XLM(ステラ・ルーメン)、RCIは-80%で売られ過ぎ。一方で12月アノマリーでは下落を示唆
Daily Market Report 2021/12/22
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・XLMへの関心低下で冴えない値動きに?
CoinMarketCap (https://coinmarketcap.com/)より当社作成
XLM(ステラ・ルーメン)のチャート・価格情報はこちら
上図は、2021/1/1から執筆時点までのXLM/JPY(ステラ・ルーメン)の出来高(棒グラフ)と終値(折れ線グラフ)を表したものである。
2021年の値動きを振り返ると、上半期は暗号資産市場全体が活況であったことでXLM/JPYも高い出来高を伴いながら強い上昇を見せていた。
しかし、5月の暗号資産市場の暴落をきっかけに投資資金が流出傾向となったのか、下半期は出来高が振るわず1,000億円を下回る日数が目立つ状況となっている。
足許のXLM/JPYは、30円から40円を中心価格帯としたレンジ相場へ移行しており、上半期の強い上昇相場と比べると冴えない値動きを続けている。
他方、BTC(ビットコイン)やETH(イーサリアム)も、5月に大きく下落したものの、下半期に入り、年初来最高値を再び更新する場面があったことから、暴落後に暗号資産市場全体で活気が失われたわけではないことが推測される。
そのため、単純にXLM/JPYに対する関心の低下から取引が控えられており、価格上昇への期待感が醸成されにくい状況となっているものと考えられる。
現在、直近のレンジの下限付近まで下落してきているXLM/JPYは今後どのような価格推移をしていくだろうか。
今回は、テクニカル部分と季節性アノマリーの両面から今後の値動きを考察する。
・レンジ上限の上抜けで本格的な上昇へ
XLM/JPY 週足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
上図は、XLM/JPY の週足チャート(2021/1~執筆時点)に、RCI(9日)とレジスタンスライン(上図 黄色線)を表示したチャートである。
上昇シナリオは、20円台がサポートとなり、現段階から深押しせず反転上昇に向かうシナリオである。
5月以降の相場を確認すると、6/21週、7/19週につけた直近安値はともに21円台で下げ止まっており、一時的な安値でも20円割れの水準には到達していないことがわかる。
また週足終値では25円が安値水準となっており、20円台での底堅さを感じさせる状況である。
他方、RCIを確認すると売られすぎ水準にあたる-80以下の水準で推移しており、近々水準訂正の動きに転ずる可能性もある。
直近では7/19週に-80以下の水準から抜け出しており、抜け出した以降はしばらく上昇を描いた。
今回20円台で下値が支えられている点でも、チャート形状に共通点があり、7/19週と同様の値動きも考えられる。
上昇に転じるためにまずは、今年最高値(5/10週 84.39円)と、直近高値(11/8週 48.23円)を結んだレジスタンスラインをしっかりと上抜ける必要があるだろう。
それに加え、足許のレンジ相場の上限である、50円の大台を突破することができれば、年初来高値更新を目指した、本格的な上昇相場に突入したと判断することができるかもしれない。
一方で、XLM/JPYの12月アノマリーでは、異なった見方ができそうだ。
・12月アノマリーでは下落の可能性強し
CoinMarketCap (https://coinmarketcap.com/)より当社作成
上記は2018~2021年での騰落日数を一覧にした表と、2018~2021年の12/1の始値を基準とした、12月中の変化率を表したグラフである。
騰落日数一覧表より、過去3年に限って言えば、他の月に比べて12月は明らかに下落傾向が強いことが読み取ることができる。
加えて、2018年~2020年の12月中の値動きについて、グラフで確認すると過去3年全てで、月初から概ね一本調子で月末に向かって下落を続けている。
そうした中、今年の値動き(上図 紫破線)を確認すると、過去3年の値動きと類似した値動きを辿っている。
このまま過去のパターンを踏襲するとした場合、12月末の水準は月初比で-25%~-35%下落した水準が想定される。
既に現在の価格は-25%下落した水準付近に位置しており、-35%下落した場合を考えると、
- 38.00×0.65=24.7円
が目先のターゲットプライスとなろうか。
これは11/29週の安値水準と近い価格帯であり、ここを下抜けしてしまう場合には直近のレンジ下限である20円台が視野に入るだろう。
更に20円台を維持できない場合には、年初来安値水準である11円付近まで目立ったサポートラインが見つからない。
そのため、20円を割り込む場合には損切りや追撃の売りが出やすいと考えられ、年初来安値更新を睨んだ足早な下落となる可能性に警戒したい。
(12/22 午前6:00時点)
・銘柄別価格前日比 (%)
社内データより作成
12/21の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は3.82%、中央値は3.32%、標準偏差は2.06%となった。
最大上昇銘柄はXRP/JPYの9.11%、最小上昇銘柄はMONA/JPYの0.45%。
12/21の当社取扱い銘柄は全面高となった。
最大上昇銘柄のXRP/JPYは、4日続伸。
12/4の急落以後、目先の上値目処となっていた100円の大台を回復。堅調な推移を辿り、高値圏を維持してのクローズとなった。
最小上昇銘柄のMONA/JPYは、上値の重い値動き。
一時140円を割り込む場面も見られたが、クローズにかけては値を戻し行ってこいの値動きとなった。
直近3日間はいずれも、一時的に大きく下落するも、終値では下げ幅をほぼ取り戻すという値動きとなっており、ある程度下値の堅さが伺える状況である。
・24時間 ボラティリティ (%)
社内データより作成
12/21の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は6.06%、中央値は5.90%、標準偏差は2.00%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はXRP/JPYで10.50%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBCH/JPYで3.30%となった。
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