BCH(ビットコインキャッシュ)、40,000円が踏ん張りどころか

Daily Market Report 2021/12/17

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40,000円台が分かれ目に?

BCH/JPY 週足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、BCH/JPYの週足チャート(期間:2021/1/4~現在)である。

今年の動きを振り返ると、5月に起こった暗号資産市場全体の暴落以後、下落傾向にあったBCH/JPYは7/19週安値40,485円から反発に転じ、9月には90,000円手前までの上昇を見せるなど、徐々に下値を切り上げる値動きを続けていた。

しかし、11月に入ると状況は一転した。

11/26に新型コロナウイルスに新たな変異株であるオミクロン株が発見されたことを受け、各国株式市場をはじめとして金融市場全体でリスクオフムードが急激に高まることとなった。

BCH/JPYも大きく下落し、週足でのサポートライン(上図白線)を割り込むと、7月安値を下回り一時37,007円と年初来安値(1/1 33,803円)に接近した。

ただし終値を確認すると、執筆時点までで週足では50,000円台を、日足では40,000円台の水準以上を維持しており、年初来安値水準ではある程度の買い圧力が存在することがうかがえる。

5月の暴落以降のレンジ下限である、40,000円付近で下げ渋りを見せていることから、下落トレンドに突入したとも言い切れない状況だろう。

今回はその40,000円を中心として、上下のターゲットプライスについて考察する。

上昇シナリオ ~40,000円台の堅さの確認~

BCH/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、BCH/JPYの日足チャート(期間:2021/5/30~現在)に200日単純移動平均線(上図黄色線)と移動平均乖離率(200日終値)を表示したチャートである。

上昇シナリオは、12/4安値37,007円が大底となり、40,000円台をサポートに足場を固めながら反転に向かうシナリオである。

12/4の急落以後、下押し圧力がかかりやすいであろう状況の中、短期反発後の下値が45,000円付近で留まっており、底堅い印象を受ける。

他方、直近半年間の移動平均乖離率と値動きの関係を確認すると、乖離率が-25%水準に接近もしくは、超えて下落する場合、その後反発上昇に向かう傾向が読み取れる。

移動平均乖離率は、任意の期間の移動平均線から現在の価格がどの程度離れているかをパーセンテージで示したものであるが、一般に、移動平均線から離れすぎた状態は行き過ぎた値動きであり、修正する力が働くこととなる。

12/13には移動平均乖離率が-23.93%と、9月以来の高い移動平均乖離率となっており、現在その修正局面に突入したと見るならば、目先は上昇方向への動きが優勢となる可能性がある。

直近の例では、9/29に移動平均乖離率が-25%を下回ったのち、乖離率が0%となるまで反発上昇を描いた。

今回の値動きが同様になると仮定するならば、乖離率が0%、つまり200日単純移動平均線の位置する63,000円付近が目先のターゲットプライスとなるだろう。

そこから200日移動平均線をしっかりと上抜けし、直近高値を結んだレジスタンスライン(上図 赤線)を攻略出来れば、5月の暴落以後上値を阻んでいる90,000円の攻略が視野に入るだろう。

更に、長らく上値を抑えていた90,000円の大台を上抜け出来れば、年初来高値である17万円台を見据えた強い上昇相場への突入となる可能性も見えてきそうだ。

下落シナリオ ~40,000円台を下方ブレイク~

BCH/JPY 週足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図はBCH/JPYの週足チャートである。(期間:2020/3/9~現在)

下落シナリオは、40,000円台のサポートを維持できずに下方ブレイクし、20,000円台を目指した下落に転じるシナリオである。

チャート形状を確認すると、9/6高値を一番天井、11/10高値を二番天井としたダブルトップを描いており、現状ではネックライン付近で一旦下げ止まっている格好となっている。

ダブルトップにおいて、ターゲットプライスとして意識される値は、二番天井からネックラインまでの値幅分、ネックラインから下落した位置となる。

今回であれば、51,699円 - (81,189円- 51,699円)=22,209円がターゲットプライスとなる。

この水準は2020年3月下旬から同12月上旬(上図 囲い部分)まで続いた低迷期での中心的な価格帯である。

現時点から半値以下となる水準がターゲットプライスとなるが、約1年前の水準へ回帰すると考えれば、決して可能性がない話ではないだろう。

その他、52週移動平均線からローソク足が下放れしていることも下落傾向の強さを示していると考えられ、目先のサポート水準である40,000円をブレイクする場合には足早に下落する可能性にも警戒したい。

(12/16 午後10:00時点)

銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

12/16の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-1.64%、中央値は-2.13%、標準偏差は1.64%となった。

最大上昇銘柄はBAT/JPY2.10%、最大下落銘柄はXLM/JPY-3.83%

最大上昇銘柄のBAT/JPYは、124円(日足5日移動平均付近)で底打ち、138円(日足21日移動平均、ピボットポイント・R2付近)まで上昇した。

最大下落銘柄のXLM/JPYは、30円(日足一目均衡表・転換線付近)でオープンし、28円(ピボットポイント・S1付近)まで下押した。

24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

12/16の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は6.00%、中央値は5.35%、標準偏差は2.32%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はBAT/JPY11.52%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBCH/JPY3.72%となった。

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2021-12-17
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