MONA(モナーコイン)のドルコスト平均法は有効か~平均価格から見る売却・購入の目標価格~

Daily Market Report 2021/09/28

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今年開始のドルコスト参入勢、苦難

MONA/JPY(2021/1/1~2021/9/26日データ当社終値仲値より、当社作成)

上図は、2021/1/1から2021/9/26までのMONA/JPY価格(上図白線)と、同期間における定量・定額で購入した2つのパターン※を毎日実施した際の平均価格推移を表している。

※定量・定額購入の2つのパターン

① 定量購入法(上図黄線):定期的に同じ数量を買い付ける方法
② 定額購入法(上図緑線):定期的に同じ購入金額を買い付ける方法

上記のうち、②定額購入法は、一般的に「ドルコスト平均法」と呼ばれる購入の方法として広く認知されている。

以下で、①定量購入法と②定額購入法について、毎日の終値(仲値)を基準にし、各々の方法で実施した際のパフォーマンスを検証する。

直近(2021/9/26時点)の終値152.03円を基準にした各パフォーマンス状況は以下の通りであった。

① 平均価格(定量購入):202.95円(損益率▲25.1%)
② 平均価格(定額購入):190.59円(損益率▲20.2%)

2021年の年初から購入を開始した場合、2021年5月からの調整局面の影響を受けて、両者ともに、大きく元本割れとなっていることがわかる。

定額購入法(ドルコスト平均法)は、時間分散が可能な購入法のため、パフォーマンスが平均的となり、市場参加者と比較しパフォーマンスが大きく劣後しづらいことが広く認知されている。

一方で、平均的なパフォーマンスがマイナスへと落ち込むような市場環境では、大きく元本割れする可能性があることも想定する必要があるだろう。

しかし、時間分散を行い、有利に取得を進めていくことが定額購入法(ドルコスト平均法)の強みでもあるので、長期的な視点では、アンダーパフォームは逆に取得価格を押し下げる効果が働くことになり、戦略としては間違っていないと考える事も出来るだろう。

それでは、現在のMONA/JPY価格と平均価格の関係において、どのような影響があるかを整理してみたい。

平均価格観点のレンジは110円-190円か

MONA/JPY 日足 Bidチャート(2021/4/1以降、当社取引ツールより作成)
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上図は、MONA/JPYの日足チャートに定量購入法「①平均価格:202円」(黄線)と、定額購入法「②平均価格:190円」(緑線)、「③年初来安値ライン:110円」(赤線)の水平線を加えたものである。

MONA/JPYは、6/8に「①平均価格(定量購入):202円」を、6/11には「②平均価格(定額購入):190円」を、終値ベースで下回り、それ以降、復帰できていない状況であることがわかる。

また、「③年初来安値ライン:110円」を7/19にサポート確認して以降、9/8まで反転上昇する期間となったが、9/8に「②平均価格(定額購入):190円」へ、一時的に到達したものの、終値ベースで上回ることが出来ず、上抜けに失敗した。それ以降は、揉み合いに終始している。

<当面の想定上限価格>:190円

当面のレンジにおいて、想定上限価格は、190円が考えられそうである。

上記において記載している通り、6/11に「②平均価格(定額購入):190円」を終値ベースで下回って以降、水面下の価格推移が継続している。

定量・定額購入を実施しているMONA保有者は、元本割れの水準が長期間続く状況となっており、保有を断念し、売却方針に転換するケースも想定されるだろう

その場合、「②平均価格(定額購入):190円」が売却目標価格として意識され、190円では売り圧力が強くなる可能性は高いことになる。

9/8に「②平均価格(定額購入):190円」を一時的に上回るものの、終値ベースで維持出来なかったことも、再度そのラインに到達した際には、自己保有ポジションを同値決済として損切りし戦略を立て直すというのはトレードの定石と言えるだろう。

<当面の想定下限価格>:110円

当面のレンジにおいて、想定下限価格は、110円が考えられそうである。

時間分散の観点でみると、購入価格帯も分散することが前提となるため、一つのサポート価格が機能する性質のものではないと捉えられる。

一方で、年初来の安値圏では、新規に定量・定額購入を開始する機会として意識される可能性もある。

「③年初来安値ライン:110円」に向けては、分散投資の開始を目的とした資金流入の逐次投入が徐々に発生しやすいかもしれない。

そのため、分散的に発生する特質を考慮すると、下落局面においては、「③年初来安値ライン:110円」へ近づくに連れて、下落スピードが緩やかになるようなサポート価格帯を想定できそうである。

また、同様の特質から、再度の反発局面へ移行する段階において、散発的な購入資金が市場へ影響を与える資金量に達するまで、一定のレンジでの揉み合いを形成し、ある程度の時間経過が必要となる事が想定されるだろう。

(9/27 午後8:00時点)

銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

9/27の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-1.76%、中央値は-1.76%、標準偏差は1.31%となった。

最大上昇銘柄はOMG/JPY1.04%、最大下落銘柄はBAT/JPY-4.08%

最大上昇銘柄のOMG/JPYは、他の銘柄と同様に軟調な価格推移が続いていたが、翌午前0時以降に反発上昇した。9/26営業日ほどではないが、ボラティリティも高く、値動きのある展開となった。

最大下落銘柄のBAT/JPYは、午前11時頃から翌午前5時頃にかけて下落し、翌午前6時頃から反発したものの、戻りが弱かった。

24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

9/27の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は5.78%、中央値は5.89%、標準偏差は1.06%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はOMG/JPY6.89%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はMONA/JPY3.53%となった。

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2021-09-28
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