XRP(リップル)弱気相場抜け出せず、中期では上昇の可能性も

Daily Market Report 2022/5/20

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高値更新ならず続落

Tradingview(https://jp.tradingview.com/)より当社作成
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上図は、XRP/JPYの日足チャート(2021年7月~執筆時点)である。

XRP(リップル)の長期トレンドとしては、高値Ⅱ(111円付近)を付けたのち下落基調となり、前回安値Ⅰ(61円付近)も下回り高値Ⅱから60%ほど下落した。

その後も下落基調は続き、直近では5/12に安値Ⅲ(42円付近)まで売り込まれており、依然として強い下落のトレンドを形成していることがわかる。

市場全体では、米FRB(連邦準備制度)の大規模金融引き締め、米金利引き上げ、さらにはロシア連邦とウクライナの戦争状態等によるリスク資産にとってのネガティブな要素が依然として残っており、売り圧力が強い市場環境が続いている。

直近では、アルゴリズム型ステーブルコインである、UST(TerraUSD)が1UST=1ドルの基準値から乖離するディペックが生じた。それにより、裏付け資産となっていた、LUNA(ルナ)が99%超安の大暴落となった。

他の暗号資産市場も追随するように資金抜けが発生し、軒並み下落しており、BTC(ビットコイン)価格も今月のはじめから20%以上の下落幅を形成している。

そのような中、今後のXRP/JPYの価格変動はどうなっていくだろうか、ライン分析を用いて分析していく。本稿では2022/5/6の前回レポート「XRP(リップル)長期下落トレンド脱却には111円が肝?」のシナリオ更新を行っていく。

・チャネルラインB (2021年9月、11月、2022年3月(Ⅱ)の高値、2021年9月、2022年1月(Ⅰ)、5月(Ⅲ)の安値を元に形成されるライン)
・抵抗帯A(2021/9/7から幾度となく反発の反応があったライン)

中期では下落の勢いが強まる展開に

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上図は、日足レベルのトレンドを確認するために、XRP/JPYのチャートを4時間足で見たものである。

4時間足目線で引けるラインとして、チャネルラインC(3月、4月の高値と4月、5月の安値を元に形成されるチャネル)を設定した。

4時間足レベルのトレンドとしては、高値Ⅱ(111円付近)をつけた後、4/12に安値Ⅱ①(85円付近)をつけ、一旦の買い戻しの動きが発生し、4/19に高値Ⅱ②(100円付近)をつけて再度下落。

今月頭の5/1に前回安値Ⅱ①(85円付近)を更新し、安値Ⅱ③(73円付近)形成した。このことから、高値Ⅱ(111円付近)から始まり、高値の切り下げと、安値の更新を継続しており明確な下落のトレンドであることが分かるだろう。

 前回のレポートまでは、安値Ⅱ③(73円付近)をつけた後、Cチャネル上限まで買い戻しの圧力が働き緩やかな中期下落トレンドを形成する可能性もあったが、下落の勢いが強くチャネルCを再度下抜け、長期チャネルB下限で止まる下落シナリオとなった。

このことから今回の下落がいかに強いものであったかがうかがえるだろう。

次に、チャネルB、Cを基準として、上昇シナリオ、下落シナリオについて考察する。

〈上昇シナリオ〉:価格は買い戻しのフェーズ、チャネルBの上限を目指す

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上図は、XRP/JPYの4時間足チャートに〈上昇シナリオ〉の価格推移を描画したものだ。

〈上昇シナリオ〉は長期のチャネルBの下限が意識され買い戻しが発生、チャネルBの上限を目指すシナリオだ。

チャネルBは週足レベルのトレンドで去年の終わりから継続して意識されているチャネルラインであるため、買い戻しの動きは発生しやすく、中期で上昇トレンドを形成してくる可能性は考えられる。ただし、チャネルBまで上昇するには前回の価格帯となる安値Ⅱ③(73円付近)、安値Ⅱ①(85円付近)の価格帯をクリアしなければならない。いずれの価格帯でも上昇してきたところで売ろうと待ち構えていた投資家たちによる売り圧力の形成が予想される。

〈下落シナリオ〉:下落を継続しチャネルBを下抜け、次の抵抗18円台を目指す

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上図は、XRP/JPYの4時間足チャートに〈下落シナリオ〉の価格推移を描画したものだ。

〈下落シナリオ〉はチャネルBが機能せず、下抜け下落継続する展開だ。

・チャネルラインB (2021年9月、11月、2022年3月(Ⅱ)の高値、2021年9月、2022年1月(Ⅰ)、5月(Ⅲ)の安値高値Ⅰ、安値Ⅱ、高値Ⅲ、を元に形成されるライン)

こうなった場合、昨年1月から2月の価格帯となる20円から40円のレンジまで下落する可能性も考えられるため、チャネルBを下抜けした場合には注意が必要だろう。

(5/20 午前9:00時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

5/19の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は1.45%、中央値は1.79%、標準偏差は1.82%となった。

最大上昇銘柄はLTC/JPY5.45%、最大下落銘柄はXLM/JPY-1.93%

最大上昇銘柄のLTC/JPYは、アップデートへの期待感から大きく買われ、昨日の東京市場の開けから、現在まで8%ほど上昇した9,200円ラインを推移している。

最大下落銘柄のXLM/JPYは、4時間足レベルの下落トレンドの中におり、上値が重たい展開が続いていたようだ。

24時間ボラティリティ(%)

社内データより作成

5/19の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は8.73%、中央値は8.64%、標準偏差は2.36%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はENJ/JPY12.85%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はMONA/JPY3.82%となった。

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2022-05-20
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