XRP(リップル)、Swell前後の値動きは例年通り?テクニカルからは別の示唆が見える

Daily Market Report 2021/11/02

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アノマリー的に上昇余地は限定的か

CoinMarketCap (https://coinmarketcap.com/)より当社作成
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上図は、2018年から2021年まで各年毎に9/1を基準として、XRPの12/31までの終値の変化率を示した図である。

今年も注目度の高い年次イベントである、リップル社主催の「Ripple Swell Global」が11/9-11/10の日程で予定されている。

Swellの開催に関してXRPの値動きは、「Swell開催前にXRPの価格が上昇し、開催中から下落に転じる」という動きになりやすいと言われている。

そこで、上図におけるSwell付近での各年のXRP/JPYの価格変動を以下に整理する。

【2018年】
Swell開催日である10/1に9/1比で70%の上昇を達成。しかしイベント通過後はその上昇率を上回ることなく下落し、12月にはマイナス圏に突入する場面も見られた。

【2019年】
2018年に比べて落ち着いた値動きとなり、上昇傾向を描きSwell開催直前の11/6に9/1比で23%の上昇を達成。しかしイベント通過後は下落一辺倒となり、12月下旬には-20%の水準まで落ち込んだ。

【2020年】
9月月初から9/1比でマイナス圏での推移となる弱い値動き。Swell開催前までに下落幅を小幅に縮小したものの、Swell通過後も9/1比でマイナス圏の推移を続けており。冴えない値動きとなった。

なお、11月中旬からの急騰はFlare NetworksによるSparkトークンのエアドロップへの期待感が後押ししており、エアドロップ付与権利が確定するスナップショット日(2020/12/12)通過後にはXRP/JPYは急落している。

では、2021年はどうだろうか。

現在の価格水準を確認すると、マイナス圏での推移を続けているものの、9/21に9/1比-29%となって以後、徐々にマイナス幅を縮小していることがわかる。

例年通り、Swell開催を控えてか価格は底堅い展開となっており、現在120円台で推移するXRP/JPYはSwellの11/9-11/10までに9/1比でのプラス圏回復となる130円台への上昇の可能性はありそうだ。

しかし、過去の値動きを踏襲すると考えた場合、来週以降の上昇余地は少ない可能性も考えられ、ここからの参入はSwell後の方向感を確認する必要があるだろう。

また、過去3年において、12月下旬には9/1比でマイナス圏へ落ち込んでおり、年末にかけてXRP/JPYが弱くなる傾向があることも注視しておきたい。

上図で、各年Swell以後12月末までの最大下落率は-30%となっており、これは直近安値である9/21での下落率とほぼ同様である。

そのため、年末にかけて再度9/21終値である97.255円まで押し戻される展開も想定しておく必要があるだろう。

最後に、XRPの価格推移についてテクニカルの視点から検証してみる。

テクニカルでは上昇示唆のシグナル発生も

XRP/JPY Bid 週足チャート(当社取引ツールより作成)

上図は、一目均衡表と、2021/4/14高値(204.3円)から6/22安値(54.8円)に向かってフィボナッチ・リトレースメントを描画したXRP/JPYの週足チャートである。

前述のアノマリー的にはこの先に弱気相場を連想しやすいが、テクニカル面では強気シグナルの発生が迫っている。

上図の週足一目均衡表を確認すると、

A: 10/11週に転換線が基準線を下から上に抜けるゴールデンクロスが発生
B: ローソク足が一目均衡表・雲以上の水準にある

この2種類の好転状態にあり、ここから遅行線(上図 緑線)がローソク足を上回る水準に抜け出すことにより、三役好転が成立する。

三役好転は強い上昇シグナルと言われており、週足で成立することで中期的なスパンでの上昇が見込まれることとなる。

三役好転が成立した場合、まずは61.8%戻しや9/6高値の位置する150円付近を上抜けできるかが、今後の上昇継続においてポイントとなりそうだ。

この場合、4/14高値と9/6高値を結んだレジスタンスライン(上図 水色点線)をブレイクすれば、三役好転と併せて上昇傾向の強いチャート形状を描くこととなる。

そうなれば年初来高値204.3円更新を目指し上昇相場へ移行する可能性もあるだろう。

(11/2 午前5:00時点)

銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

11/1の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は1.46%、中央値は-0.80%、標準偏差は5.18%となった。

最大上昇銘柄はQTUM/JPY13.34%、最大下落銘柄はXRP/JPY-2.85%

最大上昇銘柄のQTUM/JPYは、9/6高値1,773円を明確に上抜けしたことで、上昇に弾みが付き、一時2,085円まで上昇。クローズにかけて上昇幅を縮小したものの、9/6高値以上の水準を維持しており、強い値動きとなっている。

最大下落銘柄のXRP/JPYは、軟調な値動き。東京時間午前に127.30円まで上昇したものの、130円の節目に届かず失速。その後は125円に頭を抑えられる格好で徐々に上値を削る冴えない動きを続けた。

24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

11/1の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は10.70%、中央値は5.92%、標準偏差は8.00%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はQTUM/JPY30.04%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBCH/JPY4.75%となった。

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2021-11-02
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