BTC(ビットコイン)との比較チャートで見えてくる割高、割安銘柄は?

Daily Market Report 2022/3/2

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昨年10月以降、明暗分かれるアルトコイン市場

当社取引データの日足終値Mid価格より作成

上図は、2021/9/1を100としたアルトコインの価格推移を、対BTCで算出したものである(当社取り扱い銘柄を採用)。

上図を時系列順に見ると、2021/10中旬まで(上図赤線)はBTC主導の強気相場が続いており暗号資産全体は活況を取り戻していたが、アルトコインは対BTC比で弱含んでいた。

その後、BTCへの資金流入が一段落すると、投資家の関心はBTCに比べ手頃な価格であるアルトコインに移ったのか、ETH(イーサリアム)やLTC(ライトコイン)では、上図で100を超す高いパフォーマンスを発揮した。

その一方で、BCH(ビットコインキャッシュ)やETC(イーサクラシック)は市場全体の上昇ムードの波に乗り切れておらず、11月以降はアルトコイン群内でのパフォーマンスに差が出ている

足元では地政学リスクに端を発した暗号資産ニーズの上昇から、ここ数日のBTC/JPYは上昇著しいが、アルトコインはどうなるのか。

本稿では、ETH(上図での上位銘柄)BCH(同、下位銘柄)について、対BTC視点で考察する。

<ETH/BTC 三角保ち合いに着目>

ETH/BTC 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
ETH(イーサリアム)のチャート・価格情報はこちら

上図は、ETH/BTCの日足チャートである。

ETH/BTCは、他アルトコインと比べ上昇が目立っていた分、割高銘柄と判断できようか。

現在値は、昨年7月起点の上昇トレンドライン①と、12月起点の下降トレンドライン②が形成している三角保ち合いの均衡地点に位置している。

①・②ともに、ラインを突き抜ける値動きは何度かあったが、価格はすぐにトレンド内に強く押し返されているため、両者とも強く意識されているラインであると考えられそうだ(上図 白矢印)。

加えて、今年1月上旬より上値を抑えている50日移動平均線と、長期的なトレンドの目安となる200日移動平均線を実勢価格が下回っていることを考慮すると、下落基調が色濃く伺え、2021年10月の安値水準である0.0570BTCや、①ラインの起点である0.0530BTCが下落の目安となろうか。

反対に、①ラインでサポートされる格好で上昇トレンドに移行する場合は、過去に節目となっていた0.0720BTCや0.0760BTCに向けた強気相場が意識できるかもしれない。

<BCH/BTC 底値固めができるか>

BCH/BTC 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
BCH(ビットコインキャッシュ)のチャート・価格情報はこちら

上図は、BCH/BTCの日足チャートに、フィボナッチ・リトレースメントを記したものである。

チャート上では、ほぼ一貫して下落が約半年間継続しているものの、割安銘柄として注目できそうだ。

BCH/BTCは、2/5(上図 白矢印)に0.007BTC付近で一旦底打ちしており、ロシアがウクライナへの派兵を決定した2/21以降(上図四角部分)、リスクオフムードが高まる中でも緩やかな上昇局面が見られた

その後は、50日移動平均線に上値を抑えられる格好で反落したものの、執筆時点で0.007BTCは下回っておらず、同水準を維持することができれば下値を探る展開も一巡したとみなせるか。

上昇に転じる場合、9月高値を起点としたフィボナッチ・リトレースメントに沿い、0.0088BTC(23.6%水準)や0.0100BTC(38.2%水準)といった節目を意識したいところだ。

その反面、BCH/BTCは現在、過去最安値圏に位置しているというのも事実である。0.0070BTCを下回ると、反発上昇するタイミングも掴みづらく、2021年5月から続く、弱気相場が更に長期化する可能性もあるだろう。

(3/1 午後11:00時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

3/1の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は3.85%、中央値は4.08%、標準偏差は1.91%となった。

最大上昇銘柄はENJ/JPY6.16%、最大下落銘柄はBCH/JPY-0.09%

最大上昇銘柄のENJ/JPYは、168円でオープンし、2時間で約6%上昇(179円)した。その後、一時は166円まで下げるも、178円で終わる展開となった。

最大下落銘柄のBCH/JPYは、37,249円でオープンし、こちらも2時間で約5%上昇(39,279円)した。その後、午後7時~翌午前1時まで乱高下するも、午前3時ごろからは緩やかな値動きとなった。

24時間 ボラティリティ(%)

社内データより作成

3/1の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は10.02%、中央値は10.47%、標準偏差は1.53%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はENJ/JPY12.67%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はXRP/JPY7.43%となった。

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2022-03-02
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