XRP(リップル)、岩盤保有層20億円からどこまで伸ばせるか!?
Daily Market Report 2022/4/4
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・JVCEA発表現物保有高(円換算)
JVCEA統計情報 (https://jvcea.or.jp/about/statistics/)より当社作成
上図は、日本暗号資産取引業協会(JVCEA)が発表している利用者現物保有状況の推移をグラフ化したものである。(当社で取り扱いのある11銘柄のみ使用)
2021年度から2022年2月までの推移を見てみると、BTCが圧倒的なシェアを誇り、次いでETH、XRPが後を追っている。今日は3番目に保有されているXRP(リップル)について見てみよう。
・2022>2021 XRP現物保有高(円換算)
まずは、昨年2021年と今年2022年の1月、2月を比較してみる。それぞれのXRP現物保有高(円換算)は以下の通りである。
2021年1月:129,338,000,000
2021年2月:108,659,000,000
2022年1月:145,764,000,000
2022年2月:182,328,000,000
2022年1月、2月ともに2021年のXRP現物保有高(円換算)を上回っていることが分かる。
・再びシェア20%目指すか?
JVCEA統計情報 (https://jvcea.or.jp/about/statistics/)及び当社クローズレートより当社作成
上図のグラフは、11銘柄の現物保有高合計に占めるXRP現物保有高の割合とXRP/JPYの当社月末レートを表示したものである。
昨年2021年と今年2022年の1月、2月を比較してみると、全体に対するXRPの割合は以下の通りである。
2021年1月:16.0%
2021年2月:10.6%
2022年1月:13.8%
2022年2月:15.8%
2021年1月>2022年1月、2021年2月<2022年2月という結果になった。全体に対する割合は2021年と変わらないようだ。
しかし、JVCEAの統計がQTUM、BAT、OMGなどの銘柄も2021年2月以降に統計の対象としていることから、増加した分母の中での2021年と同等の結果を出せたということを考えると、健闘していると言えるであろう。
また、2021年8月から2022年1月まで縮小傾向にあったXRPの割合が2022年2月に上昇に転じている。
XRP/JPYの価格は1月の安値61円付近から2月末レート:88.21円、3月末レート:99.58円と上昇していることもXRP割合の上昇要因となっているが、今後も上昇基調が続くなら、再び20%まで割合を伸ばす可能性もありそうだ。
・20億XRP維持
JVCEA統計情報 (https://jvcea.or.jp/about/statistics/)及び当社クローズレートより当社作成
上図のグラフは、XRP現物保有高とXRP/JPYの当社月末レートを表示したものである。
XRP現物保有高は2021年1月から4月にかけて減少している。これはXRP/JPYの価格が上昇し、そのタイミングでXRPを売却して利益確定に動いた投資家がいたことを示唆するものといえよう。
他方、2021年5月から2022年2月までは20億XRPの保有高を維持し、価格が上下しているにもかかわらず、増減幅はそれほど大きくはない。これは常に一定の買いニーズと固い長期保有者がいるということが考えられるだろう。
ただ、気になるのは2021年11月、12月の動きである。
この期間はXRP/JPYの価格が下落しているのにもかかわらず、XRP現物保有高が増加していない。
これまでは価格が下がったタイミングで買いが入り、保有高が増加していたが、2021年11月と12月は減少している。これは年度末に向けての投資資産の調整の売りが入っただけかもしれないが、XRPを見放す投資家がいたことを示唆するものなのかもしれない。
上記のような11月と12月の状況には、2021/11/9~11/10に開催されたリップル社主催の『Ripple Swell Global』も影響しているかもしれない。
例年のXRPの値動きからも「Swell開催前にXRPの価格が上昇し、開催中から下落に転じる」と言われている。
さて、そんなXRPの値動きをテクニカルチャートから分析してみよう。
・フィボナッチ・リトレースメントによる分析
XRP/JPY 週足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
XRP(リップル)のチャート・価格情報はこちら
上図は、XRP/JPYの週足チャートに2021/4/12の高値204.295円と2022/1/17の安値60.933円を結んで、描画ツールにあるフィボナッチ・リトレースメントと一目均衡表およびボリンジャーバンド(±2σ)を反映させたものである。
<現状>
XRP/JPYは95円から110円の間で推移し、一目均衡表の雲の下に位置する。2021年12月半ばにも頭上の雲を上抜けようと上昇したが、失敗していたように思える。今回はどうなるだろうか?
<上昇シナリオ>:雲を突き抜け115.697円突破
上昇シナリオにおける最初のターゲットは、フィボナッチリトレースメントのオレンジのライン(38.2%:115.697円)となるだろう。
一目均衡表の雲もこのオレンジのラインに沿って広がっており、レジスタンスとして機能している。2021年12月半ばの上昇においては跳ね返されたが、上抜けることができれば、次はフィボナッチリトレースメントの水色のライン(50.0%:132.614円)を目指すことができるのではないか。
<下落シナリオ>:サポートラインまで下落し、60.933円へ
下落シナリオにおける最初のターゲットは、フィボナッチリトレースメントの赤のライン(23.6%:94.766円)となるだろうが、2021年12月の値動きを見てみると、あっさり下抜けてしまっていることからサポートとしての機能は弱そうだ。
赤のラインの下にあるフィボナッチリトレースメントの白のライン(0.0%:60.933円)を見てみると、2021年6月と7月にかけてと2022年1月にサポートとして機能している。
また現状ボリンジャーバンドの-2σも白のライン付近にあることから下落した場合、白のラインで一度下げ止まる可能性もあるだろう。
もし、この白のラインをも下抜ける場合は、2020年12月の価格帯となる25円までの下落も視野に入ってくるだろうか。
(4/3 午後7:00時点)
・銘柄別価格前日比(%)
社内データより作成
4/3の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は0.63%、中央値は0.76%、標準偏差は0.84%となった。
最大上昇銘柄はBAT/JPYの2.11%、最大下落銘柄はXEM/JPYの-0.82%。
最大上昇銘柄のBAT/JPYは、日足において一目均衡表の雲の上を推移し、3日連続の陽線となった。雲の先端のねじれが確認できるため、今後のトレンド方向に注目したい。
最大下落銘柄のXEM /JPYは、14.9円でオープンし、14.8円でフィニッシュした。その間17時~18時には15.25円まで上昇するもその勢いは続かなかった。依然、一目均衡表(日足)の雲から上に大きく乖離し推移している。
・24時間 ボラティリティ(%)
社内データより作成
4/3の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は5.26%、中央値は4.53%、標準偏差は1.57%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はETC/JPYで7.82%。
一方、最もボラティリティの低かった銘柄はETH/JPYで3.09%となった。
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