考えてみる。

フィボナッチ・リトレースメントによる分析

XRP/JPY 週足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、XRP/JPYの週足チャートに4/12(2021年)の高値204.295円と12/28(2020年)の安値16.085円を結んで、描画ツールにあるフィボナッチ・リトレースメントを反映させたものである。

直近のXRP/JPYの値動きをフィボナッチ・リトレースメントから確認すると、4/18の下落で38.2%水準:87.981円を下方ブレイク。弱含みの展開は続き、5/9にはサポートラインとして機能していた100MAを割り込み、23.6%水準:60.503円を下抜けた。

その後も低迷し、足元は上限価格23.6%水準:60.503円と下限価格:0.0%水準:16.085円を節目とするレンジ圏内、45円付近での推移となっている。

では、今後の考えられるシナリオを、以下に整理してみたい。

<下落シナリオ>: 41円を割り込み、下値模索継続

下落シナリオは、直近の最安値である41.346円(5/9)を下抜け、フィボナッチの起点(0%)の16.085円をターゲットプライスとして、下落トレンドが継続するシナリオである。

前述した通り、テクニカル面では、トレンド系・オシレーター系が共に下落を示唆しており、週足チャートでは25MAと75MAのデッドクロスが確認され、50円台をもあっさり下抜けたことから、期待感の薄さからさらに売り圧力が強まる可能性もあるだろう。

5/9安値41.346円を下振れた場合、その下には目立ったサポートラインが無く、低迷期(2018年~2020年)の価格帯である16.085円が一つの下値目途として考えられるか。

40円台も守り切れず、売り圧力が収まらないとなれば、10円台まで下落し続けることも想定されるため、41円付近での値動きには警戒したいところだろう。

<上昇シナリオ>: 60円上抜けを目指して反発

上昇シナリオは、40円台で踏みとどまり、フィボナッチ23.6%水準:60.503円への回復に向けて反発するシナリオである。

40円台が底値となり巻き返しを図る展開となれば、目先のターゲットプライスとして、フィボナッチ23.6%水準:60.503円をクリア出来るかが鍵となるだろう。

60円ラインは過去に何度もサポートラインとして機能しているため、この価格帯を上抜けることができれば、トレンド転換の可能性も出てくるかもしれない。

直近のリップル固有の材料としては、オーストラリアの決済大手Novatti社と米リップル社が提携し、XRPレジャー上で豪ドルのステーブルコイン「AUDC」を発行するとの発表があった(6/10 CoinPost)。

リップルは、特有のファンダメンタルズが値動きに作用する可能性の高い銘柄でもあるため、米リップル社の動向を注視しつつ、更なる好材料の発生も待ちたいところか。

(6/12 午後7:30時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

6/12の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-3.75%、中央値は-4.26%、標準偏差は1.85%となった。

最大上昇銘柄はXYM/JPY0.54%、最大下落銘柄はXTZ/JPY-7.29%

最大上昇銘柄のXYM/JPYは、逆行高となった。

日中を通して上値重く推移しつつも、午後10時に8%近く急騰し、その後も軟調ながら陽線で引けた。

XYM/JPYは6/10からの2日間で約10%下落しており、RSI(14日, 終値)も買われすぎ水準といえる70から、基準である50付近まで低下していた。

一部大口投資家による、まとまった買いが急騰に繋がったともいえそうだ。

最大下落銘柄のXTZ/JPYは、3日続けて大幅下落。

朝方は下落して始まるも、午後2時に下髭をつけ、その後は比較的底堅い展開となった。

XTZ/JPYのRSI(14日, 終値)は6/9に70手前まで差し掛かったが、6/13 午前7時には30台まで低下しており、前述のXYM/JPYよりも急速な下落だったと伺える。

短期的な自律反発を狙った市場参加者による買いが入るようになったとする見方もあるだろう。

24時間ボラティリティ(%)

社内データより作成

6/12の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は9.27%、中央値は9.41%、標準偏差は2.38%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はXTZ/JPY14.19%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はMONA/JPY2.63%となった。

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2022-06-13
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