XLM(ステラ・ルーメン)に再びのタートルスープ発生。調整局面からの救いとなるのか
Daily Market Report 2021/12/10
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・11月のタートルスープから37%超の下落
XLM/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は2021/10/1以降のXLM/JPYの日足チャートである。
XLM/JPYの価格は、10/1(29円台)から11/10にかけて上昇するも、11/10に48円台をつけてからは軟調な動きとなり、1ヶ月あまりで約37%下落。12/4には再び30円を割り(黄矢印)、この2ヶ月間で往って来いの動きとなった。
この値動きの背景として、ファンダメンタルズの材料としては11/9-10に控えていたリップル社主催のイベント「Ripple Swell Global」が挙げられる。
XLMはXRP(リップル)と同じく決済系の暗号資産であることから、このイベントに向けた期待感からか市場参加者の買い意欲が増大し、イベント消化がするとともに利益確定の売りが優勢となったとみることもできそうだ。
視点を変えて上図チャートをテクニカルの面から分析すると、タートルスープ(※)だったとみることもできる点にも注目しておきたい。
※タートルスープ…米国の先物トレーダーであるリンダ・ブラッドフォード・ラシュキの開発した逆張り投資法。日本では、1999年の「魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門」の第4章にて紹介され、注目を集めた。
タートルスープとは、以下2点を達成したときに、相場が反転するとみる投資法である。(詳細については、11/ 15の当社レポート「Ripple Swell後のXLM(ステラ・ルーメン)、 タートルスープに注目」参照)
①当日を含めた過去20日間の最高値または最安値を更新すること
②直近高値(安値)は当日を含めた4営業日以前であること
実際に相場が反転した11/10のXLM/JPYは直近20日の最高値(当時)である43.998円を更新し(条件①)、それまでの高値は当日を含めた4営業日以前だったことから(条件②)、タートルスープの条件を満たしていたといえそうだ。
直近のXLM/JPYは、12/4の下落幅を取り戻せておらず、依然として上値は重いものの、チャート実線では30円を割っていないことから、一定の底堅さも意識されているようだ。
今回は12/4の急落がタートルスープである可能性に着目し、今後の展開を探ってみる。
・上昇方向へのタートルスープの条件は達成
XLM/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
上図は前述のチャートの11月中旬以降を拡大している。
初めに現在のXLM/JPYについて、12/4を起点とするタートルスープの条件を満たしているか検証する。
相場の下落から上昇に転換する場合のタートルスープは、次の2点が条件となる。
①当日を含めた過去20日間の最安値を更新すること
②直近安値は当日を含めた4営業日以前であること
条件①については、当日を含めた過去20営業日(11/15以降)の安値が11/28の32.573円であり、これを12/4の急落で下回っていることから、満たしているといえる。
条件②については、当日を含めた4営業日の安値は11/2の34.839円であるが、11/28につけた安値(32.573円)を上回っているため、満たしているといえる。
次にXLM/JPYがタートルスープを満たしているため、上値の目処を考える。
現状としては11/10高値や9/7高値の45.888円が意識されており、20円付近から48円台のレンジ推移が想定されやすいが、このレンジを抜けた場合には、5月につけた84円台までレジスタンスとなりうる節目が存在しないため、大幅高が見込まれるだろう。(詳細は10/18のレポート「XLM(ステラ・ルーメン)、60%超の高値ブレイク待ち?」参照)
最後に、タートルスープの条件が否定される状況を考える。(「タートルスープ」では損切りラインの厳守が定められている。)
一例としては、直近のXLM/JPYが30円を終値ベースで下回っていないことから終値ベースで30円を2営業日連続で下回ることが挙げられるだろう。
また、20円-25円の価格帯は6月下旬から7月にかけて、25円-30円の価格帯は9月下旬に揉み合ったことから、サポートとしても意識されているが、前回のタートルスープでは11/10の最高値を再び上回ることは現在までなかったため、12/4の安値を下回った時点で見切るのも一つの策ともいえそうだ。
(12/10 午前 3:00時点)
・銘柄別価格前日比 (%)
社内データより作成
12/10の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は-6.39%、中央値は-6.53%、標準偏差は2.84%となった。
最大下落銘柄はQTUM/JPYの-11.33%、最小下落銘柄はXRP/JPYの-0.15%。
最大下落銘柄のQTUM/JPYは、1,180円(日足200日移動平均付近)を割れると、一気に下げ幅を拡大させた。
最小下落銘柄のXRP/JPYは、上限を102円(日足一目均衡表・基準線、日足21日移動平均-1σ、ピボットポイント・R1付近)、下限を91円(日足5日移動平均、ピボットポイント付近)とする方向感のない動きであった。
・24時間 ボラティリティ (%)
社内データより作成
12/10の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は10.32%、中央値は10.02%、標準偏差は2.55%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はQTUM/JPYで15.09%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はMONA/JPYで5.35%となった。
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