XLM(ステラ・ルーメン)、次の反発は本物なのか

Daily Market Report 2021/10/7

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三角保ち合いを上抜けできるか

XLM/JPY Bid 日足チャート(当社取引ツールより作成)
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上図は2020年12月以降のXLM/JPYの日足チャートである。

長らく一桁台を推移していたXLM/JPYだが、同じく決済系の暗号資産であるXRPの急騰によって注目され、2020年11月には二桁台へ連れ高となった(チャート左の黃矢印)。

今年5月までの価格をみても、荒い動きではあるが、移動平均線は2020年12月(同チャート左の黃矢印)を起点に50日>75日>200日と幅を拡げており、勢いのある上昇トレンドが継続していたことが確認できる。

一方で、5月に84.392円の高値をつけて以降、XLM/JPYは下方向のトレンドライン(白矢印)が示す通り、軟調な展開となっている。

ここで、移動平均線に注目すると、5月中旬に75日>50日のデッドクロス(赤矢印)をつけてから一段安となったが、8月中旬には50日<75日にゴールデンクロス(チャート右の黃矢印)に変わっており、一旦の底打ちの様相を示していると捉えることもできる。

直近9/29では、25円付近で反発しており、下値の切り上げも確認できていることから、上方向への切替の兆候ともいえる可能性を秘めているといえるだろう。

10月に入ってからのXLM/JPYは、上下のトレンドラインに挟まれる形で値幅を縮めており、一方に抜けた場合に強い方向感を持った動きとなる可能性の高い三角保ち合いを形成している。

足元は三角保ち合いの上方に位置しているが、BTCが5ヶ月ぶりに600万円台に回復するなど、暗号資産市場全体の環境も好転しつつある。

ファンダメンタルズ上の強気要因によって一押しした際に、上抜ける可能性も視野に入れておくことが肝要だろう。

次に、ハーモニックパターンを用いて、今後の上値の目処を探ってみる。

まずは45円付近のレジスタンス上抜けを想定

XLM/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図では、XLM/JPYの日足チャートにハーモニックパターン「オルトバット」(※)を描画している。

(※)ハーモニックパターン…フィボナッチ比率を用いて目標価格となる(D)点を算出するテクニカル手法。上図、「オルトバット」はコウモリが羽を広げた姿に似ていることから「バット」と呼ばれる種類の一種とされる

「オルトバット」の成立要件は、以下のとおりとなる。

1.(B)は、(X)-(A)の38.2%リトレースメント(上図では39.0%(※))
(※)(X)-(A)値幅=63.339、(A)-(B)値幅=24.688なので、((A)-(B)値幅))/((X)-(A)値幅)=24.688/63.339=0.389≒39.0%となる
2.(C)は、(A)-(B)の38.2% – 88.6%リトレースメント(上図では73.8%)
3.(D)は、(X)-(A)の113.0%リトレースメント(上図では92.626円となる)
4.(D)が反転のポイントとなり、このとき(B)-(C)の261.8%-361.8%プロジェクションとなる(上図、92.626円の場合は357.48%)

XLM/JPYは2、3、4を満たしていることから、1の39.0%と「オルトバット」の成立要件である38.2%の差分+0.8%を誤差として許容するならば、今回のXLM/JPYが「オルトバット」である可能性が視野に入る。

その場合は、前回の戻り高値である(B)や200日移動平均線の存在する45.741円付近のレジスタンスの明確な上抜けが想定される。その後の上値目処としては、(X)の年初来高値および(D)92.626円が想定されうる。

(D)92.626円の高値を目指す過程においては、サポートとなりうる価格の節目に乏しいことから、再び(B)まで反落するシナリオも視野に入れておきたい。

また、上記シナリオは(C)を再び下抜けた場合は否定されるため、再考が必要となる点にも留意しておきたい。

77円台をターゲットプライスとする「バット」

XLM/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)

仮に、XLM/JPYの日足チャートにハーモニックパターン「バット」を描画した場合は上図となる。

「バット」の成立要件は、以下のとおりとなる。

1.(B)は、(X)-(A)の38.2%-50.0%リトレースメント(上図では39.0%)
2.(C)は、前述の「オルトバット」と同じく(A)-(B)の38.2% – 88.6%リトレースメント(上図では73.8%)
3.(D)は、(X)-(A)の88.6%リトレースメント(上図では77.171円となる)
4.(D)が反転のポイントとなり、このとき(B)-(C)の161.8%-261.8%プロジェクションとなる(上図、77.171円の場合は272.6%となり、10.8%超過している

XLM/JPYは1、2、3を満たしているが、4の「バット」の成立要件である261.8%を+10.8%超過しているため、超過分+0.8%の「オルトバット」よりも発生の可能性が低いかもしれない。

いずれにせよ、XLM/JPYが「バット」である場合は、(D)点は77.171円となり、「オルトバット」の92.626円に到達するよりも先に反転が起こるため、77.171円での反転の兆候の有無で「バット」と「オルトバット」の切り分けを行うのも一つの策かもしれない。

(10/7 午前3:00時点)

銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

10/6の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は1.06%、中央値は0.79%、標準偏差は3.58%となった。

最大上昇銘柄はXLM/JPY6.42%、最大下落銘柄はOMG/JPY-7.29%

最大上昇銘柄のXLM/JPYは2営業日続伸。詳細は本稿で触れた通り。

最大下落銘柄のOMG/JPYは大幅続落。OMG/JPYは10/4に上髭の陽線をつけてから、急速に下落に転じており、直近2営業日の下落率は-11%となる。

24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

10/6の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は9.49%、中央値は8.74%、標準偏差は2.29%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はOMG/JPY13.65%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はMONA/JPY6.93%となった。

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2021-10-07
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