雲の中で彷徨うETC(イーサクラシック)。 雲はサポートなのか、重石なのか?

Daily Market Report 2022/2/21

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続落により雲下抜け間近

ETC/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、ETC/JPYの日足チャート(期間:2021/11/5~現在)である。

昨年11月より、約3ヶ月にわたり下落トレンドが続いたETC/JPYだが、1/22の安値である2,350円ラインをサポートに踏みとどまった後に上昇に転じ、2月中旬には一時4,200円まで反発した。

その後は、暗号資産市場全体の急落も伴い価格はピークアウトし、現在は3,000円近辺で価格推移している。

一目均衡表を見てみると、1月末からの反発により、三役逆転が発生していた昨年末から1月下旬にかけての軟調推移が一旦収束。そして2月以降も順調に値を上げ、2/7より雲へ突入して上昇相場への反転を予感させるような動きとなった。

しかし結果は雲を突き破る動きとはならず、2/11には雲上抜けを試みるも失敗。

2/17に、ロシアのウクライナ侵攻に対する懸念から市場全体にリスクオフムードが漂うと、この煽りを受け、暗号資産市場も全体的に下落した。

ETC/JPYは雲下限がサポートになり耐え忍んでいたが、下落圧力の更なる強まりも加わり、2/20には雲下抜け寸前まで値を下げ、(上図白丸)3,000円割れに近づく場面もあった。

今後は3,000円から4,000円付近でのレンジを維持できるのかが注目されるが、足元は直近5日間の続落により、弱含みの展開が続いている。

反発相場となるようであれば、雲は強いサポートとして機能することになるが、雲下限を持ちこたえられない場合は、下落基調を強める可能性が高くなるかもしれない。

では次に、今後の値動きについてシナリオを考えてみる。

フィボナッチ・リトレースメントによる分析

ETC/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、ETC/JPYの日足チャートに11/9の高値6,918円と1/22の安値2,350円を結んで、描画ツールにあるフィボナッチ・リトレースメントを反映させたものである。

始めに、現在までの値動きをフィボナッチ・リトレースメントから確認してみると、ETC/JPY は11月からの下落トレンドにより値を下げ続け、1/20から三日間大幅続落したことでフィボナッチ23.6%水準:3,428円を割り込み、一気に2,350円まで下落した。(上図白丸)

1月末から地合いが好転し、2/10付近には、下限価格として23.6%水準:3,428円でサポートを確認した後、上限価格として38.2%水準:4,095円を目指して反発している様子が見られた。

前述した2/17の下落以降は反発もなく、足元は23.6%水準:3,428円を割り込み、3,000円付近まで値を下げている。

では今後の考えられるシナリオを、以下に整理してみたい。

<上昇シナリオ>: 4,095円を目指して反発

上昇シナリオは、2月に二度上抜け失敗した、38.2%水準:4,095円突破へ向けて反発するシナリオである。

2/11の4,095円ライン上抜け失敗から下落基調となっているが、再びこのレジスタンスラインの上抜けを目指した動きが見られるか、注目されるだろう。

足元は、上限価格:23.6%水準:3,428円と下限価格:0%水準:2,350円を節目とするレンジ圏内である3,000円付近での価格推移となっている。

以上を踏まえると、38.2%水準:4,095円と下限価格:23.6%水準:3,428円を節目とするレンジ圏内へ回復し、確実に足固めすることが目下の課題となるであろう。

38.2%水準:4,095円を突破できれば、11月下旬まで維持できていた価格帯の50.0%水準:4,634円までの上昇もあろうか。

暗号資産市場が活況を取り戻すような環境となれば、ETC/JPYも更に上値を追求し、61.8%水準:5,173円や76.4%水準:5,840円も見えてきそうだ。

<下落シナリオ>: 2,350円を割り込み、下落トレンド再開

下落シナリオは、フィボナッチの起点(0%)の2,350円がサポートラインとして機能せず、再び下落トレンド入りとなるシナリオである。

現在23.6%水準:3,428円付近を彷徨っているETC/JPYだが、さらに下落基調が強まった場合、1/22安値である2,350円がターゲットプライスとして意識されることが考えられるだろう。

2,350円で踏みとどまれず、この価格を割り込んだ場合、約10ヶ月ぶりの安値圏に突入することとなろう。また、下落基調となる場合は、節目となる2,000円近辺では一時的な押し返しによる上昇もあるかもしれない。

そして、2,000円近辺を割り込んでしまうと、更に軟調な価格推移も想定されるだろう。仮に今後も市場全体にリスクオフムードが広がり続けるならば、直近で目立ったサポートラインが見つかりづらいETC/JPYには、急激な下落が起こりうることも警戒しておくべきかもしれない。

(2/20 午後6:30時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

2/20の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-4.49%、中央値は-4.57%、標準偏差は2.11%となった。

最小下落銘柄はMONA/JPY-1.59%、最大下落銘柄はXTZ/JPY-10.34%

最小下落銘柄のMONA/JPYは、115円(日足5日移動平均付近)で頭打ち、100円(2020年以来の安値水準)で引けた。

最大下落銘柄のXTZ/JPYは、408円(日足一目均衡表・基準線、雲下限)でオープンし急落。目立ったサポートが無く、安値模索の展開となった。

24時間 ボラティリティ(%)

社内データより作成

2/20の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は8.68%、中央値は8.48%、標準偏差は2.48%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はQTUM/JPY14.77%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPY5.84%となった。

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2022-02-21
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