彷徨うBTC(ビットコイン)、200日移動平均がサポートに?
Daily Market Report 2022/4/5
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・見えない方向感
BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、BTC/JPYの日足チャート(期間:2021/4/21~現在)に単純移動平均線(20日移動平均線、75日移動平均線、200日移動平均線)を反映させ、2021/11/10の高値と2022/1/24の安値を結んでフィボナッチ・リトレースメントを描画したものである。
3月は476万円から556万円と16.8%上昇したが、現在は200日移動平均線とフィボナッチ・リトレースメント50.0%(573万円)付近にて方向感を失っており、停滞状況にあるように思われる。
このレポートでは、停滞状況であるBTCの今後の動きについて考察する。
<上昇シナリオ>:2021年上半期の最高値である682万円がターゲットプライスになるか?
図1
BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
図2
上:BTC/JPY 週足スローストキャスティクス(14,3,3)
下:BTC/JPY 週足MACD(12,26,9)
(当社取引ツールより作成)
図1はBTC/JPYの日足チャート(期間:2021/4/21~現在)、図2はBTC/JPYの週足スローストキャスティクス(14,3,3)とMACD(12,26,9)である。
上昇シナリオのポイントは次の4つとなろう。
①200日移動平均線がサポートとなる
②20日移動平均線が200日移動平均線を上抜け目前
③スローストキャスティクス(週足、14,3,3)での2線の幅が広い
④MACD(週足、12.26.9)がゴールデンクロス形成
①200日移動平均線がサポートとなる(図1)
移動平均線は計算日数が多いほど強いレジスタンスやサポートとなる性質がある。現在は3/28に上抜けして以降、200日移動平均線に抵触したものの、依然、上を推移している。このことからレジスタンスからサポートになったのではないかと考えられよう。
②20日移動平均線が200日移動平均線を上抜け(図1)
レジスタンスとなっていた200日移動平均線を価格が上抜けし、長期的な上昇相場へ転じ始めた可能性も伺える。
また、20日移動平均線が200日移動平均線を下から上に抜けるゴールデンクロス形成が目前となっており、短期的にも上昇傾向が感じられるチャート形状へ移行しているものと考えられるだろう。
③スローストキャスティクス(週足、14,3,3)での2線の幅が広い(図2)
週足のスローストキャスティクスは買われすぎの水準にはあるが、%DとSlow%Dの幅が広く、狭まる様子が見えないことから、まだ上昇が続くとも読みとれそうだ。
④MACD(週足、12.26.9)がゴールデンクロス形成(図2)
週足のMACDが3/21週にゴールデンクロスをしたためしばらくは上昇が続く可能性が示唆される。そして、0のラインを上抜けするようであればさらなる本格上昇へのシグナルが点灯することとなろう。
以上4点が上昇要因のポイントである。そして、上昇時のターゲットプライスはフィボナッチ・リトレースメント76.4%(682万円、水色ライン)だろうか。
この価格は、2021年上半期の最高値の価格帯でもあるため強く意識されるかもしれない。
<下落シナリオ>:下落時の目先のターゲットプライスは524万円か?
図3
上:BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
中:スローストキャスティクス(14,3,3)
下:MACD(12,26,9)
図3は、BTC/JPYの日足チャート(期間:2021/4/20~現在)にスローストキャスティクス(14,3,3)とMACD(日足、12,26,9)を表示させ、2021/11/10の高値と2022/1/24の安値を結んでフィボナッチ・リトレースメントを反映させたものである。
下落シナリオのポイントは次の3つとなろう。
①スローストキャスティクスが買われすぎ水準寄り
②MACD(日足)がデッドクロスを描く
③ショルダーラインがレジスタンスラインとなる
①スローストキャスティクスが買われすぎ水準寄り
ストキャスティクスは80を越えると買われすぎの水準であるとされる。3/29以降価格は低下傾向にあるが、スローストキャスティクスでは依然、売られすぎ水準に近いため、目先は売り優勢の状況が続く可能性が示唆される。
②MACD(日足)がデッドクロスを描く
MACD(日足、12,26,9)からは、MACD(黄線)がMACDシグナル(青線)をデッドクロスしているため、下落の調整が成される可能性を読み取れるか。
③ショルダーラインがレジスタンスラインとなる
ここでいうショルダーラインとは、先日のレポート(Daily Market Report 2022/1/25 「続落のBTC(ビットコイン)、ヘッド・アンド・ショルダーからは下落、RSIからは反発を示唆」参照)の下降シナリオで記載したヘッド・アンド・ショルダーズトップのショルダーラインと同じである(上図白ライン)。3月の上昇もこのラインがレジスタンスとなっている(上図白丸)ことから、強いレジスタンスとして機能していると捉えてもいいかもしれない。その場合、現在以上の上昇の可能性は低いだろうと推察できる。
以上3点が下落要因のポイントである。そして、下落時の目先のターゲットプライスはフィボナッチ・リトレース38.2%(524万円、黄ライン)だろうか。その後も下落するようであれば、今年の最安値である366万円(グレーライン)も視野に入ってくるかもしれない。
(4/5 午前7:00時点)
・銘柄別価格前日比(%)
社内データより作成
4/4の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は-2.11%、中央値は-2.17%、標準偏差は1.84%となった。
最大上昇銘柄はMONA/JPYの0.13%、最大下落銘柄はENJ/JPYの-5.66%。
最大上昇銘柄のMONA/JPYは、1時間足において一目均衡表の雲の下を緩やかに推移した。日足では雲の中を模索する状況となっている。
最大下落銘柄のENJ/JPYは、226円でオープンし、213円でフィニッシュした。日足ではスローストキャスティクスが買われすぎ水準、MACDはデッドクロス目前となっている。
・24時間 ボラティリティ(%)
社内データより作成
4/4の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は7.41%、中央値は7.12%、標準偏差は2.38%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はENJ/JPYで12.96%。
一方、最もボラティリティの低かった銘柄はETH/JPYで4.33%となった。
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