急騰後のBAT(ベーシック アテンション トークン)、上昇 再開の兆しか
Daily Market Report 2021/11/09
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・10月末の3日間で、最大+129%の上昇率
BAT/JPY 週足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
BAT(ベーシック アテンション トークン)のチャート・価格情報はこちら
7月下旬以降、暗号資産マーケットは好調な展開が継続している。
個別銘柄に注目すると、BTC、ETH、OMGは年初来高値を更新する一方で、BATなどの年初来高値を更新していない銘柄も見られる。
しかしながら、BATは10/28からの3日間で+129%の上昇を記録するなど、出遅れ銘柄に資金が流入している兆しもみられる。
本稿ではBATについて足元の状況を整理する。
上図は3月以降のBAT/JPYの週足チャートである。
4月以降、軟調な展開が継続していたBAT/JPYは、7月を起点に緩やかに安値を切り上げ、10月最終週に大きな陽線となった。その後は一旦調整となるも100円の節目を下回ることなく底堅い展開が足元で継続している(黄矢印)。
今週に入ってからはマーケット全体が好地合いとなる中、BAT/JPYは再び107円付近の始値から一時130円台に乗せるまで上昇し、当社取扱銘柄における上昇率ランキングで堂々の一位となった。
現在のところ、BAT/JPYの上昇について、明確な材料は強弱問わず挙がっていないが、「出遅れ銘柄」としての注目が推察される。
前回取り上げた、10/12の当社レポート「10月第3週のRSIランキング、BTC(ビットコイン)が80超。 出遅れ銘柄として注目すべきは?」のレポートからの変化と、今後のBAT/JPYの展開を探っていく。
・出遅れ銘柄としての期待
10/11 RSI(14日間)ランキング
当社クローズレート(Mid, 10/11 7:00算出)より作成
上図は10/12の当社レポートで取り上げた、10/11 午前7時時点の当社取扱銘柄のRSIランキングである。(RSI(Relative Strength Index:相対力指数)は相場の加熱感を示す指標であり、50を基準として100に近づくほど買いが強いとされる。)
上図ランキングから当時の暗号資産市場はBTC主導の強気相場だったとみることができるが、BATは最下位となっており、他の銘柄と比較して市場参加者の買い意欲に乏しい銘柄だったと捉えることができる。
BATが買われなかった理由として、何らかの潜在的理由があることも考えられるが、現在のところBATに目立った悪材料が挙がっていないことから「BTCなどに比べて単に注目されていなかった」可能性の方が考えやすいかもしれない。
その場合、BAT/JPYが「出遅れ銘柄」として市場参加者に注目され、買いが集まり、10/28に価格が上向き始めるなか、他銘柄と比較した出来高増加や価格増加率ランキングでも上位に挙がることでさらに他の市場参加者の目に留まって上昇したとみることもできそうだ。
・現在のRSIランキングは?
11/9 RSI(14日間)ランキング
当社クローズレート(Mid, 11/9 7:00算出)より作成
上図は11/9 午前7時に算出した当社取扱銘柄のRSIランキングである。
11/8の急騰もあり、BATはRSI、順位とも前回よりも高くなっているが、他のアルトコインと比較して際立っているといえる位置でもないようだ。
最後にBATの価格推移についてテクニカルの視点から検証してみる。
・RSIからみる今後の展開は?
BAT/JPY日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
上図はRSIを描画したBAT/JPYの日足チャートである。
上図からは以下の5点が読み取れる。
①RSIの上限は80付近で、売られすぎラインとされる数値ともいえるが、その後1ヶ月に渡って価格は上昇基調を保っていた(青矢印)
②8月上旬の価格は上昇している一方で、RSIは下落基調であり(赤矢印)、逆行しているといえる
③RSIの下限では、20付近で反発しており、価格も同様に反発している(黃矢印)
④10月末のRSIは81.98をつけ反落、価格も同様に反落している(橙矢印)
⑤直近のRSIは80には届いていない
③では、RSIと価格が同様に動いており、下落時の逆張り指標として効いていたといえるが、①と②ではRSIが逆行していることから、上昇時の逆張り指標としては当てにならない可能性が示唆される。
また、④は上昇時の逆張り指標として、効いているが、当時の81.98のRSIと、⑤のように現在のRSIのラインからみても高い位置にあるため、現時点BAT/JPYに先安感があるかの根拠としては早計かもしれない。
一方で、現在のBAT/JPYは173円付近に位置する年初来高値を目指す動きとなっている。
RSIが④で反落した81.98に接近するようであると、過熱感が意識されて白矢印のように100円台割れの可否が注目される。
100円を維持して踏ん張ることができれば、173円の年初来高値をターゲットにする動きが活発化する可能性も視野に入れておきたいところか。
(11/9午前7:00時点)
・銘柄別価格前日比 (%)
社内データより作成
11/8の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は4.63%、中央値は3.29%、標準偏差は5.40%となった。
最大上昇銘柄はBAT/JPYの17.18%、最大下落銘柄はXEM/JPYの-6.41%。
最大上昇銘柄のBAT/JPYは、本稿で触れた通り。BAT/JPYは11/8のボラティリティでも最大銘柄となっており、暗号資産市場全体でみても特に注目したい銘柄の一つといえるだろう。
最大下落銘柄のXEM/JPYは、当社取扱銘柄で逆行安となった。前日に続き、11/5のXEMとシンボル(XYM)におけるハードフォーク発表(11/6 CoinPost)を経てからの買い材料の消化が意識されているようだ。
・24時間 ボラティリティ (%)
社内データより作成
11/8の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は8.84 %、中央値は7.15%、標準偏差は5.56%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はBAT/JPYで24.28%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はXLM/JPYで3.86%となった。
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