XLM(ステラ・ルーメン)、60%超の高値ブレイク待ち?
Daily Market Report 2021/10/18
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・高値ブレイクも大幅高の要因か
BTC/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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7月以降上昇基調が継続しているBTC(ビットコイン)は、10/16に円ベースで4月ぶりに最高値を更新した。
こうした暗号資産価格の上昇は米SECによるビットコイン先物ETFの申請承認(10/16 CoinPost)等のファンダメンタルズ要因もあるが、高値ブレイクそれ自体も一つの要因として挙げられるだろう。
上図、BTC/JPYの日足チャートを確認すると、BTC/JPYは7月末からの反発も一服し、9月7日の580万円付近を戻り高値に軟調推移していた。10月に入り、世界的なインフレ懸念等を材料に再び上昇基調となるなか、9月の戻り高値を突破(黃矢印)。その後も勢いをつけ、2週あまりで+22%の上昇を記録した。
このような直近高値を更新した銘柄が、一段高となる現象は、「高値ブレイク」(※)と呼ばれ、多くの市場参加者の注目の対象となっている。
発生メカニズムとしては、直近高値(レジスタンス)から数%高い位置に集中する逆指値注文へのヒットや、その先に売りの目処となる価格の節目が少なく、売り圧が少ないこと、そして、この現象そのものを目当てとした市場参加者の新規の買い注文が挙げられる。
(※)「ブレイクアウト」、「新高値買い」等の呼称もある。
現在のBTCは、4月高値付近である700万円前後で一服しつつあり、この価格帯がBTC/JPYにとって相応のレジスタンスであると推測される。一方で、9月高値のブレイクと同様に、再び明確に上抜けた場合には、青矢印のような再びの大幅高が視野に入るだろう。
BTC/JPY は700万円を超えた場合、この水準がレジスタンスからサポートに変わるとともに、上方の真空地帯に突入するために、青天井となる可能性がある。場合によっては、1,000万円を超える上昇も視野に入れておく必要がありそうだ。
1,080万円付近のシナリオは、過去の当社レポート「BTC(ビットコイン)目標価格1080万円?~BTCドミナンスと市場サイクル~」や「BTC(ビットコイン)の行方を日経平均から読み解くと」を参照されたい。
次に、BTC/JPYが上昇幅縮小段階に入った場合に起こりうるアルトコイン循環物色を想定し、高値ブレイクの観点から以下の銘柄を整理してみる。
① OMG:9月高値更新、一度5月高値を更新するも現在は調整中
② ETH:9月高値を更新後、同価格帯を推移中
③ XLM:9月高値更新間近
① OMG(オーエムジー)
OMG/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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前述のBTCの場合は9月高値を2営業日以上、終値ベースで突破し、その後+22%の上昇となった。
同様に9月高値を終値ベースで2営業日以上更新している銘柄はOMG/JPYのみとなる。
足元のOMG/JPYは9月高値を更新後、+50%超の上昇に成功し、5月高値も上抜け、現在は5月高値付近でボラタイルな攻防を繰り広げている。
詳細は10/15の当社レポート「OMG(オーエムジー)年初来高値更新!史上最高値目指して続伸なるか。」を参照されたい。
② ETH(イーサリアム)
ETH/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
ETH(イーサリアム)のチャート・価格情報はこちら
ETHは9月高値を更新後、現在は同価格帯での推移が継続している。
ETH/JPYも9月高値を更新できたが、7月以降のNFT銘柄への注目や、ETF申請への期待感から戻りも早かった分、現状は上値の重さが意識されているようだ。
このことから、高値ブレイク更新後の次の価格節目がどこまでなのかは重要な視点といえそうだ。一方、5月の史上最高値更新後は本格的な高値ブレイクとなる展開を想定しておいてもよいかもしれない。
③ XLM(ステラ・ルーメン)
XLM/JPY 日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
XLM(ステラ・ルーメン)のチャート・価格情報はこちら
XLM/JPYの日足チャートでは、5月高値から9月高値に引いた下方向のライン(白矢印)がレジスタンスとして意識されてたが、10月に入り、上抜けに成功した(黃矢印)。
レジスタンス上抜け後は、下髭をつけて反発していることから、白矢印のトレンドラインはサポートに転じたことが伺える(緑矢印)。
XLM/JPYの特徴として、5月の高値からの下落が前述のBTC/JPYやETH/JPYと比較し急だったため、9月の戻り高値に対して5月高値の位置が高い(ほぼ倍の価格)ことが挙げられる。
このため、9月の戻り高値、45.88付近を上抜けた場合は、上昇が加速化していく展開も想定しておきたい。
高止まりするRSIは気になるところではあるが、ボリンジャーバンドは拡大しており、その他売りポイントとなる明確な節目はない。
OMG同様に爆発的な高値ブレイクの値幅となる可能性は視野に入れておきたいところか。
高値ブレイクに成功した場合の想定値幅であるが、上図では、10/7の当社レポート「XLM(ステラ・ルーメン)、次の反発は本物なのか」の「クラブ」パターンを参考に、77.171を上値の目処の一例とし、45.888円の9月高値起算で+68%としている。
もちろん、高値ブレイクの条件となる9月高値はXLM/JPYにとっての最後の砦ともいえ、相応の売り圧が想定される。
2営業日連続で上抜けて引けたとしても、一部大口の纏まった売り等によって再び下抜けるなどした場合は市場心理も悪化するため、油断せず、慎重に立ち回りたいところだ。
(10/18 午前5:00時点)
・銘柄別価格前日比 (%)
社内データより作成
10/14の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は-3.06%、中央値は-3.12%、標準偏差は1.87%となった。
最大上昇銘柄はBTC/JPYの0.02%、最大下落銘柄はBAT/JPYの-6.44%。
最大上昇銘柄のBTC/JPYは、実体の乏しい十字線。週末のBTC/JPYは最高値圏ながら平日とは対象的に値動きの乏しい展開。明け方は暗号資産市場全体が下押す動きもあったが、BTC/JPYは他アルトコインよりも一足早く下げ幅を取り戻した。
最大下落銘柄のBAT/JPYは、週末を通して往って来いの展開。
前日16日は堅調で、5.5%の上昇で引けたが、翌17日は一貫して上値を切り下げる値動きとなった。
・24時間 ボラティリティ (%)
社内データより作成
10/17の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は8.56%、中央値は7.84%、標準偏差は2.67%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はXRP/JPYで15.50%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPYで4.47%となった。
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