ETH(イーサリアム)、上下ともに32.6万円ラインがカギか
Daily Market Report 2022/2/18
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・高値を切り下げてくる展開
Tradingview(https://jp.tradingview.com/)より当社作成
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上図は、ETH/JPYの4時間足チャート(2022/1~執筆時点)に主要なトレンドラインを描画したものである。
現在のETH/JPYは、去年11月から続く下落のトレンドから一服し、反発上昇局面となっている。今年2月には戻り高値となる38万円付近まで順調に推移していたが、その後は前回高値を更新できず、現状、33~34万円で推移している。
市場全体では、引続き米国の金利動向とウクライナ情勢が着目されている。
2/16に1/25~26に開かれたFOMC(連邦公開市場委員会)の議事要旨によると、インフレが予想通りに鈍化の様相を見せない場合、政策金利の引き上げが妥当であり、金融引き締めのペースを速める可能性が示唆された。
しかし、3月の金利引き上げについての具体的な言及がなく、市場予想よりもハト派的であったことなどから、リスク資産の買いを誘発した。ETH/JPYも例にもれず、2/17未経に一時4%ほど急騰する場面もあった。
ウクライナ情勢は依然として不確定要素が多く、その動向に一喜一憂する展開が継続している。
2/17には、一時37万円を伺う動きをみせていたETH/JPYは、ウクライナ軍の親ロシア派武装勢力への砲撃があったとの報道(2/17日本経済新聞)があったとたんに売り込まれ、上昇分をすべて戻して34万円台に下落した。
このように、米金融引き締めや、ウクライナ情勢などに価格を左右され、上値を抑えられる場面も散見されるETH/JPYだが、今後の価格推移はどうなっていくだろうか。今回はライン分析を用いて分析していく。
最初に今後のETH/JPYの展開を考察するうえで重要なトレンドライン、チャネルラインとして以下を設定する。
・チャネルライン(a)、(b)
・日足目線のトレンドライン(c)(※)
(※c=2021/1/4から2022/1/24の安値を結んだ長期のトレンドライン)
現在は、(a)チャネルを下方ブレイクしたのち、(b)チャネルを意識しながら下落している。
基本的に上昇トレンドを形成するには、以下の二つが必要条件だが、現在は高値を更新できずに下落しているため、上昇トレンドの継続に暗雲が立ち込めている状態だ。
・高値の更新
・安値の切り上げ
図で描画した取り、直近安値である32.6万円を割り込んでしまうと、下落トレンド形成の必要条件である、以下の二つを達成してしまうことになるため、相場は悲観的なものになりやすいだろう。
・安値の更新
・高値の切り下げ
<上昇シナリオ>上昇し、45万円をめざす
Tradingview(https://jp.tradingview.com/)より当社作成
上図はETH/JPYの4時間足チャートに上昇シナリオにおける価格推移(白矢印)を描画したものだ。
上昇に転ずるには、(b)チャネルの上抜け、戻り高値の更新が必要不可欠になってくる。
戻り高値は、価格が32.6万円を下抜けた場合は37万円ライン。
下抜けずレジスタンスされ上昇してきた場合は、38万円ラインとなる。
上昇した場合のターゲットプライスとしては、現在がエリオット波動の推進第2波だと仮定すると、推進第3波を形成することになる。
推進第3波の条件として
・推進波において3波は1波、3波、5波の中で最も短くはならない
と定義されているため、第1波と同等かそれ以上の上昇幅であることが想定されるだろう。
今年1/24に付けた推進第1波の起点となった安値24.7万円ラインから、終わりである高値38万円ラインまでは13万円弱の上昇幅であることから、推進第3波≧13万円と考えられるだろう。
このことを考慮すると、目指す高値としては32万から13万円上昇となり、45万円ラインが想像しやすいだろうか。
45万円ラインは、日足目線でも高値を形成しているラインでもあるため、到達した際には意識される可能性も考えられる。
<下落シナリオ>下落し価格は(c)ラインを目指す
Tradingview(https://jp.tradingview.com/)より当社作成
上図はETH/JPYの4時間足チャートに下落シナリオにおける価格推移(白矢印)を描画したものだ。
下落の場合、32.6万円ラインの明確な下抜けが重要な条件になってくる。
下落した場合のターゲットプライスとしては、チャネルライン(c)が考えられるだろう。このラインは昨年1月からの安値をつないだものであり、ここではサポートとして機能するものと想定する。
トレンドラインであるため、具体的な価格は算出しずらいが、28万円前後が想像しやすいところであろうか。
下落の場合は2パターンあり、(b)チャネルを堅調に推移するパターンと、(b)チャネルを下抜け下落するパターンである。(b)ラインを下抜けた場合価格は急激なものになりやすいため、その場合は注意が必要となってくるだろう。
(2/18 午前8:00時点)
・銘柄別価格前日比(%)
社内データより作成
2/17の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は-8.12%、中央値は-8.82%、標準偏差は1.82%となった。
最小下落銘柄はMONA/JPYの-3.08%、最大下落銘柄はENJ/JPYの-10.81%。
最小下落銘柄のMONA/JPYは、一時11%を超える大幅な下落を形成したが、すぐに買いもどしの動きが入り、下落した分をほとんどすべて戻したような印象を受ける。
最大下落銘柄のENJ/JPYは、前回高値から15%調整されており、下落トレンドを形成したが、現在は今年2/14に付けた安値194円ラインで、下げ止められた印象を受ける。
・24時間 ボラティリティ(%)
社内データより作成
2/17の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は13.35%、中央値は13.49%、標準偏差は1.51%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はENJ/JPYで16.70%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPYで11.86%となった。
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