騰落率+10%超え多数!今後はどうなる?―先週の騰落率と注目すべきトピックス

Daily Market Report 2022/3/31

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当社取扱い14銘柄の騰落率

騰落率ランキング(期間2022/3/20 – 2022/3/26)
当社クローズレート(Bid)より作成

上図は、2022/3/20~2022/3/26における当社取扱い銘柄の騰落率のランキングである。

先週1週間で見ると取扱い銘柄すべてが上昇し、騰落率上位10銘柄が10%以上と、値動きが激しい1週間となったといえよう。

何がここまで価格を押し上げたのか、ファンダメンタルズの面から、時価総額1位の暗号資産、ビットコインのチャートで出来事をまとめる。

ビットコインのチャートで見る先週からの出来事(3/19~3/29)

BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
BTC(ビットコイン)のチャート・価格情報はこちら

上図は、2022/3/19~2022/3/29のBTC/JPY日足チャートに、暗号資産市場のニュースを記載したものである。

3/22、一般社団法人日本暗号資産取引業協会(JVCEA)が、上場審査の効率化を図る目的で、審査プロセスの改善とグリーンリスト制度の導入を発表した(3/22 CoinPost)。

グリーンリスト制度とは、特定条件下にある銘柄(グリーンリスト銘柄)において、新たに取扱いを希望する際の審査を簡略化する仕組みであり、この制度を利用することによって協会による長期間の審査を待たずに新規銘柄の取扱いを開始できるというメリットがある。

3/22、3/24には、USD/JPYが大きく上昇し、それに連なる形でBTC/JPYも値を伸ばした。

また、3/29の当社マーケットレポート(Daily Market Report 2022/3/29 「ETC(イーサクラシック):2週間で2倍に急上昇!その背景は?」参照)でも触れたとおり、以下のようなニュースも確認している。

3/24、世界最大規模の資産運用会社であるブラックロックのCEO兼会長のラリー・フィンクが、ウクライナでの戦争がデジタル通貨の普及を後押しするとの旨を発言し、注目を集めた(3/28 Forbes)。

3/25、米国のジャネット・イエレン財務長官がCNBCに出演し、暗号資産(仮想通貨)・ビットコインに対するポジティブな意見を行い話題になった(3/26 CoinPost)。

一方で、ネガティブなニュースも発表された。

インド国会が3/25、暗号資産取引に30%のキャピタルゲイン税を課す税制案を可決した。

4/1より施行されるが、同国の暗号資産業界に混乱をもたらしている(3/25 CoinDesk)。

3/27には、イギリス政府が今後数週間以内に暗号資産業界を規制する計画を発表するとCNBCが報道した。匿名の関係者からの情報のため確定ではないが、ステーブルコインに焦点を当てたものと伝えている(3/27 CoinDesk)。

3/29、イーサリアムブロックチェーンを基盤にしたNFTゲーム「Axie Infinity」のサイドチェーンを開発する「Ronin Network」は、Roninブリッジから暗号資産が不正流出したと発表した(3/30 CoinDesk)。

上記の事件により、イーサリアムが173,600ETH、米ドルステーブルコインのUSDCが25,500,000枚と、合計約6億2500万ドル以上が不正流出した。

これは、2021年8月に起きた「Poly Network」の不正流出金額(約6億1100万ドル)を上回る。

様々な世界情勢が渦巻く中、先週は10銘柄が10%を超える値上がりを見せた。

今後の値動きはどうなるのか、ファンダメンタルズの観点から今後の展開を整理したい。

<上昇シナリオ>レジスタンスをサポートに。YH(イヤーハイ)を目指す

オンチェーン分析プラットフォームIntoTheBlockによると、1/29以来最大規模のアウトフロー(資金流出)が3/23にあった(3/24 CoinPost)。

アウトフローの大幅超過は中/長期保有を前提とした売り圧現象につながるものと見なされ、好感される傾向にあるため、サポートを切り上げている現在の流れが直近は続くことが予想される。

また、3月からのBTC日足サポートライン約450万円が、3/16の高騰でレジスタンスラインであった約470万円に更新され、サポートラインが力強く切りあがっている状態だ。

3/30時点で価格は570万円台を推移し、2021/12/23~12/28でもみ合った水準となっている。

心理的な節目として600万円を上方ブレイクした場合、さらなる期待感からサポートが切り上がり底堅い推移を見せる可能性もあるだろう。

テクニカルを見ても、一目均衡表ではローソク足と遅行スパンが大きく雲を抜けており、転換線が基準線を上回っていることから、強い買いシグナルとみて良いだろう。

<下落シナリオ>節目を上方ブレイクできず失速

年初来高値水準である心理的な節目の600万円を上方ブレイクできず失速し、期待感を削がれ売りが走るシナリオとなる。

2021年3月や5月にも高値更新を目指す中、失速し値が下がる動きがあった。

不透明な世界情勢の中、高値を更新できなかった場合の投資家心理はマイナスの方面に向かうことが予想される。

高値付近でもみ合った際にも、急な世界情勢の変化で投資家心理が動き、今までの流れが一転する可能性もあるため注意が必要だろう。

RSI(相対力指数)を見ると3/27時点で「買われすぎ」のラインである70を超えている。

RSIは強いトレンドの場合には比較的ダマシが多くなると言われているが、上値が重くなっている今、注目しておきたい指標の1つである。

(3/30 午後6:00時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

3/30の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は0.61%、中央値は0.65%、標準偏差は2.04%となった。

最大上昇銘柄はQTUM/JPY5.59%、最大下落銘柄はXYM/JPY-3.80%

最大上昇銘柄のQTUM/JPYは、早朝から強い値動き。

東京時間は1,000円を挟んで底堅い値動きを続けた。

その後、欧州時間に直近高値である3/25高値1,065円を超えたことで上昇に弾みがつき、一気に1,150円付近まで駆け上った。

しかし、買いの勢いは続かず、クローズまでに前述の上げ幅を失った。

最大下落銘柄のXYM/JPYは、3/28から下落傾向が続いており、軟調な値動き。

東京時間に17円台を維持できなかったことで売り圧力が高まると、一時16.5円まで下げ足を早めた。

しかしながら、反応が一巡すると、NY時間で17円台に迫る場面もあり、ある程度の底堅さも垣間見ることができる。

24時間 ボラティリティ(%)

社内データより作成

3/30の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は6.84%、中央値は6.55%、標準偏差は3.25%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はQTUM/JPY16.95%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はXRP/JPY2.75%となった。

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2022-03-31
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