XRP(リップル)中短期的な反発の可能性あり?

Daily Market Report 2022/6/7

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長期では下落相場継続

XRP/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、XRP/JPYの日足チャート(2021年7月~執筆時点)である。

直近のXRP(リップル)の値動きとしては、高値E(111円付近)ラインを形成した後、63%ほど下落した安値F(41円付近)のラインをつけた。

日足レベルで見える長期のトレンドとしては、2021年9月上旬に高値A(152円付近)を付けたのち、2021年9月下旬に安値B(91円付近)まで下落、その後は2021年11月に高値C(150円付近)まで再度上昇した。

高値C(150円付近)の後は下落トレンド入りし、安値Bでサポートされずに下落幅を拡大し、2022年1月下旬に安値D(61円付近)をつけた。

安値D(61円付近)の後はいったんは反発局面を向かえ、2022年3月下旬に戻り高値E(111円付近)まで上昇するものの、過去の高値、AやCを奪回するレベルまでの値動きとはならなかった。

直近では、日足レベルの安値として、5月中旬に安値F(41円付近)をつけた。

このようにXRP/JPYはダウ理論(※)における下落トレンドの定義である、高値の切り下げ、安値の更新であると確認することができ、日足レベルでは下落トレンドであることがわかる。
(※)ダウ理論:相場の値動きの特徴を「6つの基本法則」で説明するテクニカル分析の理論。(大和証券より引用:https://www.daiwa.jp/glossary/YST2245.html)

更に図に示した通り、チャネルラインα(高値A、安値B、高値C、安値D、高値E、安値Fをもとに形成されるチャネルライン)にも注目すべきだろう。

過去何度も反応があり、更に今回の高値Eからの下落トレンドもαチャネル下限に到達し、安値Fで止められていることから有効なラインであることがうかがえる。

現在、αチャネル下限に接触し戻している状況であるため、今後過去の値動きを踏襲する可能性を考慮すれば、中期で上昇のトレンドを形成し、αチャネル上限を再度目指す展開も可能性として想像に難くないものといえるだろう。

一方で、ファンダメンタルズに目を向けると、リスク要因はまだまだ目白押しだ。

アメリカ中央銀行のバランスシート縮小や米金利上昇、各国で高まるインフレリスク、そして出口が見えないウクライナ情勢等、経済悪化とリスクアセットへの下落圧力に懸念が残る。

こうした暗号資産市場にマイナス寄与するファンダメンタルの出現などが色濃くなれば、XRP/JPYもαチャネル下限を下抜け、さらなる下落トレンドを形成するシナリオも視野に入ってくるだろうか。

現状ではテクニカル分析で見えてくるこのような日足の相場環境を踏まえた上で、下位足に時間軸を落として上昇シナリオ、下落シナリオを考察していく。

<上昇シナリオ>:高値Iを上抜けチャネルラインβ上限を目指す

XRP/JPY 4時間足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、XRP/JPYの4時間足チャートに上昇のシナリオ(赤ライン)を描画したものだ。

上昇トレンドに転換するための試金石となるラインとしては、高値Iを上抜けることが必須条件となるだろう。

高値Iラインを上抜けると、安値H(47円付近)、高値I(54円付近)、安値H(91円付近)を切り上げての安値J(49円付近)、高値I(54円付近)を上抜け更新しての高値K(57円付近)形成となり、ダウ理論でみた安値切り上げ高値の更新が確認でき、上昇トレンドが定義される。

上昇の場合のターゲットポイントとしては、チャネルβ上限を一旦の目処としたい。

<下落シナリオ>:高値Iを上抜けできず下落チャネルラインβ下限を割る

XRP/JPY 4時間足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、XRP/JPYの4時間足チャートに下落のシナリオ(赤ライン)を描画したものだ。

下落のトレンドに転換するための試金石となるラインとしては、高値Iの切り下げ、安値Jのした抜け更新に加え、チャネルβの下限を割り込むことがポイントとなろうか。

このようにシナリオが展開されると、高値I、安値J、高値Iを更新せず切り下げて高値K(53円付近)、安値Jを下抜け更新して安値L(48円付近)という展開が想定でき、ダウ理論で見た高値の切り下げ、安値の更新が確認でき、下落トレンドが定義される。

下落の場合のターゲットポイントとしては、長期のチャネルであるチャネルラインα下限を一旦の目処としたい。

(6/6 午後8:30時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

6/6の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は3.52%、中央値は3.60%、標準偏差は1.44%となった。

最大上昇銘柄はXTZ/JPY5.99%、最小上昇銘柄はXLM/JPY0.60%

6/6の当社取扱い銘柄は全面高となった。

米証券取引委員会(SEC)が世界最大の暗号資産取引所バイナンスと、そのトークンを調査しているとする報道や(6/7 Bloomberg)、ETHのステーキングがもたらす集権化リスクについてイーサリアム財団が警告するなど(6/6 CoinPost)、暗号資産市場にとって、逆風ともいえる報道が相次いだが、日中を通して強い力強い上昇となった。

金融市場では、来週に控えているFOMCが注目されていることから、思惑的な売買が入ったとも考えられそうだ。

最大上昇銘柄のXTZ/JPYは、大幅続伸し、6日ぶりに270円台に乗せた。

XTZ/JPYは5/11以降、270~290円の価格帯に近づいては反落する展開を続けている。

一方で、下値を着実に切り上げていることから、底堅さが意識され始めたとも受け取れる。

今回の上昇をきっかけに再び300円台に乗せることができるか要注目だろう。

最小上昇銘柄のXLM/JPYは、小幅な続伸に留まった。

XLM/JPYは5/28からの10日間で約30%の大幅反発を遂げており、他の銘柄と比較したときの割高感が意識された模様。

24時間ボラティリティ(%)

社内データより作成

6/6の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は6.84%、中央値は6.20%、標準偏差は2.09%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はXTZ/JPY10.70%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はXRP/JPY3.45%となった。

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2022-06-07
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