XEM(ネム)、10円の攻防戦。反発できるのか、一桁台に沈むのか

Daily Market Report 2022/1/31

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10円をサポートに耐えの局面

XEM/JPY 週足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、XEM/JPYの日足チャート(期間:2021/10/28~現在)である。

12/4の急落以降、長らく14円前後でのレンジを形成していたXEM/JPYであったが、年明けから再びじりじりと値を下げ始めた。

1/21には、FOMCにおける金融引き締め示唆への警戒感から米株を中心に下落基調となり、暗号資産市場も全体的に下落した。

XEM/JPYはこの下落に伴い一時10円を割り込む水準まで下げている。足元では11円台まで値を戻しているが、いよいよ10円付近での攻防戦に本格的に突入したように見える。

前回のレポート(Daily Market Report 2021/12/15「週足ダブルトップ成立のXEM(ネム)、一桁台突入前に下げ止まれるか?」参照)記事内、『<シナリオ2>:6月以来の一桁台へ突入』では、下落シナリオとして、足元13円前後で推移していたXEM/JPYについて以下を考察した。

・10.42円ラインがサポートとして機能しなかった場合
→8.78円ライン(6/22安値:直近で大台である10円を割り込んだライン)を超えて下落する可能性。

足元は10円台でなんとか持ち堪えたのち反発し、11円台を付けているが、1/21以降は安値が9円台を付ける場面も見られるなど弱含みの展開が続いている。

また、日足チャート上では以下の3つの条件を満たした三役逆転が見られることから、テクニカル面では「下落トレンド」が進行中であると解釈することができそうだ。

① XEM/JPYの価格が雲を下抜ける
② 転換線(黄色線)が基準線(緑線)を下抜ける
③ 遅行スパン(赤線)がXEM/JPYの価格を下抜ける

このレポートでは、その後の展開についてシナリオをアップデートしていく。

XEM/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、XEM/JPYの日足チャート(期間:2021/6/20~現在)である。

改めて、以下、節目水準について整理を行いたい。

① 16円ライン(上図桃色線): 12月に上抜け失敗したレジスタンスライン
② 13.5円ライン(上図白線):1月に何度も上昇を阻んでいる強力なレジスタンスライン。
③ 8.78円ライン(上図青線):6/22安値。価格が一桁台へ突入した場合のターゲットプライス。
④ 5円ライン(上図赤点線): 2020年7月水準。

次に今後のシナリオを整理する。

<上昇シナリオ>: 13.5円を目指して反発

上昇シナリオは、1月に何度も上抜け失敗した、②13.5円ライン(上図白線)突破へ向けて反発するシナリオである。

足元の状況を確認すると、10円をサポートに耐え忍び、1/29に反発した11円台を守り続けていることがわかる。

このまま10円を堅持出来た場合は、下値の堅さが改めて意識されることになり、いったんはショートカバーからの反発に期待した買い持ちが入ってくる可能性がある。

10円がこの下落トレンドの下限であると想定した場合に、反発局面のターゲットプライスは②13.5円となる。

ただし、13.5円は1月に何度も上方ブレイクに失敗している強力なレジスタンスラインであるため、戻りも限定的になる可能性には留意しておきたい。

一方で、②13.5円ラインを突破した場合は、上昇に更なる弾みが付き短期的な反発から上昇トレンドの可能性を織り込んでいく展開を想定しておく必要があるかもしれない。

トレンド転換が確認され、更に値を上げていく展開となれば、12月にレジスタンスとして機能していた、①16円ライン(上図桃色線)を超えていけるか、注目したい。

<下落シナリオ>: 10円で踏み止まれず、一桁台へ陥落

下落シナリオは、10円がサポートとして機能せず、③8.78円ライン(上図青線)を下方ブレイクするシナリオである。

10円は心理的な節目でもあるため、この水準を明確に終値ベースで割り込むような展開となった場合は下落圧力が強くなる状況は想定しておく必要がありそうだ。

10円割れした場合は、6月安値(6/22)である③8.78円ラインが目下のターゲットプライスとなるが、一桁台の価格は2020年8月の夏前の水準に押しも出されることになる。

日足チャート上では50MAと200MAがデッドクロスしており(上図白丸)、依然として下落基調が強い。

一桁台の価格に進むようであるとおよそ1年半、経験をしていない価格帯に突入することになり、出来高も少ないことから急激な下落となる可能性には注意が必要だ。

このまま大きな反発がないまま下落し続け、③8.78円ラインを割り込んだ場合、2020年7月水準である、④5円ライン(上図赤点線)を超える下落も視野にいれておくべきかもしれない。

(1/30 午後6:30時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

1/30の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-2.58%、中央値は-2.39%、標準偏差は2.23%となった。

最大上昇銘柄はXTZ/JPY4.15%、最大下落銘柄はXLM/JPY-4.74%

最大上昇銘柄のXTZ/JPYは20日単純移動平均線に上値を抑えられるような格好となったが、3日連続の陽線を記録した。

最大下落銘柄のXLM/JPYは、日足チャート上のRSI(14,終値)が20付近に低迷しており、上値が重たい展開が続いている。

24時間 ボラティリティ(%)

社内データより作成

1/30の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は6.26%、中央値は6.61%、標準偏差は2.76%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はXTZ/JPY14.87%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPY3.29%となった。

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2022-01-31
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