ピンチはチャンス?ファンドの資金流入増加でどうなるか―ビットコイン(BTC)の先週の動きと今後―

Daily Market Report 2022/5/19

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当社取扱い15銘柄の騰落率

騰落率ランキング(期間2022/5/8 – 2022/5/14)
当社クローズレート(Bid)より作成

上図は、先週一週間(2022/5/8~2022/5/14)における当社取扱い銘柄の騰落率のランキングである。

全銘柄10%以上の下落となっており、なかでもテゾス(XTZ)、オーエムジー(OMG)は30%を超える大幅な下落であった。

5/5の米株指標の大幅下落につられる形で下落が始まり、5/7のテラ(LUNA)のディペッグをきっかけにさらに下落。軟調な相場も相まって、ビットコインは400万円の節目を割った。

直近のニュースを、ビットコインのチャートとともに以下にまとめる。

BTCのチャートで見る先週からのニュース(5/8~5/17)

BTC/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
BTC(ビットコイン)のチャート・価格情報はこちら

上図は、2022/5/4~2022/5/17のBTC/JPY日足Bidチャートに先週のニュースに加え、下落の要因に大きくかかわる5/5の米株指数下落、及び5/7のテラ(LUNA)のディペッグを記載したものである。

5/5、米株指数が大幅下落し、それに連れられる形で暗号資産市場も下落。これが要因で、軟調な相場に入ることとなった。米株指数の下落要因としては、ウクライナ情勢をめぐる地政学リスクや、米国金利利上げ等が考えられる(5/6 CoinPost)。

5/7、無担保型のステーブルコインであるTerraUSD(UST)が一時0.985ドルまで下落した。それに伴い、USTをバーンすることで鋳造できるテラ(LUNA)も10%程下落し、暗号資産市場に懸念が広がった(5/9 CoinPost)。

5/9には再度、米株指数が大幅下落。再び連れられる形で暗号資産市場も下落した。暗号資産市場では1,000億円規模のロスカットが発生し、米国金融政策引き締めや、中国のコロナウイルス感染再拡大によるロックダウン等、投資家心理は非常に悪化した(5/10 CoinPost)。

5/11、暗号資産取引所へのインフローがコロナショック以前の水準に戻ったと報道された。

インフローの増加は、売り圧力の増加と投資家のパニック売りを示している(5/11 CoinPost)。

5/12に米国のイエレン財務長官がステーブルコインについて言及。金融の安定性に対する脅威ではないと発言しており、ステーブルコインの法規制を進めるべきだと呼びかけた(5/12 コインテレグラフ)。

5/17には年初来最大の資金が暗号資産ファンドに流入したと報じられた。USTのディペッグに伴う暗号資産市場の下落をチャンスと捉えているようで、5/7~5/13までの一週間で約2億7,400万ドル流入した(5/17 CoinDesk)。

地政学リスクも依然としてある中、米国金利利上げや中国のコロナウイルス感染再拡大とそれに伴うロックダウン、USTのディペッグ等ネガティブなニュースが多かった。

今後はどのような値動きになるのか。以下で考察してみる。

今後のBTCの値動きについての考察

BTCの値動きに影響しそうな事柄として、以下の4つが考えられるだろう。

・米長期金利
・ウクライナ情勢
・暗号資産ファンドの流入
・テラ(LUNA)の今後

米国長期金利の利上げに関し、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)によると、5/18午後7:00時点では、6/15に開催されるFOMCにおける政策金利のターゲットレートは125-150bpsとなる可能性が90.5%、150-175bpsとなる可能性が9.5%となっている。

現在の政策金利は75-100bpsである事から、50bpsの利上げは確実で、それ以上の利上げの可能性も残している状況だ。

FRB(米連邦準備制度)は、株やコモディティ投資などのリスク資産よりも国民の生活に直結する物価上昇の抑制を優先しており、それらの解決の兆しが見えるまで米国の株式は下落し、暗号資産市場にとっても重石にもなりえる。

現に5/18には米国株が大幅に下落しており、金利上昇が実態経済に与える悪影響への懸念が強くなってきていることがわかる。

ウクライナ情勢に関しても同様だ。

未だに解決の糸口が見えない昨今の状況では、長期化を想定しておいたほうが良いかもしれない。

軍事侵攻により世界の物価が影響を受け、日本でも国内企業物価は前年比+10%と、過去最大の上げとなった。

一方で暗号資産ファンドの流入に関しては、ポジティブなニュースとして受け取れるだろう。

資金の流入はいわば金融商品への関心であり、安値での値ごろ感から購入意欲が高まってきていることを示している。

今後、ファンドの買いが進むようであれば、暗号資産にとっても底固めの展開となる可能性もあるだろう。

テラ(LUNA)に関しては、本稿執筆時点で復興プランが進められている。

無事復興が完了し、投資家への対応が上手くいった場合は市場に好感され、BTCを含めた暗号資産市場の上昇に繋がるかもしれない。

反対に、投資家や市場への対応を誤れば市場全体の懸念に繋がり、軟調な相場に拍車をかける可能性もありそうだ。

韓国の与党議員がTerraform Labsの共同創設者であるDo Kwon氏の公聴会を要請しており、公聴会の内容や今後の氏の動きにも注目しておきたい。

現在、BTC/JPYは380万円前後で推移しているが、今後、上記4つの事柄による、BTCを中心とした暗号資産の価格への影響は気になるところである。

(5/18 午後6:00時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

5/18の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-7.06%、中央値は-6.80%、標準偏差は2.38%となった。

最小下落銘柄はMONA/JPY-1.55%、最大下落銘柄はENJ/JPY-10.91%

最小下落銘柄のMONA/JPYは、3日続落と軟調な展開で一時82円台まで下落したが、昨日の下落もあって大きな下げとはならなかった。

最大下落銘柄はENJ/JPYは午前から下落に転じ、午後には90円を割って80円台半ばまで下落。その後は80円台前半でもみ合う展開が続いている。

24時間ボラティリティ(%)

社内データより作成

5/18の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は11.44%、中央値は12.21%、標準偏差は2.75%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はENJ/JPY14.37%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はMONA/JPY4.63%となった。

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2022-05-19
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