調整局面のXRP(リップル)。条件次第で急騰も?

Daily Market Report 2021/10/1

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一旦は下落トレンド入りの可能性が高いか

XRP/JPY Bid 日足チャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、XRP/JPYの日足チャート(2021/4/1~執筆時点)とRSI※(14日、終値)を表している。
※RSI(Relative Strength Index:相対力指数)とは、過去の値動き幅に対する上昇幅の割合を基に「買われ過ぎ」、「売られ過ぎ」を判断するテクニカル指標である。計算式はこちらを確認してください。

XRP/JPYは、約3年ぶりとなる高値204円を付けた4/14をピークに大局的には下落トレンド(A線)が継続しているように見える。

5/19に発表された中国内でのマイニング規制強化報道など、暗号資産全体のマイナス材料に下押しされ、6/22には、XRP/JPYは一時54円まで下落した。

その後、6/22(54円)と7/20(55円)で底値を固めるダブルボトムを形成し、反発局面入りとなり、韓国送金業者のRippleNet加入発表(8/11 CoinPost)といった好材料も後押して上昇トレンドへの転換が確認された(B線)。

しかし、9/7にはエルサルバドルの材料出尽くしによる売り圧力が暗号資産全体に波及し、XRP/JPYも最大で高値から50円近くの値下がりをした。そこから数日間はB線付近での攻防が見られたものの、こらえきれずにXRP/JPYはB線を下方ブレイクした。

上昇トレンドB線を下方ブレイクしたことにより、上述の下落トレンドであるA線を再び意識する必要がある局面となっており、現在のトレンドは掴みづらい印象だ。

トレンド判断の材料となるRSIは8/11を起点にピークアウトしており、やや弱気な基調であると言えそうだ。

大局的なトレンドラインでは下落トレンドへの回帰を考慮に入れるべき展開で、短期的にもRSIからは強さが見られない。

トレンドラインとRSIからは、XRP/JPYは下落局面に突入した可能性があると考える妥当性があるように思える。

以下、他のテクニカル指標から今後のXRP/JPYを分析する。

迫る”三役逆転”の弱気シグナル

XRP/JPY Bid 日足チャート(当社取引ツールより作成)

上図は、XRP/JPY日足チャート(2021/5/1~執筆時点)と一目均衡表※(転換線期間:9日、基準線期間:26日、先行スパン2期間:52日)を表している。
※一目均衡表とは、相場のトレンド(傾向)や中長期的な見通し(価格の下げ止まりや上げ止まり等)などを示すテクニカル指標である。計算式はこちらを確認ください。

現在のXRP/JPYは、一目均衡表上の「雲」の下部に位置しており、ここを下抜けると三役逆転の条件が揃い弱気シグナルの発生となる。

三役逆転現象(※)が起きた場合の下落目安は、直近の攻防ライン(5/24、6/29、7/28~8/1)となるXRP/JPY=80円近辺となりそうだ。
※三役逆転現象:転換線が基準線を下抜け、遅行スパンがロウソク足を下抜け、現在のロウソク足が雲を下抜けた状態のこと。

また、直近で三役逆転現象が確認されたのは5/22(XRP/JPYの終値=98円)であり、その際は底値を記録した7/20(XRP/JPYの安値=55円)まで2ヶ月近くも低調な下落基調の相場となっていた。

反転上昇するきっかけが掴めない場合は、XRP/JPYはジリジリと下値を追求する展開となり、50円付近までの下落となる可能性には注意しておきたい。

無風状態から急騰というシナリオも

XRP/JPY Bid 日足チャート(当社取引ツールより作成)

上述のように下降トレンド入の気配が伺えるXRP/JPYだが、先程のケースとは対象的に、急上昇の可能性も消えているわけではない。

上図は、XRP/JPY日足チャート(2021/3/1~執筆時点)とボリンジャーバンド※(±1σ白線、±3σ青線)を表している。
※ボリンジャーバンドとは、標準偏差を利用したテクニカル分析手法の1つで、移動平均線を軸として、一定の乖離を持つ伴線(±1σ~±3σ)を引き、値段の動く範囲を予測するテクニカル指標である。計算式はこちらを確認ください。

特に注目したいポイントは、ボリンジャーバンドがスクイーズ(縮小)した後にエクスパンション(拡大)した3月、7月のXRP/JPYの大幅上昇である(上図の黄色矢印)

この大幅上昇前の前兆シグナルとして、XRP/JPYがボリンジャーバンドの3σ(上図青線)を上方ブレイクした瞬間があったという点があげられる。また、上昇局面に入った際には、ボリンジャーバンドの1σ(上図白線)をサポートラインとしながら力強い上昇トレンドを描いている。

ここ直近10日は、XRP/JPYのボラティリティは落ち着いており、こうした変動の少ない無風状態が続くようならボリンジャーバンドは更に縮小する。

ボリンジャーバンドの収縮は大きなエネルギーを溜め込んでいるとも言え、XRP/JPYが活気を取り戻すような場面があれば、過去の動きのように急騰する可能性も否定できない。

(9/30 午後8:00時点)

銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

9/30の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は6.07%、中央値は5.21%、標準偏差は3.99%となった。

最大上昇銘柄はQTUM/JPY15.65%、最小上昇銘柄はMONA/JPY2.55%

9/30の取り扱い銘柄は全面高となった。米ミズーリ州クールバレー市にて、市内の全住民に対するBTC(ビットコイン)配布計画の進展が報道されたこと(9/30 CoinPost)や、米FRB議長のパウエル氏が、暗号資産を禁止するような措置は検討していないと明言したことが材料視されたようだ(10/1 CoinDesk)。

最大上昇銘柄のQTUM/JPYは大幅上昇となった。前日には8/7以来の安値に転落していたが、割安感等から買い戻されたような格好だ。一つの節目ラインとなっていた1,000円近辺を突破できてからは、他銘柄よりも堅調な上昇を見せた。

最小上昇銘柄のMONA/JPYは小幅上昇に留まった。他の暗号資産に連れ高されるような形で上昇する場面もあったが、145円付近で上値が重たくなる展開となった。

24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

9/30の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は8.18%、中央値は6.58%、標準偏差は4.43%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はOMG/JPY18.34%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はMONA/JPY3.69%となった。

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2021-10-01
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