QTUM(クアンタム)、半減期上げは幻?
Daily Market Report 2021/12/07
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・三役逆転の発生
QTUM/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
QTUM(クアンタム)のチャート・価格情報はこちら
上図は、QTUM/JPYの日足チャート(期間:2021/7/28~現在)である。
日足一目均衡表・雲をサポートとしてレンジを形成しながら着実に値を上げていたQTUM/JPYであったが、初めての半減期(12/2 日本時間午前5時頃)を通過後に失速した。
12/4には暗号資産市場全体が急落した影響を受け、QTUM/JPY も始値1,497円から一気に800円台まで下落。9月最安値の908円を割り込む展開となった。
前回のレポート(Daily Market Report 2021/11/10「年初来640%上昇のQTUM(クアンタム) ~初めての半減期、上がるか下がるか?~」参照)記事内、『<シナリオ2>:下落シナリオ』では、フィボナッチ・リトレースメントを用いて以下のシナリオを考察した。
・38.2%戻しの1,651円~23.6%戻しの1,192円水準へ後退するシナリオ
・1,192円を下抜けした際には、9月最安値の908円まで下押しする可能性
QTUM/JPYの現在までの値動きを一目均衡表(日足)で振り返ると、11/1までの二日間で勢いよく上昇したのち、11/2から11/30までの約1か月間は、反発を繰り返しながら1,972円~1,449円のレンジ圏内で推移していた。
しかし、半減期前日の12/1以降は6日間続落。足元は1,000円台前半で推移しており、日足チャート上では以下の3つの条件を満たした三役逆転が見られる等、依然として軟調な展開が続いている。
① QTUM/JPYの価格が雲を下抜ける
② 転換線(黄色線)が基準線(緑線)を下抜ける(上図白丸)
③ 遅行スパン(赤線)がQTUM/JPYの価格を下抜ける
以上のことから、テクニカル面では上記「下落シナリオ」が進行中であると解釈することができそうだ。
このレポートでは、その後の展開についてシナリオをアップデートしていく。
QTUM/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
上図は、QTUM/JPYの日足チャート(期間:2021/5/27~現在)である。
改めて、以下、節目水準について整理を行いたい。
① 1,500円ライン(上図桃色線):10月に形成していたレンジ(上図(2))のレジスタンスライン。
② 1,250円ライン(上図青線):10月に形成していたレンジ(上図(2))のサポートライン。
③ 900円ライン(上図緑線):9月最安値ラインであり、9月下旬に形成していたレンジ(上図(1))のサポートライン。目下のサポートラインとして機能するか、強く意識される。
④ 500円ライン(上図赤線):下落トレンド真っ最中の6月・7月に、二度サポートラインとして機能した水準。900円で下げ止まらなかった場合のターゲットプライス。
次に今後のシナリオを整理する。
<シナリオ1>: 900円で下げ止まり、反発する可能性を残す
シナリオ1は、③の900円ライン(上図緑線)がサポートとして機能し、9月下旬のように反発するシナリオである。
直近の急落(12/4)でも900円付近で下げ留まっていることから、ここで持ちこたえられるかが鍵となるが、このシナリオでは900円がサポートとなり反発する展開を想定する。
③の900円ラインで下げ止まり、再度値を戻していく動きが見られた場合のターゲットプライスとしては、②1,250円ライン(上図青線)が想定される。
②の1,250円ラインがサポートとなるような展開になれば、レンジ(2)のレジスタンスであった①1,500円ライン(上図桃色線)が上値目処となるが、目下、1,250円の回復が重要であろう。
<シナリオ2>: 900円を割り込み、下落圧力がさらに高まる可能性
シナリオ2は、③の900円ラインがサポートとして機能せずに、④の500円ライン(上図赤線)まで下落するシナリオである。
未だに目立った半減期上げは起きておらず、失望売りがさらに加速していき、売りが売りを呼ぶ展開を想定したシナリオとなる。
900円を割り込む展開となれば、いよいよ6月最安値水準である④ラインの500円までの下落が意識されるだろう。
500円は前回の下落トレンドで二度の抵抗を見せ、トレンド転換となった強力なサポートラインである。
しかし、半減期という支えを失った今、買い支えよりも、損切りや順張りでの売りの圧力の方が高まる可能性がある。
ターゲットプライスを超えた更なる下落が起こりうることも、想定しておくべきかもしれない。
(12/6 午後10:00時点)
・銘柄別価格前日比 (%)
社内データより作成
12/6の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は3.44%、中央値は2.84%、標準偏差は2.92%となった。
最大上昇銘柄はBAT/JPYの11.87%、最大下落銘柄はMONA/JPYの-0.60%。
最大上昇銘柄のBAT/JPYは、午前中にかけて堅調に上昇したが、午後に入り調整を迎えた。しかし再度調子を取り戻し、6日につけた安値120円から22%上昇した146円のラインを推移している。
最大下落銘柄のMONA/JPYは、12月4日から続く短期レンジの上限171円のラインを推移しており、レンジ上限に跳ね返され、価格が落ち込んだ印象だ。
・24時間 ボラティリティ (%)
社内データより作成
12/6の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は12.50%、中央値は12.47%、標準偏差は2.94%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はBAT/JPYで18.47%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPYで6.97%となった。
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