BAT(ベーシック アテンション トークン)、上昇トレンドは未だ健在?

Daily Market Report 2021/12/13

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急落するも上昇相場は継続か

暗号資産市場は、11月に一時的なピークを迎えた後、足元では調整局面入りしている。

BTC(ビットコイン)は11月の最高値779万円から、現在は200万円近く下落しており、“年末ラリー”を期待する声も減少している様相だ。

ここ1ヶ月程の下落基調により暗号資産市場は全体的に弱含んでいるようだが、その反面、上昇期待が残されている銘柄もある。

下図は当社取り扱い銘柄について、現在値と中期トレンド(本稿では100日単純移動平均線。以下100日SMA)及び長期トレンド(同200日単純移動平均線。以下200日SMA)を比較した表である。

当社取引ツール 日足Bidチャートより作成

上図から、OMGやBCH、XEMの弱さが目立つ中で、逆にETH、BATは中長期の上昇トレンド継続(A、B共にプラス)していることがわかる。

上記の全銘柄は11月に100日SMA及び200日SMAを価格が上回っていたタイミングがあるため、その他9銘柄(A、B共にマイナス)は、この約1ヶ月間で下降トレンド入りが確認できたと捉えられる。

本日はパフォーマンスのよい強気銘柄と考えられるBATについて、今後のシナリオを紐解いてみる。

(BATと同じく上昇基調が伺えるETHについては、12月6日の当社レポートで分析しているので、興味のある方はご一読を。「ETH(イーサリアム)、来年には100万円突破の可能性?」参照)

上昇シナリオ

BAT/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
BAT(ベーシックアテンショントークン)のチャート・価格情報はこちら

上図は、BAT/JPYの日足チャートである。

上昇シナリオは、100日SMA(図 黄色)をサポートにして下値を固め、過去の高値(207円)を試すシナリオとなる。

このシナリオにおいては、まずは10月高値(157円)がターゲットプライスとなりそうだ。157円は10月後半に跳ね返されているレベルであるとともに、12月初旬の下落基調の中では、サポートとして機能しない価格であったために、上昇シナリオにおいては重要な一里塚となろうか。

一方で、BATのファンダメンタルズに目を向けると、上昇シナリオの追い風となる可能性も否定できない。

BATはプライバシー重視のWebブラウザ(Brave)上で用いられるトークンという特徴がある。近年、世界的に個人情報保護の機運が高まりつつある中で、このような情勢がBATを後押しすることも考慮に入れておきたいところか。

次の157円トライに注目が集まるところであるが、上図緑丸部分のような急騰で勢い付けば、過去最高値(207円)の突破が視野に入り、青天井の可能性もあるだろう。

下落シナリオ

下落シナリオは、157円が壁となり強いレジスタンスとして機能した場合、価格は100日SMAに吸い込まれるように下落するするシナリオとなる。

トレンド系のテクニカルに着目すると、MACDは上昇シナリオを否定するような形となっている。

図の下部に表示しているMACDはデッドクロスを形成しており、弱気シグナルの点灯が確認できる(上図の赤丸部分)。

弱気シグナル点灯からMACDは下降トレンドが継続しており、下落シナリオの正当性を補完するような動きだ。

このまま下落傾向が継続するようであると、100円(現在の100日SMA水準)や85円(現在の200日SMA水準)まで価格が押し戻されることもありそうだ。

他の銘柄においても、多くが100日SMAや200日SMAを下回るマイナス圏での価格推移であることから、BATも追随して更に下値模索の展開となることも考えられる。

節目となる100円、85円でも下げ止まらない場合は、62円(9月安値)や47円(7月安値)も現実味を帯びてくるかもしれない。

(12/12 午後 11:00時点)

銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

12/12の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は2.90%、中央値は2.31%、標準偏差は2.29%となった。

最大上昇銘柄はBAT/JPY9.77%、最小上昇銘柄はMONA/JPY0.77%

最大上昇銘柄のBAT/JPYは、本稿で取り扱ったように上昇トレンドが意識されているようだ。

最小上昇銘柄のMONA/JPYは、狭いレンジでの攻防が続いており、方向性に乏しい展開となっている。

24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

12/12の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は5.77%、中央値は5.20%、標準偏差は2.01%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はBAT/JPY11.63%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPY4.24%となった。

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2021-12-13
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