LTC(ライトコイン)弱気相場入り?日足・週足の一目均衡表から今後の展開を探る

Daily Market Report 2021/12/03

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過去同様、出来高急増が価格のピークに

CoinMarketCap (https://coinmarketcap.com/)より当社作成
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上図は、2021/8/1から執筆時点までのLTC/JPY(ライトコイン)の出来高(棒グラフ)と終値(折れ線グラフ)を表したものである。

直近のLTC/JPYは、11/9に今年5月以来の30,000円台を回復し、節目の30,000円前後で高値揉み合い状態となっていたが、11/16にBTC(ビットコイン)の急落に端を発した暗号資産市場全体の下落により短期的な上昇傾向が崩れ、大きく下落することとなった。

その後、11/26に新型コロナウイルスに新たな変異株(オミクロン株)が発見されたことを受け、市場全体でリスクオフムードが進行し、LTC/JPYでは一時20,000円割れの水準まで売り込まれる場面も見られた。

しかし12/1時点までで、終値では20,000円以上の水準を維持しており、大台割れの水準では一定の買い支えに期待できそうな状況にも見える。

とは言え、オミクロン株に対する不透明感、米国のテーパリングや利上げ観測などを背景とした米国株の急落などが足元で燻っており、しばらくはリスクオフムードに傾きやすい地合いが続く可能性が考えられる。

他方、出来高を確認すると、11/12の当社レポート(Daily Market Report 2021/11/12「価格が3日で1.4倍になったLTC(ライトコイン)、勢いに乗って史上最高値更新か?」参照)で記述したように、11/9・11/10の出来高の急増(上図 青枠)が、結果的に価格のピークアウトの前兆であったような値動きを描いた。

11/10以降は出来高が漸減しながら価格が下落に向かっており、9月中旬以降(上図 黄色枠)のように、しばらく上値の重たい展開が継続する可能性がある。

出来高の減少は需要の低下とも読み取ることができ、新たな買い手の流入が滞ることとなれば、売りに押されやすい環境が整っていくこととなろう。

引き続き出来高の推移にも注目し、価格動向を追っていきたい。

次にテクニカル面で、上下のターゲットプライスについて考察する。

上昇シナリオ ~半値押し水準からの反転~

LTC/JPY 週足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、LTC/JPYの週足チャートに一目均衡表、7/19週安値から11/8週高値に向かったフィボナッチ・リトレースメントを描画したものである。

上昇シナリオは、週足一目均衡表・基準線やフィボナッチ・リトレースメントの50%押し(半値押し)水準がサポートとなり、反発を描くシナリオである。

足元のLTC/JPYは、約2週間で11/8高値32,932円から11/26安値19,922円まで足早に下落したものの、フィボナッチ・リトレースメント50%押し水準や、週足一目均衡表・基準線以上の水準である大台の20,000円台を保っている。

直近の下落により週足一目均衡表・雲を下方ブレイクしたものの、

・転換線>基準線
・遅行線>ローソク足

の2種類の好転シグナルは点灯しており、一目均衡表ではまだ下落に転じたと断定できない状況である。

また、終値でフィボナッチ・リトレースメントの50%押し水準で踏み留まっていることで、一定の下値の硬さを伺うこともできる。

この水準で足場固めをし、上昇に転じることが出来れば再度一目均衡表において三役好転が成立し、強い上昇シグナルが点灯することとなる。

そのためにまずは、眼前に広がる一目均衡表・雲を攻略する必要があるが、上抜けることができれば、11/8高値32,931円や節目の35,000円をターゲットプライスとした上昇が想定される。

もし節目の35,000円を超えることができれば、いよいよ5/10週高値44,240円を視野に入れた強い上昇相場入りとなる可能性もあるだろう。

下落シナリオ ~年初来安値ブレイクも視野に~

LTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図はLTC/JPYの日足チャートに、一目均衡表と100日単純移動平均線(緑点線)を描画したものである。

下落シナリオは、日足一目均衡表で三役逆転が成立し、下落継続となるシナリオである。

10/15に日足一目均衡表・雲を上抜けて三役好転が成立し、11月中旬まで上昇相場を演じたLTC/JPYであったが直近の下落により、

・基準線>転換線となる逆転が成立。
・一目均衡表・雲上限に再接近。
・ローソク足>遅行線の成立が目前。

とチャート形状が悪化傾向にある。

ここから、雲を下抜けする展開となる場合、三役逆転が成立し強い下落シグナルが点灯する。

また、その場合には現在21,400円付近に位置する100日単純移動平均線を下抜けすることが想定され、中期的にも下落傾向が強まると判断できよう。

加えて、11/12の当社レポート(Daily Market Report 2021/11/12「価格が3日で1.4倍になったLTC(ライトコイン)、勢いに乗って史上最高値更新か?」参照)内、「下落シナリオ ~エリオット波動の崩れ~」において言及した、7/19週を起点としたエリオット上昇波において、推進1波の高値25,000円を下回るまで下落したことで不成立となっており、弱気相場であることが伺える。

今後下落が継続し三役逆転が成立する場合、まずは9月下旬に下げ渋りを見せた水準(上図 黄色枠)である15,000円付近が目先の下値目処となろうか。

15,000円付近では値ごろ感からの買いなど、一定の下支えが予想されるが、明確に下方ブレイクする場合には、年初来安値水準である11,000円や、大台の10,000円割れを意識した強い下落相場となることに警戒したい。

(12/2 午後9:00時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

12/2の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は0.03%、中央値は-0.01%、標準偏差は1.15%となった。

最大上昇銘柄はXLM/JPY3.15%、最大下落銘柄はBAT/JPY-2.02%

最大上昇銘柄のXLM/JPYは、36円(日足一目均衡表・転換線、ピボットポイント・S1付近)でサポートされ、37円(日足90日移動平均、前日高値付近)を目指して上昇した。

最大下落銘柄のBAT/JPYは、オープンから下げ始めると160円(日足一目均衡表・転換線付近)で戻りを付け、150円(ピボットポイント・S1、日足一目均衡表・基準線付近)で下げ止まった。

24時間 ボラティリティ(%)

社内データより作成

12/2の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は4.94%、中央値は4.49%、標準偏差は1.75%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はBAT/JPY9.03%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPY2.90%となった。

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2021-12-03
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