出遅れ感のあるENJ(エンジンコイン)、ボラティリティ安定化で上昇に弾み?

Daily Market Report 2022/4/15

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出遅れ感のあるENJ

当社データの日足終値MIDより作成
※当該期間で当社取り扱いの無い銘柄は除く

上図は、2021/12/31終値を100とした場合の、当社取扱い銘柄の価格推移を表している。

年初から暗号資産市場は全体的に軟調な価格推移となり、暗号資産の代表格であるBTC(ビットコイン)も年初の約530万円から、1/24には約370万円まで下げる場面もあった。

2月以降の暗号資産市場は底入れをしたような穏やかな回復基調となる中、年初来の水準まで回復(100を超える)を見せた銘柄も複数あり、暗号資産市場全体として、足元での悲観ムードは強くないようにも見える。

このような状況下で、ENJは2月以降も下落傾向が強く、他銘柄と比べ価格は低空飛行が続いており出遅れ感が際立っている。

ボラティリティは収束傾向。独歩安は一旦終了?

当社データの日足終値MIDより作成

上図は、当社取扱い銘柄のヒストリカル・ボラティリティ(対象期間30日、全体期間1日)を表している。

ヒストリカル・ボラティリティは、対象期間(30日)内での一日の値動きが大きいほど高い数値となり、将来的なボラティリティ(価格変動)の目安ともなりうる。

年明けから2月中旬に価格が底打ちを見せるまで、ENJのヒストリカル・ボラティリティは、他銘柄よりも高い6.0~7.0%近辺(上図の丸部分)を推移していた。

言い換えると、当時のENJの日次ベースでの期待ボラティリティは6.0~7.0%という高水準であり、期待ボラティリティの高まりが、弱気相場における価格下落に一層の拍車をかけたと言えそうだ。

4月以降のヒストリカル・ボラティリティは3.5~5.0%付近で他銘柄と歩調を合わせる水準に落ち着いてきており、ENJの独歩安は一先ず収まったとの見方もできようか。

そして、今後のENJはどうなるか。

以下、チャート分析にて今後の展開を紐解いてみる。

<上昇シナリオ>:次の目標は285円。400円ラインは射程圏か?

当社取引ツールより作成
ENJ(エンジンコイン)のチャート・価格情報はこちら

上図は、ENJ/JPYの日足チャート(2021/9~現在)である。

上昇シナリオは、RSI(14日、終値)の下値切り上げを強気シグナルと捉え、200日移動平均線を上方ブレイクし上値を追求していくシナリオである。

低ボラティリティにシフトしつつENJ/JPYの割安感が買い圧力となれば、年初からのサポートである②150円ラインをボトムとした上昇トレンドが予測できるかもしれない。

最初のターゲットとなるのは、年明けからレジスタンスとして価格を下押ししている(上図赤矢印)200日移動平均線の水準である240円であろう。

長期的なトレンドの目安となる200日移動平均線を突破が明確となれば、次の目標は③285円ラインとなりそうだ。

このラインは年初付近での攻防ラインであり、他銘柄が年初来高値を3月に突破していることを考慮すれば、意外とあっさり到達する可能性も否定できないだろう。

ENJは、世界的な人気ゲーム「マインクラフト」内で使用できるという特徴があり、今日注目を集めているメタバース(仮想空間)やNFTとの関連性もある。

ENJは2021/11/4に、1億ドル(約114億円)規模となる「Efinityメタバースファンド」の設立を発表してることもあり(2021/11/5 CoinPost)、今後のニュースに注目が集まるところだろう。

こうしたファンダメンタルズ材料に関する後押しがあれば、更に上値を追求する展開へと繋がり、④400円ラインも射程圏となるか。

<下落シナリオ>:次に見えるのは100円ラインか?

下落シナリオは、200日移動平均線付近で反落した2地点(上図赤矢印)をダブルトップ形成とみなし、ENJ/JPYの他銘柄と比べた弱含み基調が継続するシナリオである。

ダブルトップ形成を考慮すると、直近の目標である②150円ラインは下落シナリオの通過点とも捉えられるが、②150円ラインは年初来サポートラインでもあるため、いったんは反発あろうか。

150円を下抜けると、次に見えてくるのは、2021/7安値の①100円ラインとなろうか。

また、ENJ/JPYは2021年初頭は15円程度の水準であり、現在値(約197円)と比較すると13倍以上の開きがある。

一年強でかなりの急上昇をしていた反動が色濃く出れば、100円割れも決して絵空事ではないかもしれない。

(4/14 午後6:00時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

4/14の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-1.95%、中央値は-2.17%、標準偏差は0.98%となった。

最大上昇銘柄はXRP/JPY0.35%、最大下落銘柄はENJ/JPY-3.71%

最大上昇銘柄のXRP/JPYは、当社取り扱い銘柄の中で逆行高。3日続伸となった。

ひとまずは4/12の高値94.100を目指す展開と捉えることができるかもしれない。

最大下落銘柄のENJ/JPYは、一時4/13の始値190.462を割り込む展開。午後10時台からの全面的な下げの影響を一番大きく受けた格好となった。RSIは35と売られすぎと言えるレベルではないため、もう一押しすることも考えられようか。

24時間ボラティリティ(%)

社内データより作成

4/14の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は6.10%、中央値は5.85%、標準偏差は1.45%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はXTZ/JPY8.44%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はXLM/JPY3.63%となった。

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2022-04-15
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