XRP(リップル):さらなる下押しに警戒も一目均衡表・基準線攻略で買方優勢転換となるか?
Daily Market Report 2021/12/16
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・XRPは「売方優勢・下落優勢」の状況
◇チャートの環境認識
XRP/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、XRP/JPY日足チャートに一目均衡表(転換線期間:9日、基準線期間:26日、先行スパン2期間:52日)と4つの単純移動平均線(5日移動平均、21日移動平均、90日移動平均、200日移動平均)を設定した直近1ヶ月の図(期間:2021/11/8~現在)である。
本稿では、5日移動平均を超短期トレンド、21日移動平均を短期トレンド、90日移動平均を中期トレンド、200日移動平均を長期トレンドとして考察する。
現在の一目均衡表(レンジ)は、転換線が基準線と同水準、遅行スパンが実体を逆転、価格は雲の下に位置していることから、売方優勢(※)の状況であることが分かる。
(※)売方優勢: 26日前の売方が含み益(買方は含み損)であることや、実勢が先行き厚い雲(抵抗帯)を下抜けていることでレジスタンスとして意識されやすく、売方が優勢であるということ。
移動平均(トレンド)は、上から90日移動平均(中期トレンド)、200日移動平均(長期トレンド)、21日移動平均(短期トレンド)の並順で、下落優勢(※)の状況である。
(※)下落優勢:実勢が短中長期移動平均の下で引けていることから、中期移動平均が長期移動平均をデスクロスすることで強い下落シグナル(パーフェクトオーダー)が点灯する見込みであるということ。
一目均衡表と移動平均を複合的に検討すると、売方優勢・下落優勢の状況より、実勢が一目均衡表・転換線および基準線で抑制されることで、中・長期移動平均のデスクロスが迫り、下落優勢が継続する可能性が想定される。
一方で、実勢が転換線および基準線を攻略すると買方優勢へ風向く公算で、上昇優勢となるターゲット(条件)を意識される展開も視野に入ってくるであろう。
以上のチャート環境認識を踏まえ、<上昇シナリオ>と<下落シナリオ>について検討してみる。
◇シナリオの想定
XRP/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
シナリオを分析する前に、現在値から上下のレジスタンスとサポートを確認する。現在値から想定できる上下のレジスタンスとサポートの候補は、次の4つが挙げられる。
レジスタンス2:105円(200日移動平均付近)
レジスタンス1:95円(一目均衡表・転換線、基準線付近)
サポート1:84円(12/6安値、12/13安値付近)
サポート2:65円(12/4安値付近)
補足:()内はテクニカルポイントを記載
特に、レジスタンス1・レジスタンス2は、優勢が転換しうる重要な価格として選定している。
<下落シナリオ>:基準線引けで「売方優勢・下落優勢」続くか
上述のチャート環境認識より、売方優勢・下落優勢の状況から、価格はレジスタンス1である95円を頭に下落するシナリオとなる。
一目均衡表・基準線がレジスタンスとなることで、21日移動平均が実勢へ近づき、90日移動平均が200日移動平均をデスクロスするという展開(パーフェクトオーダー)が視野に入るため、売方優勢・下落優勢の継続が手厚くなることが考えられる。
下げ相場中の戻り目の候補としては、優勢転換となりうるレジスタンス1や下向きの21日移動平均、基準線を逆転している転換線が想定されるであろう。
同時に、90日移動平均と200日移動平均の乖離幅に着目し、さらなる下落局面へ突入となることも警戒しておきたい。
レジスタンス1を突破せずに下落する場合は、一旦サポート1である84円(12/6安値、12/13安値付近)を意識されることになるが、同価格をブレイクするとサポート2である65円(12/4安値付近)まで下押す展開になることも考えられるであろう。
レジスタンス1を攻略した場合には、転換線と基準線の好転を手始めに遅行スパンも好転(買方優勢へ転換)する見込みであり、需給とトレンドの均衡(※)を図る展開が想定でき、次の<上昇シナリオ>が視野に入ってくる。
(※)需給とトレンドの均衡:需給が買方優勢へ転換するのであれば、トレンドも上昇優勢となる水準を目指すという視点のこと。
<上昇シナリオ>:転換線と基準線の攻略で「買方優勢」へ転換の見込み
レジスタンス1である95円を攻略すると買方優勢へ転換する可能性が高くなることから、レジスタンス2(200日移動平均付近)105円が視野に入る上昇がこのシナリオとなる。
実勢がレジスタンス1を上抜けると転換線と基準線の好転を手始めに遅行スパンも好転し、需給は買方優勢へと転換する見込みであることから、需給とトレンドの均衡を意識される形で上昇優勢となるレジスタンス2を目指す展開が想定されるだろう。
上げ相場中の押し目の候補としては、優勢転換となりうるレジスタンス1や上向きの5日移動平均や、遅行スパン逆転中での基準線を意識される可能性がある。
レジスタンス1を上抜けるとレジスタンス2がターゲットとして視野に入るが、上昇過定において下向きの21日移動平均が待ち構えているため、同価格を突破するまでは上値を伸ばしづらい展開が考えられるであろう。
(12/16 午前7:00時点)
・銘柄別価格前日比 (%)
社内データより作成
12/15の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は3.72%、中央値は2.88%、標準偏差は2.00%となった。
最大上昇銘柄はQTUM/JPYの7.37%、最小上昇銘柄はXLM/JPYの1.08%。
最大上昇銘柄のQTUM/JPYは、965円(ピボットポイント・S1付近)で反発すると、1,111円(日足一目均衡表・転換線付近)まで到達した。
最小上昇銘柄のXLM/JPYは、オープン後は下落基調ながら30円(ピボットポイント・S1、日足5日移動平均付近)のサポート引けを意識され、大きく反発する展開であった。
・24時間 ボラティリティ (%)
社内データより作成
12/15の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は10.83%、中央値は10.35%、標準偏差は2.34%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はBAT/JPYで14.62%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPYで7.27%となった。
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