BTC(ビットコイン)レンジ上放れを示唆か?3月安値422万円に注目
Daily Market Report 2022/6/10
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・これまでの値動き
BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、5/13から現在までの日足BTC/JPYチャートに、前回のレポート(Daily Market Report 2022/5/16「週末の動きから読みとくBTC(ビットコイン)」参照)で設定したレンジ上限・下限を描画したものである。
①レンジ上限:5/13の高値399万円の水平ライン
②レンジ下限:5/13の安値361万円の水平ライン
これまでの値動きを確認すると、5/15から緩やかな下落トレンドで推移、5/28のレンジ下限タッチを皮切りに安値を切り上げる上昇トレンドに一転、現在はレンジ上限を中心として揉み合っているように見受けられる。
本稿では、前回設定したレンジ相場の終了が近いという想定のもと今後の展開を考察する。
・直近の値動きはレンジ上放れを示唆
BTC/JPY 一時間足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
上図は、5/13から現在までの1時間足BTC/JPYチャートである。
直近の値動きを詳しく見ると、6月に入ってからの目立った下落は図のa、bのポイントである。
aのポイントでは、6/1 23:00の始値410万円から、6/2 5:00の安値375万円まで下落した。その後、下落前の水準に戻るまで5日程の時間を要した。bのポイントでは、6/7 9:00の始値413万円から同10:00の安値385万円まで下落した後、6/8 8:00には下落前の水準に復帰している。
このように値戻しにかかる時間が短縮していること、ボラティリティの高い状況にあってもレンジ下限までの下落は起こしていないことから、レンジ上限の399万円の水準は地固めが終わり、レンジを上放れする準備ができたと考えられるだろう。
以上の想定のもと、今後の展開を過去の安値をもとに考察する。
BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
上図は、3/7から現在までの日足BTC/JPYチャートに3月の安値422万円の水平線を描画したものである。
3月から現在までの値動きを振り返ると、3/7を底として上昇相場が始まり、3/28から下落相場に転換、5/9の下落によって3月の上昇分がすべて吐き出され、現在のレンジ相場となった。
今現在も、この水準で跳ね返されているように見えるため、ひとまず422万円に回復できるか、回復することができたならしっかりと定着することができるかに注目したい。
・テクニカル(移動平均線、RSI)
BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
上図は、3/7から現在までの日足BTC/JPYチャートに単純移動平均線(緑線25日、赤線75日)、RSI(14,終値)を適用したものである。
移動平均線を確認すると、5月の下落の影響で短期の移動平均と長期の移動平均に乖離が生まれている。当面の間は、長期移動平均が蓋をする形で上昇を阻むことも考えられるだろう。今後上昇する場合は長期の移動平均を短期移動平均がクロスできるかにも注目したいところだ。
RSIを確認すると50を超えており、今後75付近に近づいた場合は上昇一服に警戒が必要か。
・まとめ(上昇シナリオ、下落シナリオ)
今回の想定のまとめは以下の通り。
<上昇シナリオ>
- レンジの上限399万円の値固めは終わったと考えられること
- 下落からの回復にかかる時間が短縮されていること
- ボラティリティが高い状況にあっても下落幅が限定されていること
これらが上昇シナリオを支えるポイントとなろうか。もし上昇に転じた場合は3月の安値422万円の水準の値動きにも注目したい。
<下落シナリオ>
- RSI、長期の移動平均線が蓋となる可能性
- 下落相場を経由しているため売り圧力は依然あると考えられること
- 利上げ懸念の再燃など、ファンダメンタルズ要因
これらが下落シナリオを支えるポイントとなろうか。特にファンダメンタルズは好転したとは言い切れず、下落の可能性も考えられる。その場合はレンジの下限で踏みとどまれるかに注目したい。
(6/10 午後9:00時点)
・銘柄別価格前日比(%)
社内データより作成
6/9の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は-0.33%、中央値は-0.45%、標準偏差は1.56%となった。
最大上昇銘柄はXTZ/JPYの3.05%、最大下落銘柄はLTC/JPYの-3.47%。
最大上昇銘柄のXTZ/JPYは、前日に続いて続伸となった。
6/5から5日連続して上昇しており、5/9の下落前の価格水準に手が届きそうなところまで来た。
最大下落銘柄のLTC/JPYは、やや弱い値動きとなった。
一日を通して緩やかに下落し、他の銘柄に比べて反発局面の戻りが弱かった。日足で見ると7,500円から9,500円のレンジの中で推移していることから、レンジ幅でのもみ合いが継続している様相だ。
・24時間ボラティリティ(%)
社内データより作成
6/9の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は5.95%、中央値は4.76%、標準偏差は4.24%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はXLM/JPYで19.90%。
一方、最もボラティリティの低かった銘柄はXRP/JPYで2.24%となった。
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