下落を続けるBCH(ビットコインキャッシュ)、RSIダイバージェンス発生で反発か

Daily Market Report 2022/5/27

_

ダブルトップ成立後のターゲットプライスを達成

BCH/JPY 週足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
BCH(ビットコインキャッシュ)のチャート・価格情報はこちら

上図は、2021年6月から現在までのBCH/JPYの週足チャートにダブルトップ形状を描画したものである。

過去1年程度の動きを振り返ると、2021年5月に起こった暗号資産市場全体の暴落以後、BCH/JPYは40,000円を底として幾度か反発したものの、2021年9月と11月の高値を天井として典型的なダブルトップ形状となっている。

この場合、2021/11/8週高値(81,189円)を天井、2021/9/27週安値(51,699円)をネックラインとした場合、下落のターゲットは以下のようになる。

下落のターゲットプライス:
51,699円 - (81,189円 - 51,699円)= 22,209円

となる。

BCH/JPYはしばらくネックライン付近で揉み合ったのち、今年1月に明確にネックラインから下放れしたことにより売り圧力が強まったのか、今年1月以降一度もネックラインを復帰できずに約半年が経過した。

そうした状況の中、5月初旬にアルゴリズム型ステーブルコインであるUST(TerraUSD)にてディペックが生じたことに端を発した暗号資産市場全体での急落が発生した。

それにより上述のターゲットプライスである22,209円までの下落を達成し、一時20,000円割れの水準(5/9週安値19,743円)まで下値を拡大した。

20,000円割れは2020年3月以来の安値水準であることから、一旦は反発が優勢となったようだが、日足では徐々に上値を削っており反発力に欠けた状況であるとも言えそうだ。

果たして、大きな下ヒゲとなった20,000円割れ水準が底となるのか、今後のシナリオを考察する。

<上昇シナリオ>:RSIのダイバージェンスが反発の予兆か

BCH/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、2022年4月から現在までのBCH/JPYの日足チャートに100日移動平均線RSIを表示したものである。

上昇シナリオは、日足RSIでのダイバージェンスの発生がトレンド転換を示唆し、上昇に転ずるシナリオである。

日足RSIを確認すると、以下の2点の上昇シグナルが点灯した。

・RSI=30(上図 赤破線)の売られすぎ水準から脱却。
・価格とオシレーター系指標の推移方向が逆行する、ダイバージェンスが発生(上図 青矢印)。

一般的にRSIでは、ダイバージェンスが発生すると、トレンドが転換する傾向があるとされる。

約2年ぶりの安値水準である20,000円割れでの滞空時間が短く、終値では20,000円台を維持している点から、このまま20,000円台を維持する場合にはRSIの上昇シグナルと併せて、水準訂正の動きとなる可能性もあるだろう。

反発となる場合、直近高値である5/15の30,235円を終値で超えることが出来るかをまず確認したい。

心理的節目でもある30,000円を終値で維持することで、5/9の急落前に意識されていた安値水準を概ね回復出来るため、下落に関する騒動が押し目であったとの認識が強まれば安心感も生まれそうだ。

30,000円をクリアすることが出来れば、100日移動平均線の位置する36,000円や心理的節目である40,000円回復を目指した値動きとなることを想定したい。

<下落シナリオ>:20,000円が陥落し10,000円割れ水準へ

BCH/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、2022年4月から現在までのBCH/JPYの日足チャートに一目均衡表を描画したものである。

下落シナリオは、20,000円を下方ブレイクし、2018年以来の10,000円割れ水準を目指した下落となるシナリオである。

現在、日足・週足ともに一目均衡表において三役逆転が成立し、短期・中期での下落が示唆される状況となっている。

加えて日足一目均衡表では、4/30に雲下限を下抜けて以降、転換線に頭を抑えられるようにして下落が続いており、下押し圧力の強さが伺えるだろう。

目先の底とも見える20,000円以下の水準は、2019~2020年の長期低迷期においても滞空時間が短い水準であり、目立ったサポート帯がないことから明確に下回る場合には下落に弾みが付きやすいことが想定されるだろう。

その場合、2020年3月安値である13,156円を目指して足早に下落が進行することとなるか。

同水準で踏みとどまることができれば、反発の芽が残されることとなりそうだが、そうでない場合、大台の10,000円割れ水準も視野に入れた下落相場が展開されることに警戒したい。

(5/26 午後10:00時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

5/26の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-5.57%、中央値は-5.95%、標準偏差は2.19%となった。

最小下落銘柄はBTC/JPY-0.91%、最大下落銘柄はXTZ/JPY-10.57%

最小下落銘柄のBTC/JPYは、4時間足で見たレンジを上抜けることができず、下落のトレンドラインを形成しながら下落した。

最大下落銘柄のXTZ/JPYは、中長期下落トレンドを形成中で、1時間足では買い戻しの動きを見せてきていたが、ここに来て戻り売り勢力が再び戻り、下落したようだ。

24時間 ボラティリティ(%)

社内データより作成

5/26の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は13.64%、中央値は13.60%、標準偏差は3.57%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はXTZ/JPY22.80%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPY7.76%となった。

◆本資料においてお客様に提供される情報は、株式会社DMM Bitcoinが収集・作成等したものです。

◆本資料は、一般的な情報提供を目的に作成されたものであり、暗号資産取引の勧誘を目的としたものではありません。

◆本資料は、本資料作成時点で株式会社DMM Bitcoinが信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。

◆本資料の情報によって生じたいかなる損害についても、株式会社DMM Bitcoinおよび本情報提供者は一切の責任を負いません。

◆本資料のグラフ・データ等は、過去の実績または作成時点での見通し・分析であり、将来の市場環境の変動や運用状況・成果を示唆・保証するものではありません。また、税金・手数料等を考慮しておりません。

◆本資料に関する著作権、知的所有権、その他一切の権利は、株式会社DMM Bitcoinまたは権利者に帰属します。お客様は、本資料に表示されている情報をお客様自身のためにのみ利用するものとし、第三者への提供、再配信、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。

2022-05-27
ページTOPへ