XRP(リップル)長期下落トレンド脱却には111円が肝?

Daily Market Report 2022/5/6

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長期は緩やかな下落トレンドを継続

Tradingview(https://jp.tradingview.com/)より当社作成
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上図は、XRP/JPYの日足チャート(2021年7月~執筆時点)である。

2021年後半では一時140円を超える上昇を見せたが、年初来からのXRP(リップル)の値動きは、今年1月に年初来安値Ⅳ(61円付近)を付けたのち、順調に安値を切り上げ、一時100円を超える場面もあった。

今年3/28に年初来高値Ⅴ(111円付近)を付けた後、大幅に調整され、現在は年初来高値Ⅴ(111円付近)から25%ほど調整された80円付近を推移している。

週足レベルの長期トレンドとしては、2021年9月上旬に高値Ⅰ(152円付近)を付けたのち、去年9月下旬に安値Ⅱ(91円付近)をつけ、高値Ⅰ(152円付近)から上値が切り下がった水準である2021年11月に高値Ⅲ(150円付近)まで上昇した。

その後、安値Ⅱ(91円付近)を大幅に下回る水準である、今年1月下旬に安値Ⅳ(61円付近)を付けた。

高値Ⅰから高値Ⅲでは高値を切り下げ、安値Ⅱから安値Ⅳでは安値を更新しており、ダウ理論(※)の観点で値動きを見ると、下落トレンドの定義となる高値の切り下げ、安値の更新が確認でき、依然として売り勢力の強い相場環境を形成している。
(※)ダウ理論:相場の値動きの特徴を「6つの基本法則」で説明するテクニカル分析の理論。(大和証券より引用:https://www.daiwa.jp/glossary/YST2245.html)

この長期下落傾向を否定するには、戻り高値Ⅴ(111円付近)ラインの上抜けが必要になろう。

つまり、年初来高値の上抜けをするかどうかに、長期視点での売買の思惑が交錯するといえるだろう。

そんな中、今後のXRP/JPYの価格推移シナリオを考えるうえで、ラインを以下の通り設定する。

・チャネルラインB (高値Ⅰ、安値Ⅱ、高値Ⅲ、安値Ⅳ、高値Ⅴを元に形成されるライン)
・抵抗帯A(2021/9/7から幾度となく反発の反応があったライン)

以上を踏まえたうえで、4時間足の相場環境を考えていこう。

中期のトレンドも下落トレンドを継続

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上図は、前述の高値Ⅴと抵抗帯Aに着目するため、XRP/JPYのチャートを4時間足で描画したものである。

上図では、4時間足目線で引けるラインとして、チャネルラインC(高値Ⅴ、安値Ⅵ、高値Ⅶ、安値Ⅷを元に形成されるチャネル)を設定した。

直近のXRP/JPYの値動きとしては、先月の12日に安値Ⅵ(84.5円付近)を付け、いったんの戻りを見せ、先月16日に高値Ⅶ(100円付近)を付けたが、再度下落に転じて5/1に安値Ⅷ(72円付近)を付けた。

足元では再度戻りを形成し、Cチャネル上限を目指す展開に移行しつつある。

次に、チャネルB、Cを基準として、上昇シナリオ、下落シナリオについて考察する。

<シナリオ1>中期Cチャネルを意識した下落

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上図は、XRP/JPYの4時間足チャートに<シナリオ1>の価格推移を描画したものだ。

<シナリオ1>は中期チャネルCを意識しつつ下落を継続する方向だ。

下落の場合のシナリオとしては、2つのパターンが考えられる。

一つ目は、一時的に上昇しCチャネル上限をタッチしてから、下落に転じCチャネル下限を目指すシナリオ。

二つ目は、Cチャネル上限を無視し下落、日足目線の安値Ⅳ(61円付近)を目指してくる展開だ。

長期トレンドが下落を継続しているため、現在は売り込まれやすくなっていると考えられ、Cチャネルを下抜けた場合はさらなる下落に注意が必要となってくるだろう。

<シナリオ2>中期Cチャネル上限を上抜けし、Bチャネル上限を超え高値Ⅴ(111円付近)を目指す展開

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上図は、XRP/JPYの4時間足チャートに<シナリオ2>の価格推移を描画したものだ。

<シナリオ2>はCチャネルが機能せず、上抜け上昇する展開だ。

しかし、上昇には長期のチャネルであるBチャネル上限に加え、抵抗帯Aが価格を抑える抵抗として懸念される。このラインに到達した際の反発下落には十分注意が必要だろう。

このラインを上抜けてくると、長期の下落を否定する高値Ⅴ(111円付近)ラインが視野に入ってくるだろうか。

(5/5 午後10:00時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

5/5の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-6.81%、中央値は-6.40%、標準偏差は1.61%となった。

最小下落銘柄はMONA/JPY-4.34%、最大下落銘柄はOMG/JPY-10.26%

最小下落銘柄のMONA/JPYは、100円割れ水準でクローズを迎えた。

NY時間に米国株価指数が全面安となったことでリスク資産が忌避され、暗号資産市場にもその影響を受けた。

MONA/JPYもその例外ではなかったが、100円の節目付近では底堅く推移し、他銘柄に比べ下げ幅が限定的となった。

最大下落銘柄のOMG/JPYは、昨日の上昇分をすべて吐き出す下落となった。

昨日のFOMC通過後に急伸したOMG/JPYであったが、米国株安によりリスク資産に下押し圧力がかかり、軟調な展開に。

FOMCでの上昇分を吐き出した上に、節目の500円を割り込んだことで下げが加速し、一時470円付近まで下落した。

今月の安値水準で下げ止まっているが、昨日安値を下抜ける場合には下げが加速する可能性があり、警戒が必要となりそうだ。

24時間ボラティリティ(%)

社内データより作成

5/5の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は12.28%、中央値は11.18%、標準偏差は2.97%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はXTZ/JPY17.86%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はMONA/JPY8.19%となった。

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2022-05-06
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