BTC(ビットコイン)500万円回復、上昇 再開の兆しか?
Daily Market Report 2022/2/8
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・レジスタンスライン上抜けか?
BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、BTC/JPYの日足チャート(期間:2021/10~2021/2/6)である。
BTC/JPYは2021/11/10に史上最高値となる780万円を記録して以降、下降トレンドで進んでいたが2/4(金)にはレジスタンスラインを上抜けする勢いを見せた。
その後も上値模索は続き、2/7には心理的な節目である500万円も突破する展開となっている。
2/2(水)にADP雇用統計が2020年12月以来のマイナスと発表されたのに対し、2/4(金)の米国雇用統計は強い雇用を示す数字となり、金利上昇からリスク資産の下落が警戒された。
しかし、株式市場もしっかりとした動きとなり、リスク許容度の回復から暗号資産全般への物色も強くなり、これがBTCの上昇へ繋がったのではないかと考えられる。
本日は500万円を回復したBTCが、下落トレンドから上昇トレンドへ転換するのかどうかを考察していく。
前回のレポート(Daily Market Report 2022/1/25「続落のBTC(ビットコイン)、ヘッド・アンド・ショルダーからは下落、RSIからは反発を示唆」参照)では、以下のシナリオを考察した。
・ヘッド・アンド・ショルダー形成へ続落する下降シナリオ
・日足のRSI 20から反発の上昇シナリオ
BTC/JPYの現在までの値動きは、ヘッドアンドショルダーからは脱線、RSI 20で反発していると見ることができようか。
このことから「上昇シナリオ」で進行したと解釈することができそうだ。
このレポートでは、その後の展開についてシナリオをアップデートしていく。
〈上昇シナリオ〉:ヘッド・アンド・ショルダー形成ならず。移動平均線ゴールデンクロスへ
BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
上図は、BTC/JPYの日足チャート(期間:2021/7~2021/2/6)である。
前回のレポートでは、ヘッド・アンド・ショルダーを形成する下落シナリオを想定したが、価格は一転反発して、想定ルートから外れたことがわかる(上図黄丸部分)。
移動平均を見てみると、BTC/JPYの価格は15日移動平均線(上図緑線)を上抜けし、50日移動平均線に差し掛かろうとしていることがわかる。
テクニカル的にも15日移動平均線を上回る価格は、下落相場の終焉に繋がる反発局面であると言えるだろう。
今後は、15日移動平均線が50日移動平均線を捉える局面から、ゴールデンクロスを連想する人も多くなってくるかもしれない。
日足では一目均衡表の雲下限を現値が攻めてきており、雲が薄い来週以降に雲を突き破る動きが出てくるようであれば、ゴールドクロスの期待と相まって、上昇シナリオを補強していくことになるだろう。
この場合、ターゲットプライスとしてはショルダーの600万円が意識されるだろうか。
〈下降シナリオ〉:オシレーターは下落を示唆。ヘッド・アンド・ショルダー持ち直しか
上:BTC/JPY 日足チャート
中:RSI(14,終値)
下:スローストキャスティクス(14,3,3)
(当社取引ツールより作成)
上図は、BTC/JPYの日足チャート(期間:2021/06~2021/2/6)にRSI(14,終値)とスローストキャスティクス(14,3,3)を表示させたものである。
RSI(相対力指数)とは、70~80を超えると買われ過ぎ、20~30を割り込むと売られ過ぎと判断し、逆張りシグナルとして活用されるのが一般的である。
また、スローストキャスティクスは、Slow%D(上図黄線)が80%を超えると買われ過ぎ、20%を割り込むと売られ過ぎと判断され、RSIと活用方法が似ている。
前回の執筆時点(2022/01/24)のBTC/JPY日足チャートではRSI 20の売られ過ぎ水準にあったが反発し、現在はRSIが75、スローストキャスティクスが75を示しており、やや買われ過ぎの水準であることがわかる。
過去のRSI、スローストキャスティクスの直近の上昇局面を見てみると、2021/07/31(485万円)に同水準となっている。現在、500万円を超えてきているが過熱感から一旦は下落を示唆しているといえそうだ。
スローストキャスティクスのSlow%K(上図青線)がSlow%D(黄線)を上から下に抜けるデッドクロスが起こり、強い売りシグナルが発生する可能性もあり得るだろう。
前回の執筆時点と同様に機能し、下落局面となった場合、まずはレジスタンスラインの400万円付近が目標となるだろうか。
この場合、ヘッド・アンド・ショルダーの軌道に戻ることとなりそうだ。
そして、400万円を割り込む展開となった場合は、心理的な節目でもあり、去年7月末に付けた最高値を作った起点となった安値である300万円ラインが、目標ラインだと考えられようか。
ただし、RSI、スローストキャスティクスは共通してレンジ相場ほど効果を発揮しやすいが、トレンド相場では発揮しにくいという特性がある。ダイバージェンス(逆行現象)も起こり得る。
しかし、ダイバージェンスはトレンド転換を見極めるポイントともなるので、今後のRSI、スローストキャスティクスの動向も考慮しておきたい。
実際に2021/07/31~(上図白矢印部分)と2021/10(上図白二重丸部分)はダイバージェンス(逆行現象)が起こっており、その後トレンド転換になっていることがわかる。
逆張りシグナルとして機能するのか、それともダイバージェンスが起こるのかがポイントとなろう。まずはより短い時間足に変えて短期的なレンジ相場に臨むのも一考といえよう。
(2/7 午後10:00時点)
・銘柄別価格前日比(%)
社内データより作成
2/7の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は7.99%、中央値は6.83%、標準偏差は3.28%となった。
最大上昇銘柄はXRP/JPYの18.29%、最小上昇銘柄はETH/JPYの5.07%。
最大上昇銘柄のXRP/JPYは、午前10時頃から急騰する動きを見せ、大幅上昇となった。
米国で法廷闘争となっている暗号資産XRPの有価証券問題において、裁判所はSECに対し未公開資料の提出命令を下しており、法廷決着が近いとの思惑が価格を後押ししたようだ。
最小上昇銘柄のETH/JPYは、小幅上昇に留まった。
時価総額が比較的小さい銘柄の伸びが目立った一方で、BTC/JPYやETH/JPYといった主要銘柄は材料も特段なく、限定的な上昇に留まった。
・24時間 ボラティリティ(%)
社内データより作成
2/7の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は10.44 %、中央値は9.27%、標準偏差は2.81%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はXRP/JPYで17.43%。
一方、最もボラティリティの低かった銘柄はETH/JPYで7.22%となった。
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