XRP(リップル)、雲の中で暗中模索。フィボナッチ分析で見る今後の展開は?

Daily Market Report 2022/2/28

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雲上抜けを目指すも・・・

XRP/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、XRP/JPYの日足チャート(期間:2021年11月25日~現在)である。

昨年末から約1ヶ月間にわたり下落トレンドが続いたXRP/JPYだが、1/22に下限60円で踏みとどまった後、自律反発となり2/3からの7日続伸で一時103円まで値を上げた。

一目均衡表を見てみると、XRP/JPY は、続伸中の2/8に雲を突き抜け三役好転が発生したが、雲のねじれ発生と共に上昇の動きも失速した。

2/24には、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まり、市場のリスクオフムードが一段と高まったことを受け、XRP/JPYも雲を割り込み一時69円まで下落した。

翌日以降は、米国の経済制裁としてロシア系大手銀行5行との取引中止や、資産凍結が発表されるも、リスクオフの巻き戻しが出始めたことなどにより米株は上昇(2/25 CoinPost)。暗号資産市場も買い戻しが先行し、全面的に反発した。

その後、2日続伸したが、2/27午前に「西側諸国は国際銀行間通信協会(SWIFT)の国際決済ネットワークから一部のロシアの銀行を排除することで合意した」(2/27 Bloomberg)、との報道を受けた影響か、反落しており、足元は80円付近で推移している。

では次に、今後の値動きについてシナリオを考えてみる。

フィボナッチ・リトレースメントによる分析

XRP/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、XRP/JPYの日足チャートに11/10の高値150円と1/22の安値60円を結んで、描画ツールにあるフィボナッチ・リトレースメントを反映させたものである。

始めに、直近のXRP/JPYの値動きをフィボナッチ・リトレースメントから確認すると、1/21の下落で80円台から一気に60円台まで値を下げたのち、約2週間ほど低迷していたことがわかる。

2/4から徐々に反発し始め、2/7にフィボナッチ23.6%水準:82円を突破し、翌日には38.2%水準:95円を上回る、高値103円を付けた。その後は50%水準:105円がレジスタンスとなり、反落した。(上図白丸)

2/24には、前述したウクライナ情勢の影響もあり、再び60円台まで下落し、フィボナッチの起点(0%)に近づくも、翌日の反発で、上限価格:38.2%水準:95円と下限価格:23.6%水準:82円を節目とするレンジ圏内へ回復した。

では今後の考えられるシナリオを、以下に整理してみたい。

<上昇シナリオ>: 105円を目指して反発

上昇シナリオは、2月の上昇場面でレジスタンスラインとなった、フィボナッチ50%水準:105円突破へ向けて反発するシナリオである。

足元は、上限価格:38.2%水準:95円と下限価格:23.6%水準:82円を節目とするレンジ圏内での価格推移となっており、目先のターゲットプライスである、38.2%水準:95円へ向けた土台を築いていけるかどうかの局面に差し掛かっていると言えよう。

95円を突破し、100円台でしっかりと足固めが出来れば、年明けから未だ成功していない50%水準:105円の上抜けも視野に入ってくるかもしれない。

<下落シナリオ>: 再び60円台に転落

下落シナリオは、フィボナッチ23.6%水準:82円を下振れ、フィボナッチの起点(0%)である60円を下値目途に、下落基調が再開するシナリオである。

2/24の急落では69円で下げ止まったが、更なる悪材料の発生で下落圧力が強まり、ターゲットプライス60円がサポートとして機能しなかった場合、下落トレンド再開を確認するきっかけとなる可能性もあるだろう。

XRPは、特有のファンダメンタルズが値動きに作用する可能性の高い銘柄でもあるため(Daily Market Report 2022/2/25「比較チャートでみるXLM(ステラ・ルーメン)とXRP(リップル)」参照)、テクニカルとファンダメンタルズ双方の視点から動向を注視しておきたい。

(2/27 午前11:30時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

2/27の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-6.31%、中央値は-6.65%、標準偏差は2.06%となった。

最小下落銘柄はMONA/JPY-2.06%、最大下落銘柄はXTZ/JPY-11.19%

最小下落銘柄のMONA/JPYは、115円(日足一目均衡表・雲下限、日足21日移動平均付近)で高値打ち、106円(日足一目均衡表・転換線、ピボットポイント点S1付近)で引けた。

最大下落銘柄のXTZ/JPYは、349円(日足一目均衡表・基準線付近)でオープン後は急落。337円(日足一目均衡表・転換線、ピボットポイント・S2付近)が下支えとなる展開であった。

24時間 ボラティリティ(%)

社内データより作成

2/27の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は10.30%、中央値は10.44%、標準偏差は1.67%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はXTZ/JPY15.75%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はMONA/JPY8.36%となった。

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2022-02-28
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