急上昇のXRP(リップル)、95円から±50円がターゲットか

Daily Market Report 2022/2/9

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上昇維持のためには出来高の維持が必要

CoinMarketCap (https://coinmarketcap.com/)より当社作成
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上図は、2021/6/1から執筆時点までのXRP/JPY(リップル)の出来高(棒グラフ)と終値(折れ線グラフ)と、当社取扱銘柄の2/1-2/7での上昇率を一覧とした表である。

昨年末から今年1月までは、米金融政策に対する警戒感やそれに伴う各国の株安によるリスクオフムードの醸成を受け、直近の暗号資産市場でも売り圧力が強まっており、下落に対する警戒感の強い状況であった。

しかし、2月に入り、BTC(ビットコイン)が500万円台まで上昇したことや、当社取扱アルトコインでもBTC/JPY以上の上昇率を示す銘柄が多いことなど、暗号資産市場では復調の兆しが見え始めた。

また、2/7時点で、当社取り扱い銘柄の中でも特にXRPの上昇率が高く2月の上昇は31%となっている。

この背景には米証券取引委員会とリップル社との間での裁判に関して、進展が見られたことが好感されたようだ(2/8 cointelegraph.com)。

上図を確認すると、2/7の急伸時には出来高が4,000億円を超えたことがわかる(上図 棒グラフ黄色部分)。

今年1月からの平均出来高の倍程度の出来高となっており、今回の急伸が今後の上昇相場の入り口であるとも捉えられそうだ。

現在、XRP/JPYの価格は100円に近い水準にあるが、上図においてXRP/JPYが100円以上の水準にある、昨年8月上旬~12月上旬頃(上図 白枠)の出来高は平均して4,000億円程度となっている。

急騰や急落の際に出来高が急増する場合があるが、それが一過性となる場合には、その後の取引が伴わず、出来高が減少していく傾向があるとされる。

それ故、息の長い相場を形成するには、ある程度取引の活況さを維持することが求められ、今後出来高が伴わない場合には見方を改める必要もあるだろう。

直近の状況に倣えば、4,000億円程度の出来高の維持が、今後の上昇の一つの基準として見定められそうだ。

以下、テクニカル面から上下のシナリオについて整理する。

<上昇シナリオ>レジスタンスライン突破で上伸か

XRP/JPY 週足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、2021/1/4週から現在までのXRP/JPYの週足チャートにレジスタンスラインとダブルトップ形状を描画したものである。

上昇シナリオは、週足ダブルトップのネックライン水準を回復し、上昇に向かうシナリオである。

週足で確認すると、2021/9/6週と2021/11/8週高値を天井、2021/9/20週安値水準をネックラインとしたダブルトップ形状が成立し下落に向かっていたが、2022/1/24週から価格は反発傾向を強めており、今週にはネックラインを一時的に突破するほどの上昇を見せた

現在ネックライン付近で停滞しているが、今週の終値でネックライン以上の水準を維持することが出来れば、相場の潮目が変わったと見ることもできよう。

この場合、2021/4/12週高値、2021/11/8週高値を結んだレジスタンスラインの位置する120円台が目先のターゲットプライスとなろうか。

半年以上の間、上値抵抗となっていた水準を突破できれば、前述のダブルトップでの高値水準である150円付近や、昨年4月高値である200円台回復を目指した上昇相場へ突入したと判断できるかもしれない。

<下落シナリオ>失速しボリンジャーバンド-3σへ?

XRP/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図はXRP /JPYの日足チャートにボリンジャーバンド(±3σ)と一目均衡表を図示したものである。

下落シナリオは日足一目均衡表・雲、ボリンジャーバンド+3σが上値抵抗となり、下落に転じるシナリオである。

XRP/JPYは今年1月後半に70円台で揉み合い相場となっていたが、2月に突入し暗号資産市場全体がやや上向いたことに加え、当レポート前半で触れたXRPの独自材料をきっかけに一時100円台に乗せるほどの上昇を見せた。

しかし、執筆時点では90円台まで押し戻され、ローソク足がひげの長い上影陽線となっており、上値の重さを暗示する形状となっている。

現在、価格は一目均衡表・雲の水準にあるが、雲は非常に薄く、形状的には突破にそれほど力が必要とされない状況となっている。

それ故、この薄さの雲(抵抗帯)すら突破できないようだと、逆に上値の重さが意識されかねない。

一方、転換線と基準線、遅行線とローソク足の関係において好転が成立しているため、しっかりと雲を抜けた場合には見方を改める必要はあるが、雲に上昇が阻まれるのであれば、好転状況が崩れる可能性があり、下落に対して注意が必要になるだろう。

また、ボリンジャーバンド+3σ水準に位置していることも上方向への不安要素となろうか。

ボリンジャーバンドに沿ったバンドウォークとなるパターンも考えられるが、そうなるには一方向に強い値動きとなることが求められ、今回であれば大陽線が連続するような勢いが必要となろう。

しかし、足許では前述の通り上影陽線が出現しており、上昇方向への勢いがそれほど大きくない可能性もある。

ボリンジャーバンド+3σで頭打ちとなり、前述の一目均衡表の好転が崩れることとなれば、下落が強く意識されることとなりそうだ。

その場合、揉み合いとなっていた70円台を下抜けし、ボリンジャーバンド-3σの位置する50円付近までの下落の可能性も出てくるだろう。

(2/9 午前6:00時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

2/8の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-1.74%、中央値は-1.75%、標準偏差は4.05%となった。

最大上昇銘柄はXTZ/JPY7.96%、最大下落銘柄はQTUM/JPY-6.98%

最大上昇銘柄のXTZ/JPYは、500円台を回復。

東京時間から欧州時間にかけて450-480円のレンジで方向感は見られなかったが、米国時間終盤にBTC/JPYが500万円台に再浮上し上値を伸ばしたことで暗号資産市場全体が反発を強めたため、XTZ/JPYも上昇。

東京時間高値である480円付近で揉み合いとなったのち、クローズにかけて上伸し500円台に復帰した。

最大下落銘柄のQTUM/JPYは、800円台半ばから反落した。

欧州時間序盤までは800円台半ばで底堅い値動きを続けていたが、欧州時間からは売りが強まり、NY時間にかけてほぼ一本調子に売り込まれた。

一時700円台半ばまで下落したものの、NY時間終盤のBTC/JPYの上昇に支えられ小幅に反発すると、800円手前まで上昇しクローズを迎えた。

24時間 ボラティリティ(%)

社内データより作成

2/8の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は11.03%、中央値は11.67%、標準偏差は1.91%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はXRP/JPY13.83%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPY6.90%となった。

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2022-02-09
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