時価総額1兆円を割り込んだBCH(ビットコインキャッシュ)。割安感は買いのサインか?

Daily Market Report 2022/1/14

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移動平均線を大きく下回るBCH/JPY

日足Bidチャートより算出(当社取引ツールより作成)

上図は、1/12時点における現在値と、各期間(50、100、200日単純移動平均線)の移動平均線との乖離率を表したものである。

暗号資産の代表格であるBTC(ビットコイン)は、11月に過去最高値(約770万円)を記録したが、現在は約500万円付近に位置しており、直近2ヶ月程で200万円以上の下落を記録している。

暗号資産全体の流れも同様に、11月以降は調整局面にあると言えそうだ。中長期トレンドの目安とされる50、100、200日単純移動平均線と比べ現在値がマイナス圏推移の傾向にある銘柄が大半を占めている。

その中でも、特にBCH(ビットコインキャッシュ)は、12/4の急落局面で時価総額1兆円の大台を割り込み、XRP(リップル)やLTC(ライトコイン)等の時価総額上位銘柄と比べてパフォーマンスが振るわない状況である。

BCH/JPYはこのまま低空飛行が続くのか。あるいは、他の時価総額上位銘柄と比べた割安感から上昇に転じる可能性もあるのか。

以下、テクニカル面から今後の展開を紐解いてみる。

下落シナリオ>:11月を起点とした下落トレンド継続

BCH/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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下落シナリオは、11/10の高値(80,000円)を起点とした下降トレンドが今後も継続し、過去に節目となった安値を目標価格とするシナリオである。

最初の目標は、7月から9月にかけての上昇の起点となった41,000円となるだろう。

11/10以降はRSI(14,終値)が30を明確に下回る頻度が多いため、この41,000円ラインでは直近でも反発上昇が見受けられるものの、弱気相場脱却はまだ先の話であろうか。

41,000円ラインを下回った場合、2021年以降のサポートラインとなっている37,000円ラインが次のターゲットプライスか。

また、この41,000~37,000円のレンジは長期のトレンド転換点となりそうであり、この価格帯では揉み合いが続くかもしれない。

そして37,000円を下回れば、下落シナリオが色濃くなりそうだ。

下落相場が継続すると、次の目標は、2020年のレジスタンス及びサポートラインであった25,000円が意識され、現在値(約44,000円)の半値以下となる展開も視野に入りそうだ。

上昇シナリオ>:割安感による買い圧力の増加

BCH/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上昇シナリオは、時価総額上位銘柄の中でBCHの割安感が意識され、移動平均線に価格が収束する形で上昇に転じるシナリオである。

最初のターゲットとなるのは、12月に一定のサポートラインとなっていた47,000円であろうか。

この47,000円は、現在ではレジスタンスとして上値を抑える役割となっている可能性もあるため、この価格帯で押し返され下落するか、あるいは上昇継続となるかは見極めが必要となりそうだ。

47,000円を上抜けると、50日単純移動平均線が見えてくる。この50日単純移動平均線と価格の交差点となるタイミングを計るのは難しいが、50,000円程度が目安となるかもしれない。

更に上昇が続くとなると、100日・200日単純移動平均線(現在は両方とも約60,000円の水準)が視界に入り、57,000円や62,000円が意識されるかもしれない。

移動平均線に向けて価格が収束するだけでも、現在値(44,000円)と移動平均線の価格乖離が大きい分、上昇余地は残されていそうだ。

また、BCH/JPYの2021/5に記録した最高値は17万円であり現在値の4倍近くの水準である。

暗号資産市場全体が再び活況となれば、10万円の大台を突破することもあろうか。

(1/13 午後10:00時点)

銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

1/13の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-2.34%、中央値は-3.14%、標準偏差は2.41%となった。

最大上昇銘柄はOMG/JPY4.36%、最大下落銘柄はENJ/JPY-6.18%

最大上昇銘柄のOMG/JPYは、3日続伸。一時50日移動平均線に位置する700円台まで価格を戻す展開となった。

最大下落銘柄のENJ/JPYは、下落基調。264円(日足5日移動平均、ピボットポイント・S1付近)で引け、日足21日RSIが売られ過ぎ圏(20%以下)を脱した。

24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

1/13の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は7.71%、中央値は6.91%、標準偏差は3.02%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はMONA/JPY17.74%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPY5.36%となった。

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2022-01-14
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