悲観ムードが続くBTC(ビットコイン)。底値が固くなってきた?
Daily Market Report 2021/12/21
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・悲観相場のBTC
Tradingview(https://jp.tradingview.com/)より当社作成
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上図は、BTC/JPYの8時間足チャート(2021/10下旬~執筆時点)に主要なトレンドラインを描画したものである。
足元のBTC/JPYは11/10から継続している下落のトレンドをたどっており、史上最高値から33%調整された520万円ラインを推移している。
市場全体ではBTC中心に、中期でレンジ相場となっており方向感のない相場状況が続いている。
金融市場全体では、12/15のFOMC直後はFRBによる金融緩和縮小ペースの加速や、利上げ観測が事前の予想範囲内であり市場は株高で反応したが、その後は中期的なリスク資産への影響が再度織り込まれ、株式の調整が進んでいるのが足元の状況である。
このような市場環境の中、BTC/JPYは今後どのように価格推移していくだろうか。
本稿ではライン分析を用いシナリオ考察をしていく。
最初に今後のBTC/JPYの展開を考察するうえで重要なレジスタンス・サポートラインとして以下を設定する。
・下落のチャネルライン(a)、(b)、(c)
現在のBTC/JPYはこのチャネルライン上限である(a)にぶつかった後反応し、上値を切り下げている状況に見える。
一方で、(d)ラインとなる520万円付近からは反発を繰り返しており、下値を固めつつある状況とも言えるだろう。
上記からマーケットは煮詰まり感が強くなる方向へ動いており、次の大きな動きへの前触れのような形相を呈しているようにも見える。事実、BTC/JPYのボリンジャーバンドは収縮への動きが始まっており、ボラティリティ拡大へ力をためている段階といえるのではないだろうか。
このような前提のもと、上下とも次のトレンド形成に向けた前夜である可能性から、どちらのシナリオも検討し、戦略を明確化しておきたい。
・〈シナリオ1〉上昇の場合
Tradingview(https://jp.tradingview.com/)より当社作成
上図はBTC/JPYの4時間足チャートに上昇シナリオにおける価格推移(白矢印)を線画したものである。4時間足で引けるラインとして三角保ち合い(d)、(e)を線画しておく。
シナリオ1は(d)ライン520万円がサポートとして強く機能し、やがては調整を終えた後、トレンドライン(a)、(e)を上抜け、中期上昇相場を形成するシナリオである。
トレンドライン(a)、(e)を上抜けることができれば、サポートライン(d)での反発を再確認するとともに、短期的な調整の終わりと上昇への転換の信頼性も認められることになりそうだ。
上昇のターゲットプライスは、(e)の起点となる580万円付近、ここもクリアしていくようであると(a)の起点となる783万円を高値として(d)のサポート520万円の半値戻しとなる650万円が視野に入るだろう。
・〈シナリオ2〉下落の場合
Tradingview(https://jp.tradingview.com/)より当社作成
上図はBTC/JPYの4時間足チャートに下落シナリオにおける価格推移(白矢印)を線画したものである。
シナリオ2は中期の調整相場が継続し、本格的な下落トレンドになるというシナリオである。このシナリオでは(d)のサポートライン520万円が機能せず、明確に価格が下落する流れが必要となるだろう。
この場合、(b)のラインを目指して(a)(b)間の下落チャネルの中を下方向に推移していく動きを想定することになるだろう。
下落のターゲットプライスとしては、チャネルライン(b)の延長線上のBTC/JPY=425万円が想定される。この価格帯は9月から10月にかけての上昇前の価格にあたる。
(12/20 午後9:00時点)
・銘柄別価格前日比 (%)
社内データより作成
12/20の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は-0.63%、中央値は-0.60%、標準偏差は1.63%となった。
最大上昇銘柄はXRP/JPYの3.47%、最大下落銘柄はXEM/JPYの-3.13%。
最大上昇銘柄のXRP/JPYは、3連騰。午前9時半頃から力強い動きとなり、一時10%の上昇。午後はWHOが新型コロナウイルスの変異株「オミクロン型」の感染を軽症と判断するのは時期尚早との見方も出したことや、日経平均が2%以上下落するなど、リスクオフの流れもあり(12/21 日本経済新聞)、往って来いとなったが、夜間に再び反発する底堅さも示した。
最大下落銘柄のXEM/JPYは、12/4の急落以後、下値を切り上げてはいるものの、上値の重さも意識されており、値幅を縮小している。
・24時間 ボラティリティ (%)
社内データより作成
12/20の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は8.13%、中央値は7.49%、標準偏差は2.27%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はXLM/JPYで11.34%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPYで4.81%となった。
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