続落のBTC(ビットコイン)、ヘッド・アンド・ショルダーからは下落、RSIからは反発を示唆

Daily Market Report 2022/1/25

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2021年の流れ

BTC/JPY 日足Bidチャート(Tradingview(https://jp.tradingview.com/)より当社作成)
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上図は、BTC/JPYの日足チャート(期間:2021/1~現在)である。

2021年を振り返ると、BTC/JPY(ビットコイン)は297万円からスタートし、金融緩和によるインフレの進行を背景に4月まで順調に上昇を見せた。しかし、5月に入ると中国の暗号資産市場への規制強化が重しとなり、約3ヶ月に渡るレンジ相場となった(上図緑部分)

その後、エルサルバドルの法定通貨化や悪材料の出尽くし感もあり、レンジ相場を抜けた後は順調に回復。11月上旬には史上最高値となる780万円をつけた。

年末にかけては金融政策が引き締めに向かうとの見方が強まったことで、下降トレンドに転換。12月下旬にわずかに反発上昇したもののその勢いはすぐに失速し年末を迎えた。

2022年に入ってからもBTC/JPYは続落し、1/21(金)には過去のサポートラインやレジスタンスラインとして強力な機能を果たしてきたラインとなる450万円付近を割り込んだ(上図赤部分)。

このまま下落は続くのか、それとも反発する可能性はあるのか。

今回はテクニカル分析を用いてBTC/JPYの今後の動きを考察していく。

〈下降シナリオ〉:ヘッド・アンド・ショルダーズトップ形成へ

BTC/JPY 週足Bidチャート(Tradingview(https://jp.tradingview.com/)より当社作成)

上図は、BTC/JPYの週足チャート(期間:2020/11~現在)である。

先日のレポートで記述したように、典型的なヘッド・アンド・ショルダーズトップを形成している途中であると見ることができようか。

ヘッド・アンド・ショルダーズトップは相場の天井を示すチャートパターンであり、ネックラインを超えたところで、下落トレンドを形成し価格は大きく下げていくテクニカル指標となる。

先週の金曜日(1/21)にネックラインの427万円を割り込んだため、ヘッド・アンド・ショルダーズトップを形成し、本格的な下落トレンドに向かうというのが下降シナリオである。

このまま下落相場が継続した場合は、最終的に2019年末にサポートとなった74万円までの下押し可能性は否定できないが、まだまだ遠いレベルである。

まずは、心理的な節目でもあり、去年7月末に付けた最高値を作った起点となった安値である300万円ラインが、いったんの目標ラインだと考えられようか。

300万円に到達した場合には、冒頭で記述した2021年1月にも反発している水準のため、ここを突破すると2020年の100万円代の相場が見えてくるかもしれない。

〈上昇シナリオ〉:売られ過ぎを示すRSI20.00

上:BTC/JPY 日足チャート
下:RSI(14,終値)(Tradingview(https://jp.tradingview.com/)より当社作成)

RSI(相対力指数)とは、70~80を超えると買われ過ぎ、20~30を割り込むと売られ過ぎと判断し、逆張りシグナルとして活用されるのが一般的である。

現在、BTC/JPYの日足チャートではRSIが20を示しており、売られ過ぎの水準であることがわかる。

過去のRSI低下局面を見てみると、5/19には30を割り込んでいるのがわかる(上図ピンク部分)が、その際の価格は402万円であった。

現在、20を示した際の価格は399万円であるが、このことからRSIと価格の両面からいったんは下げ渋る位置ともいえそうだ。

売られ過ぎの水準からは、少なくとも短期的には反発局面を向かえる可能性が高くなる。

ボラティリティが高い暗号資産(仮想通貨)にとって、短期的な反発も大きくなる可能性と、これが、中期的なトレンドの起爆となる可能性には留意しておきたい。

反発局面となった場合、まずは、直近で揉み合った480万円から500万円の水準に価格が戻るかがポイントとなろう。

あっさりと500万円をクリアできるような展開となった場合は、短期的な反発がショートカバーを誘発し上昇トレンドを導く可能性が高くなる。

上昇トレンドの気配が見えてきた場合、価格の戻りがヘッド・アンド・ショルダーのショルダーとなる600万円を到達できるかに注目しておきたい。

ただし、RSIの性質はレンジ相場ほど効果を発揮しやすいが、トレンド相場では発揮しにくいという特性があり、実際に5/19にRSIが反発してからも価格は5/23まで下落した点に留意しておきたい。

RSIが短期的な反発に繋がるのか、そして新たな材料が出て500万円をクリアできるのかがポイントとなる。

そのため、まずは今回の週足のRSI20がしっかり機能するかに注目し、反発を確認してから、まずはより短い時間足に変えて短期的なレンジ相場に臨むのも一考だろう。

(1/24 午後3:00時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

1/24の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は2.35%、中央値は1.78%、標準偏差は1.91%となった。

最大上昇銘柄はBAT/JPY6.47%、最大下落銘柄はENJ/JPY-0.71%

最大上昇銘柄のBAT/JPYは、24日午前から下げ続けていたが、暗号資産市場全体のリバウンドに反応する形で、下げの分を取り戻すかのように上昇した。

最大下落銘柄のENJ/JPYは1/17から下落しており、22日に記録した147.433を底値に反発上昇している局面だ。

24時間 ボラティリティ(%)

社内データより作成

1/24の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は15.64% 、中央値は16.50% 、標準偏差は2.64%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はXTZ/JPY21.25%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はMONA/JPY11.30%となった。

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2022-01-25
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