方向感の見えづらいBCH(ビットコインキャッシュ)。ライン分析を用いた考察
Daily Market Report 2021/10/4
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・短期では下落トレンド入りの可能性が高いか
BCH/JPY Bid 日足チャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、BCH/JPYの日足チャート(2020/12/8~執筆時点)に主要なレジスタンス・サポートラインを線画したものだ。
BCH/JPYは、現在5月からの下落トレンドが一服して、反発局面に移行したものの、上値が伸び悩む展開が継続している。
9月6日に86,000円の高値を記録した後、現在は7月下旬の安値40,845円から約50%上昇水準の61,000円前後で推移している。
暗号資産市場全体においては、SEC(米国証券取引委員会)の暗号資産に対する規制強化提言、中国における暗号資産全面禁止など、ネガティブなニュースが散見されるが、BCH/JPYの価格動向はどうなっていくのだろうか。ライン分析を用いて今後のシナリオを考えていく。
今後の展開を想定する上で重要なレジスタンス・サポートラインとして、上図の(c)の65,000円ライン、(d)の40,000円ラインがあげられる。加えて、レジスタンス・サポートラインとして機能している(a)、(b)のトレンドライン、および上図を4時間足に落とした場合にひけるチャネルライン(α)も線画し、上昇シナリオと下落シナリオの推移をみていきたい。
・上昇シナリオの場合
BCH/JPY Bid 4時間足チャート(当社取引ツールより作成)
上図はBCH/JPYの4時間足チャートに上昇シナリオにおける価格推移(白の破線)を線画したものだ。
上昇シナリオの場合は、レジスタンスライン(c)(上図赤線)、およびトレンドライン(a)(上図赤線)を明確に上抜けるかどうかがポイントとなる。
上抜けが確認できた場合は、(α)チャネル(上図青線)の上限である95,000円が上値目処として想定される。
重要なレジスタンス・サポートラインやトレンドラインには、リミット注文(利食い注文)やストップ注文(損切り注文)が並び易く、価格がレジスタンスラインの内側に引き戻されることも多い。
そのため、エントリーの際には上抜けだけでなくレジスタンスラインでの反発を確認することも重要となるであろう。
また、チャートを確認すると、9月上旬から下落のチャネルライン(β)を形成しており、今現在はこのチャネルラインを上抜けて推移しているため、上昇への期待感は大きくなってきているかもしれない。
・下落シナリオの場合
BCH/JPY Bid 4時間足チャート(当社取引ツールより作成)
上図はBCH/JPYの4時間足チャートに下落シナリオにおける価格推移(白の破線)を線画したものだ。
下落シナリオの場合のポイントとしては、(c)レジスタンスライン(上図赤線)、および(α)チャネル(上図青線)である。
足元では下落チャネルとなる(β)を上昇ブレイクしており、短期的な反発局面となっているものの、下落シナリオでは(c)のレジスタンスラインの突破に失敗するシナリオとなる。
(c)のレジスタンスラインで反転するようであると、いったんは(α)のチャネル下限までの下落、そして、ここでサポートされないようであると、更なる下落相場となる可能性が高くなろうか。
下落シナリオにおけるターゲットプライスとしては、
(α)チャネル(上図青線)下限の55,000円、さらに下押しした場合においては、日足目線での40,000円サポートライン(d)が想定される。
(d)のラインは、5月からの暴落を止めたラインでもあるため、かなり強いサポートとして機能しそうだ。短期的な下げ相場になったとしても、(d)をサポートとして、再度反発上昇するシナリオも想定しておくべきだろうか。
(10/3 午後1:00時点)
・銘柄別価格前日比 (%)
社内データより作成
10/3の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は-0.93%、中央値は-1.23%、標準偏差は1.59%となった。
最大上昇銘柄はOMG/JPYの2.07%、最大下落銘柄はXLM/JPYの-4.27%。
週末の暗号資産市場は、先月30日のFRB議長による「暗号資産を禁止するつもりはない」発言を契機とした地合いの好転を引き継いだ(10/1 CoinPost)。もっとも、週明けの方向感を見極めたい市場参加者も多かったのか、10/4の明け方は利益確定の売りが活発となった。
最大上昇銘柄のOMG/JPYは5日続伸。日中は上値を追っていたが、他の暗号資産より一足早く、10/3の午後5時から軟調な動きとなった。直近5日間の上昇幅は75%を超えており、足の早い資金の存在も想定しておきたい。
最大下落銘柄のXLM/JPYは4日ぶりの反落。前日までの上昇とは対象的に、日中は方向感なく推移し、明け方に下値を試す展開となった。
・24時間 ボラティリティ (%)
社内データより作成
10/3の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は7.41%、中央値は6.15%、標準偏差は3.98%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はOMG/JPYで18.64%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はETH/JPYで4.51%となった。
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