価格が3日で1.4倍になったLTC(ライトコイン)、勢いに乗って史上最高値更新か?

Daily Market Report 2021/11/12

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LTC一段高~上値追い継続か~

CoinMarketCap (https://coinmarketcap.com/)より当社作成
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上図は、2021/7/1から執筆時点までのLTC/JPY(ライトコイン)の出来高(棒グラフ)と終値(折れ線グラフ)を表したものである。

直近のLTC/JPYは、10/29の当社レポート(Daily Market Report 2021/10/29「反発か反落か、岐路に立つLTC(ライトコイン)」参照)内の、「上昇シナリオ ~エリオット波動・推進3波成立を目指した上昇~」で触れたターゲットプライスである29,271円を上抜けし、5/19以来の水準である大台の30,000円台に迫る29,768円を11/9に記録した。

翌日11/10には一時32,931円まで上昇したものの、BTC(ビットコイン)が史上最高値更新後に急落したことがきっかけとなり、暗号資産市場全体が強い下落に見舞われ、LTCも連れ安となった。

LTC/JPYは高値32,931円から安値27,863円まで、15%超の下落となったが、11/11には再度30,000円台を伺う値動きとなっており、下値での買い意欲の強さが伺える状況だろう。

他方、出来高を確認すると、9/13の米ウォルマートが決済にLTCを導入するというフェイクニュース(9/13 Reuters)により一時的に増加した9,000億円超に迫る増加となっており、市場参加者の注目度が高まっていると考えられる。

10/29のレポート内では、価格と出来高推移が逆相関(上図 緑矢印)となり始めたことにより、上昇力の低下への注意が必要である旨を記述した。しかし、直近の状況を確認すると、価格と出来高が再度正の相関関係(上図 水色矢印)になりつつあることが読み取れる。

まだ数日の動きのため断定はできないものの、相場の潮目が変化し、本格的な上昇相場に移行している可能性も考えられるだろう。

そのため、今後も高水準の出来高が続き、価格も上昇基調を維持するのであれば、買いが買いを呼ぶような好循環になる可能性もある。

その一方、今後出来高が減少する場合、9/6前後(上図 白枠)のように、今回の出来高の急増が価格のピークアウトの予兆である可能性も否定できないため、引き続き出来高推移には注目しておきたい。

次にテクニカル面で上下のシナリオを考えていく。

上昇シナリオ ~エリオット波動・推進3波の継続~

LTC/JPY 週足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、LTC/JPYの週足チャートに、エリオット波動(上図 水色矢印)と一目均衡表、5/10週高値から7/19週安値に向かってフィボナッチ・リトレースメントを描画したものである。
(※)エリオット波動:「相場にはサイクルがあり、値動きには一定のリズムがある」という仮説を元に「上昇5波・下降3波」と周期性をもって動く規則性をラルフ・ネルソン・エリオットが編み出した相場分析法。

上昇シナリオは、現在エリオット波動・推進3波の途中であると見て、更に上昇していくシナリオである。

足元のLTC/JPYは11/8安値22,579円から11/10高値32,931円まで3日間で1.4倍超の非常に強い上昇となったが、11/10の高値更新後の下落により、日足ローソク足では上昇一服感も漂い始めている。

しかし週足で確認すると、ローソク足が大陽線を描いていることや、一目均衡表において三役好転間近となっていることが確認できる。

そのため、中期的には上昇傾向が示唆される状況と言えそうで、エリオット波動・推進3波が継続していると見ることも可能だろう。

既にフィボナッチ・リトレースメント50%戻しを達成しており、目先は61.8%戻し水準である31,566円をしっかりと回復できるかがポイントとなろう。

30,000円台で足場固めができれば、その後は76.4%戻し水準である36,410円や、史上最高値44,240円更新を目指した値動きに繋がる可能性もあるだろう。

下落シナリオ ~エリオット波動の崩れ~

LTC/JPY 週足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図はLTC/JPYの週足チャートに、一目均衡表と7/19週安値から11/8週高値に向かってフィボナッチ・リトレースメントを描画したものである。

下落シナリオは、11/8週高値をもって上昇が頭打ちとなり下落するシナリオである。

この場合、目先のターゲットプライスは、チャート上でこれまで強いレジスタンスラインとなっていた、25,000円付近が想定される。25,000円以上で下げ止まるのであれば、スピード調整と捉えることも可能だろう。

しかし、25,000円近辺はエリオット波動・推進1波の高値や週足一目均衡表・雲下限が位置しており、同水準を割り込むことで7/19週を起点としたエリオット上昇波が不成立となることや、一目均衡表でローソク足が雲下限を下回る逆転が成立する。

こうなれば、これまでの上昇相場が一旦終焉したと見方を改める必要が生じるだろう。

この場合は、フィボナッチ・リトレースメント50%押しの21,997円から76.4%押しの16,223円のレンジへ後退することが想定される。

その下の価格帯である15,000円は9月下旬の下落相場で、割り込むことが出来なかった水準のため、強いサポートとなるだろう。

しかし割り込む場合には全戻しとなる、7/19週安値11,062円を目指した相場展開となる可能性を想定しておきたい。

(11/12 午前6:00時点)

銘柄別価格前日比(%)

社内データより作成

11/11の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は4.95%、中央値は4.78%、標準偏差は2.18%となった。

最大上昇銘柄はOMG/JPY9.39%、最小上昇銘柄はBTC/JPY1.49%

最大上昇銘柄のOMG/JPYはエアドロップを控えて激しい値動きとなった。NY時間までは買いが先行し、一本調子で上昇していた。しかしNY時間からは一転して売りに押されることとなり、クローズまでに日中の上げ幅の8割程度を失った。

最小上昇銘柄のBTC/JPYは方向感のない値動き。10日の急落から相場は落ち着きを取り戻したものの、反発力に欠ける値動きとなっており、740万円を中心とした振幅に終始した。

24時間 ボラティリティ(%)

社内データより作成

11/11の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は9.48%、中央値は7.96%、標準偏差は7.22%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はOMG/JPY32.21%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPY3.23%となった。

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2021-11-12
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