低空飛行が続く暗号資産市場。BAT(ベーシック アテンション トークン)だけは別格?

Daily Market Report 2022/3/14

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BTC(ビットコイン)との相関が強まる暗号資産市場

当社取引ツールより作成

上図は、当社取り扱い銘柄の価格とBTC価格の相関係数を表したものである。

相関係数とは、比較する二者間での関連性の高さを数値化したものであり、「1」に近づくと両者は正の相関、「0」に近づくと相関なし、「-1」に近づくと負の相関となる。

2022年初頭から、アルトコインは、暗号資産の代表格であるBTCと似たような値動きを見せており、相関係数は1に近づきつつある。

言い換えれば、BTCが2022年初頭の約550万円から足元での約450万円まで下落しているように、他銘柄も下落基調にあるということだ。

長期的視点においても、上図の矢印のように各銘柄の相関係数は概ね1付近に収束しつつあり、銘柄ごとの特色が価格には反映されにくくなっているようだ。

その一方で、個別材料等が意識されることによりBTCとの相関係数が低下し、他と異なる値動きを見せる銘柄もある。上図のXEM(ネム)、OMG(オーエムジー)、BAT等がそれに該当する。

特にBATは2021年11月以降、相関係数が1から乖離することが他の暗号資産と比べて目立っているといえる。

このため、BATの今後のシナリオを読み解く際には、暗号資産全体の値動きよりも、BAT個別に分析を行うほうが効率的とも考えられそうだ。

以下、テクニカル分析に基づきBAT/JPYの今後の展開を紐解いてみる。

<下落シナリオ>:ヘッド・アンド・ショルダーズ形成

当社取引ツールより作成
BAT(ベーシック アテンション トークン)のチャート・価格情報はこちら

上図は、BAT/JPYの日足チャートである。

下落シナリオは、ヘッド・アンド・ショルダーズ形成後の下落トレンドが継続するというものである。

BAT/JPYは10月高値(157円)、11月高値(190円)、12月高値(163円)を基準として、弱気シグナルであるヘッド・アンド・ショルダーズを形成した。

年明け以降には反発上昇が継続した場面があったものの、上図110円のネックラインを上回れずに再び下落に転じており、弱気相場は継続しているように映る。

一旦の下落目標は、直近の反発ラインである70円となろうか。この70円ラインはロシアによるウクライナ侵攻後の乱高下相場の中でも下値を高めた水準であるため、再度の反発上昇にも留意したい。

欧米諸国の金融引き締め政策の加速といったマクロ的な要因次第では、BAT/JPYにも更なる下押し圧力をもたらす可能性もありそうだ。

70円を下抜ける場合には、上図の下降トレンドラインを意識しつつ、2021年7月安値(50円)が次のターゲットプライスとなろうか。

<上昇シナリオ>:100日移動平均線への価格回帰

当社取引ツールより作成

上図は、BAT/JPYの日足チャートである。

上昇シナリオは、100日単純移動平均線に収束するように価格が上昇し、ネックライン(青線)を上方ブレイクするシナリオである。

100日移動平均線は、10月の横ばい局面、12月の急落時、1月の下降トレンド突入時で意識されていた攻防点(上図白丸)であり、再び100日移動平均線に価格が収束することも考えられそうだ。

上昇ペース次第ではあるが、BAT/JPYがこれから上昇に転じれば、100日移動平均線との交差地点が最初の目標となるかもしれない。

この100日移動平均線を上方ブレイクできれば、弱気相場の気配は払拭されそうだ。

100日移動平均線を上回ることができれば、次の目標価格はネックライン(110円)となりそうだ。

仮に上昇トレンドが強固なものとなれば、低調な地合いが続く暗号資産全体とは裏腹にBAT/JPYは157円や190円に向けたラリーとなる可能性もあろうか。

(3/13 午後4:00時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

3/13の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-0.09%、中央値は-0.68%、標準偏差は1.56%となった。

最大上昇銘柄はBAT/JPY4.61%、最大下落銘柄はXTZ/JPY-1.61%

最大上昇銘柄のBAT/JPYは、77円(日足一目均衡表・転換線、日足5日移動平均、日足21日移動平均付近)でオープンし、85円(ピボットポイント・R2付近)で引けた。14日RSIが50%を上回った。

最大下落銘柄のXTZ/JPYは、356円(日足21日移動平均付近)で頭打ち、342円(ピボットポイント・S1、日足一目均衡表・転換線付近)で引けた。

24時間 ボラティリティ(%)

社内データより作成

3/13の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は4.55%、中央値は3.90%、標準偏差は2.17%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はBAT/JPY11.20%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPY2.25%となった。

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2022-03-14
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