XLM(ステラ・ルーメン)、20円が分水嶺?再度割り込むなら10円も視野に

Daily Market Report 2021/2/1

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レンジ内での値動きではあるものの…

CoinMarketCap(https://coinmarketcap.com/)より当社作成
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上図は、2021/5/1から執筆時点までのXLM/JPY(ステラ・ルーメン)の出来高(棒グラフ)と終値(折れ線グラフ)を表したものである。

昨年5月に起きた暗号資産市場の暴落以後のXLM/JPYの値動きを確認すると、概ね20円から50円の間でのレンジ推移となっており、暴落後は冴えない値動きを続けている。

加えて、取引の活況さを図る手段である出来高においても、昨年5月の平均が2,873億円あったものが、直近半年間(2021年7月~2022年1月末)で784億円ほどと、約72%減少しており、市場におけるXLMへの関心度が低下していることが推測される。

直近3か月では前述のレンジ内での値動きではあるものの、下落傾向が強く今年1月には昨年7月安値水準である21円台を下回り、一時18円台まで下値を拡大する動きも見せた。

執筆時点では20円台前半に復帰しているものの、足元では依然として米国の金融政策早期正常化への警戒感やウクライナ情勢に絡んだ地政学リスクなどが燻っており、リスクオフに傾きやすい地合いが継続しているものと考えられる。

株式と同様に暗号資産はインフレヘッジ資産からリスク資産としての傾向が強くなっており、XLM/JPYでも上値の重さは払拭しきれないかもしれない。

現在、レンジ下限付近で踏みとどまっているXLM/JPYは今後どのような価格推移をしていくだろうか。

以下、上下のシナリオについて整理する。

<上昇シナリオ>売られすぎ水準からの浮上で一段高か

XLM/JPY 週足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、2021/1/4週から現在までのXLM/JPYの週足チャートにフィボナッチ・リトレースメントRSIを描画したものである。

上昇シナリオは、20円割れ水準でサポートされた直近の反発傾向が継続し、上昇を描くシナリオである。

5月以降の相場を確認すると、昨年の6/21週や7/19週など一時的な安値でも20円割れの水準には到達していなかったが、大陰線となった今年1/17週に直近安値を更新し18円台まで下落した。

しかし、週足終値を確認すると20円台を保っており、20円割れ水準での底堅さを感じさせる状況である。

他方、週足RSIを確認すると一般的に売られすぎ水準とされるRSIが30(上図 赤破線)を割り込む水準に沈み込んだのち、1/24週から反転を描き始めており今後RSIが売られすぎ水準を脱するような水準訂正の動きになる可能性もある。

計算上、今週の終値で22.6円以上の水準を維持すれば、RSIは上昇傾向を維持することとなる。

仮に、その後上昇が継続し来週終値でXLM/JPYの価格が26円以上の水準へ復帰する場合には、RSIが30を超えることとなり、上昇シグナルが点灯する。

1/17週の大幅下落以前には、25円付近(上図 白一点鎖線)が終値でのサポートとなっていたこともあり、26円台まで上昇する場合は、上昇シグナルの点灯と相まって一段高となる可能性もあるだろう。

この場合まずは、2021/5/10週-2022/1/17週下落のフィボナッチリトレースメント・23.6%戻し水準の34.07円が目先の目処となろうか。

その水準に上昇することで、昨年最高値(2021/5/10週 84.39円)と、昨年5月以降の高値(2021/11/8週 48.23円)を結んだレジスタンスライン(上図 黄色実線)をしっかりと上抜けることとなるため、チャート形状の良化による上昇の可能性も生まれそうだ。

更に、直近のレンジ相場の上限かつ、前述のフィボナッチリトレースメント・50%戻し水準でもある、50円台前半を突破することができれば、2021年高値を目指した本格的な上昇相場に突入したと判断できるかもしれない。

<下落シナリオ>週足ダブルトップ形成での下落継続

XLM/JPY 週足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図はXLM /JPYの週足チャートにダブルトップ形状(上図 黄色矢印)を図示したものである。

下落シナリオは、2021/11/8週の高値(48.23円)が二番天井となり、ダブルトップが成立し下落が継続していくシナリオである。

上図において、チャート形状を確認すると2022/1/17週の大陰線をもってネックライン(上図 白破線・27.27円)をブレイクしていることが確認できる。

そのため、2021/9/6週高値45.88円と2021/11/8週高値48.23円をそれぞれ天井としたダブルトップ形状が成立したと見ることができる。

1/17週以降、2連続陽線となり反発傾向を見せているものの、それほど勢いも感じられず、ネックラインに届くほどの上昇ではない。

そのため1/17週の急落に対する自律反発の域に留まっているとの見方ができようか。

下落が再開した場合のターゲットプライスであるが、ダブルトップでは一般的に二番天井からネックラインまでの値幅分、ネックラインから下落した位置が意識される。

今回であれば、27.27円 -(48.23円 - 27.27円)≒ 6.3円がターゲットプライスとなる。

現在価格の22円台からターゲットプライスまでは距離があるものの、その間の目立ったサポートは、直近安値を除くと心理的節目である10円の大台程度しか見当たらない。

1/17週安値を下回るようであれば、悲観的なムードも強まりそうで、足早に10円を目指した下落になる可能性もあり、警戒が必要だと言えるだろう。

(2/1 午前6:00時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

1/31の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は2.10%、中央値は2.40%、標準偏差は2.55%となった。

最大上昇銘柄はXTZ/JPY6.96%、最大下落銘柄はBCH/JPY-1.81%

最大上昇銘柄のXTZ/JPYは、欧州時間から強い値動き。東京時間午前には1/30の上昇分を吐き出し、350円を割り込む水準まで下落していた。

しかし、350円を割り込んだものの、下落が続かなかったことで上昇に転じると、BTCの上昇も支えとなり、400円の大台に迫る上昇を描いた。

最大下落銘柄のBCH/JPYは、東京時間からじりじりと売りに押される展開が続き、NY時間序盤には31,000円台まで押された。その後反発も見られたものの33,000円付近で頭打ちとなった。

日を通して見れば30,000円台前半での小動きに留まっており、動意に欠けた相場状況であった。

24時間 ボラティリティ(%)

社内データより作成

1/31の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は7.96%、中央値は7.88%、標準偏差は2.54%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はENJ/JPY13.85%

一方、最もボラティリティの低かった銘柄はXRP/JPY4.85%となった。

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2022-02-01
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